Tsukasa Watanabe

1999年生まれ。埼玉県出身。サッカー選手。 毎週金曜日に投稿。

Tsukasa Watanabe

1999年生まれ。埼玉県出身。サッカー選手。 毎週金曜日に投稿。

最近の記事

#27 ただいま。

こんなにも居心地の良い所を発つんだなー。 ルアンパバーンに渡る1週間くらい前、心の通った仲間と、あぁだこうだ持論を駄弁りながら、横浜の夜景を見て思った。 まあ別に横浜で生まれ育ったわけでもないし、友達にあやかりまくって、タワマンの屋上に行かせてもらっただけなんだけどね。 どのシーズン、挑戦にも意気込んでるし、今回こそがまじで勝負なんです!って鼻息を荒げてたわけでもない。 サッカー選手であるならば、いつ何時も懸けるべきだし、出し惜しみをするくらいならやめた方がいい。

    • #26 ヴァンヴィエン

      大自然を横目に、サムギョプサルを食べながら、ふと一息。 めちゃくちゃ美味い。 僕は今、ヴァンヴィエンにいる。 ブラック企業と化してた我がクラブだが、奇跡的に降ってきた2日連続オフ。 且つ、居住地となるホテルがチェックアウトのタイミングを活用し、お馴染みの中国ラオス鉄道に身を投げ込んだ。 隣に座った、裸足パーカーおばちゃんが太々しい。 1席の3分の2くらいしか使えない。 ちょっと見続けていたら、ヤードム使うかと差し出してきた。 いや違う、そうじゃない。 オフが連続

      • #25 僕はここで生き残る。

        生きた心地のしない1週間が、ようやく終わった。 アウェー、ヴィエンチャンでの2連戦。 拠点のルアンパバーンから、中国ラオス鉄道で揺られること3時間。 すっかり景色は変わって、視界には高い建物。 宿泊する協会管轄のドミトリーは、お世辞にも整っているとは言えなかった。 リーグ戦を翌日に控える選手たちが、100%以上の力を出す準備をするための、相応の環境とは程遠い。 クラブに懇願し別でゲストハウスに宿泊。 これが承諾されたと同時に、また結果への厳しい目が追加された。 僕が生

        • #24 ちょっとお腹痛くて…

          24時を回った。 そして、絶賛下痢中だ。 腹痛も相待って、久々に眠れない夜が来てしまった。 21時半消灯の僕にとって、これは夜更かしの範疇。 こういう時、決まって考え事に走るから、どうせなら整理しながら残したい。 こっちに来て2週間ちょい。 クラブからのリリースが出そうで、出ない。 リーグ戦が訪れそうで、訪れない。 リリースが出てないから核心を突くことは控えるけど、慣れ親しんだ土地に戻ってきた。 これはもしかすると、核心を突いているのかもしれない。笑 足を引っ張っ

          #23 Next challenge

          再び、海外でサッカー選手として挑戦をします。 クラブからのリリースがまだなので詳細は控えますが、既に契約書にはサイン済みです。 渡航を今月に控えた今、これまでのコトと、これからのコトを、少し晒したいと思います。 これ、キツイぞ。 そう感じたのは、遡ること2022年。 方々で擦りまくっている話ではあるが、僕の人生を語る上ではスルーできない、胸を張って地獄だったと表現できる年。 この話題を煮込んでも煮込んでも、まだ出汁は出るほど、未だに色褪せず、脳裏にこびり付いてること

          #23 Next challenge

          #22 愛されたい、嫌われ者

          愛されたいけど、 嫌われ者でいい。 嫌われ者でいいけど、 愛されたい。 そう思って生きてきた節が、たしかにある。 始まりは小6だろうか。 キャプテンという大役を任された。 10番でフォワード。 足がめちゃくちゃ速くて、背も高い。 チーム内では得点を量産するもんだから、頭には王冠があった。 当時発する言葉たちは、間違いなく刃物になっていて、萎縮するチームメイトもいただろうなって、大反省していることも嘘じゃない。 上から指示を出すフィールドのボスは、やがて嫌われ者にな

          #22 愛されたい、嫌われ者

          #21 デビュー

          やまびこ63号。 東北新幹線?って言うの? 最大限格好を付けて、新幹線でパソコンをカタカタと。 行き先は郡山。 今日は僕の講師デビュー。 始まりは去年だったと思う。 僕を慕ってくれているゼミの後輩がいて、彼が持ちかけてくれた話。 大学院生の傍ら、母校で数コマの授業を請け負っている彼の、新しい試みを聞かせてもらった。 これこれこうで、ああでもない、こうでもないと、何かに追われているかの如く、体温の乗った言葉を次々と投げかけてくれました。 そして、頼みたいことがあると

          #20 トレードオフ

          この世に溢れる、トレードオフ。 こっちを取ったら、もう片方は取れないよね。 って類のあれ。 今から4年前の2020年。 僕は大学を中退した。 向かいたい場所に、全く向かっていなかったこと。 向かう気配がなかったこと。 前者より、後者の方が問題だった。 サッカー部に所属していたわけだが、居場所を作りきれずにいた。 僕自身の結果が伴わないこと、不名誉な役割がのし掛かったことから、疎外感を感じる日常を送った。 そんな僕のオアシスは、ゼミだった。 ゴリゴリの体育会系で、暑苦

          #20 トレードオフ

          #19 2022.6.20

          2年前。 2022年6月20日。 祖母の命日。 兆候があったのは4年前。 帯状疱疹を患ったことが引き金となり、心身の闘病がスタート。 当時はコロナが上陸して間もなく、病院への面会も条件付きだった。 マスクをして面会に行ったもんだから、僕のことを正確に認識していなかった。 話しかけると、他人のような素振りをされた。 完全に衰弱し切っていた。 正直、ここで覚悟していた。 それでも回復の兆しが見え、退院し実家での療養に切り替わった。 奇跡だ。回復したことが、奇跡だとすら思っ

          #18 ライフセービング競技

          ライフセービングに競技ってあるん? ライフセービングの推薦入学で、大学進学を決めた同級生に、失礼ながら投げ掛けた言葉。 彼女がその道を進まなければ、僕は未だに存在を知らなかっただろう。 僕の知らないところで、話は進んでいた。 高1のクラスメイトたちと、久々の再会を果たす予定だった。 場所は静岡…静岡!? うち1人は、ライフセービング競技出身。 知り合いの大会を観に行きたいようだった。 時刻は20時30分。 今日の夜に出発できる? そのLINEと共に服を脱ぎ、足早に風

          #18 ライフセービング競技

          #17 数字

          「スプリントが、あと800メートル足りない。」 トレーニング前のミーティング。 名指しで公開処刑を受ける。 モンゴルでの2シーズン目。プレシーズン。 背中にGPSを付け、トレーニング中からスタッツの分析が始まった。 グローバル化を図るクラブは、サッカー部門のマネージャーにドイツ人、スロバキア人監督を招聘した。共通言語は英語に。 冒頭の指摘は、僕にとっては受け入れ難いモノだった。 サッカーはスプリントしたもん勝ちなのか。 常に最速で走ることが良い選手の象徴なのか。 振

          #16 夢掴み人

          「夢追い人って思われたくない。」 1年半ぶりに再会した彼の口からの、らしくもあり、らしくもないような言葉だった。 体操選手である僕の親友。 彼はパリ五輪を目指してきたが、それには及ばなかった。 身も蓋もない話をすると、スポーツの世界では過程に価値はない。 頑張ったから。 努力をしたから。 ここまで続けたから。 そんなログインボーナスで地位や名誉が与えられるワケもない。 そこに曖昧な境界線なんてなくて、白黒が付く、微塵の血も涙も感じない。 見られるのは、結果、数字。

          #15 遊び人

          12年前。 予算の5000円を握りしめ、お揃いの時計を買うために、新宿に繰り出した。 数少ない午後オフを使ってまで、なぜ彼らと会おうとしたのか。 それは未だに謎。 これが「遊び人」結成の経緯だ。 アイドルユニット並みの熱量で話してるけど、たかが中1の同じクラス、仲良し3人組。 そのたかが3人組が、僕にとっては心強かったりする。 埼玉栄という、圧倒的キチガイ集団の中で出会ってしまったわけで、そりゃ当然個性派。 認めざるを得ない社会不適合感。 性格の矢印はそれぞれ違う方向

          #14 花

          生花というのは、対比で引き立つ。 色、種類単体で引き立つものではなく、隣に何色の何の花を生けるのか。 全く同じ花だけでは、面白くはならないらしい。 なんか人間に似てるな、なんて思いながら、コーヒーを飲んでた今朝。 ポケモンとかピクミンのの属性なんかと同じで、みんな違ってみんな良いみたいなもんだと思う。 火タイプは木タイプに強いなんて感じで。 それぞれに役割、発揮どころがあって。 属性は変えたくて変えられるわけじゃない。 むしろ、ほぼ変えられない。 ヒトカゲが水鉄砲

          #13 ハイブリッド人間

          数字だけを追いたくない。 アスリートらしからぬ、こんな想いを抱えていることを否定はしない。 数字は副産物であって、成長の延長線上にあると思うから。 いや、あって欲しいから。 立て続けに綺麗事を並べてみると、数字のためなら何だってする。 という考えに、違和感だって感じる。 内容にこだわった試合、プレーをしたい。 シミュレーションで得たセットプレーで、得点したいとは思えない。 けれども最近、数字だけを求め走る場面は、少なくないなと思うこの頃。 結局のところ、ケースバイケース

          #13 ハイブリッド人間

          #12 25歳だってよ

          5月5日で、25歳になる。 25歳ってやばいね、アラサーじゃん。 けど、冷静に考えてみたら、毎年の誕生日の度に、やばいねって言ってる気がする。 誕生日とかクリスマスとかお正月とか、イベント事のワクワクみたいなのが、この歳にして強まってきた気が。恥ずかしい。 こんなにもフラットな気持ちで迎える誕生日は、初めてかもしれない。 中学は菅平遠征、高校はリーグ3連戦最中、大学は学連に捧げて、それ以降は海外で。 気が気でない中、どうしても通ってきただけの日だったから。 今年は少しだ

          #12 25歳だってよ