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§賭博ビジネス(管理と営業)

 賭け事をビジネスとする経営管理には、通常の業務管理とは非常に異なった特質を必要とします。競馬では配当管理と払い戻しのバランスです。
例えばパチンコ産業という特殊な業界では「出る台」と「出ない台」が初めから決まっています。パチンコホールで遊ぶとき、店の営業宣伝のようにどの台を選んでも玉がよく出るという事は無いのはご存知と思います。

1日の売り上げに対して出玉をすれば、どのくらい売り上げが見込めるか、この計算とバランスがとれて初めて店の経営が成り立ちます。客がどのくらい勝ち、どのくらい負けるのか、これを把握しなければギャンブルの商売は成り立ちません。

競馬で同じことを考えてみた場合どうなるのでしょうか。
どの馬がどれくらい売り上げをして、実際に勝つ馬はどれで、配当はどれくらいになるのか?この基本的な条件を把握していなければ、商売としての競馬は成り立ちません。

競馬のオペレーション目的は多岐にわたります。生産育成管理から種牡馬のシンジゲート、競走馬の実施から営業計画。人的な管理や配当計画、施設管理や馬主経済の収支まで、実に綿密で総合的な管理技術を必要とします。しかし、目的を「馬券で利益を上げる」この1点に絞れば、破らなくてはならないオペレーションは「配当管理」だけです。

オッズを管理するためのオペレーションは開催当日より前に始まっています。売り上げを左右する専門誌やスポーツ新聞の競馬記者たちに「印」を打ってもらわなければなりません。
ローテーションなどの成績、調教やタイムコメント等々、ファンが「資料」とする競馬予想ファクターの全てが、次の競走に関するオペレーションとなります。

言い換えれば、売り上げを作るマスコミが利用する競走馬データと、これを指針として馬券購入する競馬ファン。この図式そのものが、配当管理のためのオペレーション計画となっています。どのようなデータを基に馬券が購入されているのかを管理する事、これ自体が配当管理の基本です。
ですから「競馬新聞を見て馬券を買う」というこの行為自体が、既に配当管理のオペレーション対象です。

控除率25%の厚い壁は、絶対に乗り越えられないでしょう。しかし、競馬新聞ではなくともデータそのものが管理されていますから、どのような種類のデータを使用しようとも、オペレーションの範囲を超えることは非常に困難な作業です。

しかしここに一つだけ、そのオペレーション対象とならないデータが存在します。それが「枠順解析」です。競馬会は枠順を競走馬の着順予測データとして提供していません。つまり馬番号の並び方を予想ファクターとして馬券購入の資料としてくださいとは言っていません。ですから「範囲外」の資料となります。そしてこの方法が有効であるその理由は、配当管理のために必要な作業として実際に行われているからです。

最終的なオッズの調整は、どのような券種であれ競馬会自身の自己投票でなされています。配当を計画通りの数字とするための最終作業が「自己投票」です。しかし自己投票と言っても、関係者が馬券を買うわけにはいきません。「関係者であって関係者でない人間」これは、時の内閣が実施する政府方針が総理大臣個人の意思で決定されている訳ではないという事実と同じ構図です。

正確な着順の把握のために必要な「枠順解析」これが馬番号の並びで構成されたデータグラフです。そして、その成果は整数論という数学が全てを担っています。

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