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バーチャル領域のC向けサービスを6年やってみて

バーチャルSNS「cluster」を運営するクラスター株式会社でCFOをやっている岩崎です。業務管掌としては、経営管理(主にIPO準備)と人事広報(主に採用)となります。

本日2021年7月7日に弊社が6周年を迎え、これから7年目のチャレンジが始まるにあたり、この1年の軌跡を振り返った上で、今後の展望についてnoteにまとめてみようと思います。

なお、創業から5年間の歩みについては、昨年の5周年のタイミングで公開した下記noteもご覧ください。

このnoteが、今後日本の基幹産業になりうるバーチャル産業に関連した研究やビジネスを行っている方、またはこれから興そうとしている方に少しでも参考になれば幸いです。

目次

・法人向けビジネス
・CtoCプラットフォームの開発
・クリエイターコミュニティ施策
・IPOに向けた準備
・組織と採用
・7年目の展望

法人向けビジネス

この1年は法人向けサービスが大きく伸長し、IPタイアップやデジタルツイン、官公庁系の大型案件まで幅広く手掛けました。2020年9月に私から成田にCOOのバトンを渡し、成田主体のエンタープライズチームが事業開発を爆速で進めてくれたことが大きい。彼だけではなく、同じチームの中途入社者や新卒メンバーの活躍も目立った1年でした。

以下に実績を抜粋。

・IPタイアップ

・デジタルツイン

・官公庁、オリンピック系

その他にも、グッズ販売機能卒業式/入学式パッケージ 等、法人向けの機能やサービス開発を進めていきました。

法人向けサービスでCASHを生み出しつつユーザーも獲得し、プラットフォームの機能開発へガンガン投資していける経営体質になりました(※2020年12月期(7-12月)は当期純利益1.5億円を計上)。

CtoCプラットフォームの開発

上述の通り、調達した資本や法人ビジネスでの収益を使ってC向け機能の開発を進めました。主には「ソーシャル機能」と「ゲーム制作機能」に注力しました。

具体的に、ソーシャル機能の拡充という文脈では下記のような機能開発や改善を行いました。これによりSNSとしての機能が充実し、clusterに毎日ログインして交流するユーザーが日に日に増えてきています。もうじきリリース予定のメッセージ機能が出れば、当初予定していたソーシャル機能が出揃う格好になります。

・プロフィール機能
・空間内でのフレンド申請
・プレイ数、いいね数表示
・イベントでのオリジナルアバター利用開始
・アバター表示数の上限UP
・音声距離減衰
・しゃべっている人の可視化
・ワールド/イベントの盛上がり可視化
・メッセージ機能(近日公開)
 等

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また、ゲーム制作機能の強化としては公開したものは下記の通り。

・アイテム/ロジック機能の強化
・独自UIの表示
・移動速度、シャンプ高度の変更
・セーブ機能
・テンプレートワールド拡充
 等

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その他にも、空間内UIスマホホーム画面Webサイトアイコンのリニューアルといったデザインに関するアップデートも行いました。

こういったグラフィックに関する改善は、先日デザインエバンジェリストに就任した有馬トモユキ氏を中心にclusterのVI(ビジュアル・アイデンティティー)を定義し、デザイン原則に則ったデザインチームによるアウトプットが結実した形になります。

クリエイターコミュニティ施策

clusterはUGCプラットフォームとして、クリエイターがCluster Creator Kitを使ってゲーム等の空間をアップロードすることができます。公開と同時にスマホ、PC、VRで複数人でプレイすることができるというのが特徴です。

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そのエコシステムの根幹を担うのが、アバタークリエイター、ワールドクリエイター、イベントクリエイターの三者です。将来的にはcluster内で活動するクリエイターがここで収益を上げ、cluster上での活動だけで生計を建てられるようなエコシステム、いわば3D版YouTubeのような経済圏の創出を目論んでいます。

その前段階として、cluster上での創作活動を支援する場として、弊社主催でいくつかの企画を行いました。

具体的には、優勝賞金50万円のGAMEJAM(48時間以内にゲーム完成)企画や、1ヶ月でゲームを作って公開するゲームワールド企画を実施しました。

また、先程の三者のクリエイターが一同に会してクリエイティビティーを発揮する「大加速祭」なる企画も実施し、cluster初となるアバター即売会も行いました(初開催で1,000体以上のアバターを購入いただきました)。

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プラットフォームの機能強化に加えて、こうしたクリエイター活動推進により、数千人単位のクリエイターの方々に使っていただけるサービスになってきました。2020年3月にワールドUpload機能が公開され以降、本日時点での公開ワールド数は約4,000件に達しています。

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また、クリエイター活動を支えるチームも10人ほどの組織となりました。社としても極めて重要な位置付けとしており、さらに人員を厚くしてサポートを行っていきます。

IPOに向けた準備

この1年で事業や開発が進むことを織り込み、先回りしてIPOに向けた準備プロジェクトをスタートしました。

具体的には、監査法人を決定し、ショートレビューを受け、レビュー結果の課題に対応し、期首残高調査を受けて、そこでの課題をクリアしてN-2期(上場2期前)監査をスタートいただくという流れです。また、並行して主幹事証券会社の選定も進めていました。

これに伴い、経理や会計士、IPOアドバイザー、常勤/非常勤監査役の採用を進めたり、決算早期化や内部統制等の拡充/改善活動を急ピッチで進めました。

監査法人については、大手ファームの東京以外の事務所でリモート監査として受けてもらったり、当初私ともう1名しか常勤がいない中でスタートしつつ、走りながらチームをビルドアップしたりとバタバタな期間が続きましたが、特にこの1-2ヶ月で一気に形になってきました(新しくジョインしたメンバーの活躍が大きい)。

組織と採用

顧問/アドバイザーとしては、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の元常務CTO岡本伸一氏、元サイバーエージェントで現メルカリCTOの名村卓氏、先述した有馬トモユキ氏を迎えて、社外からの知見やノウハウを経営や組織開発、プロダクト強化に活かしています。

さらに、社員採用も積極的化しており、2021年7月には社員数67名、業務委託等の非常勤メンバーも加えると80名近い規模に成長しました。

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まだ内装工事が完了していないものの、5月からオフィスの増床を行い、元の170坪に220坪を加えた広いオフィスで執務に当たっています(オフィス出勤は週1回で継続中)。

7年目の展望

6年目のプラットフォーム開発としては、細かい改修を含めて足りていなかった機能の開発を粛々と進めてきました。こうした基本機能群とも呼べるものが出揃い、今年の後半には目玉となる新機能を複数リリースする予定です。

上記の新機能公開によるサービス体験の強化に伴って、これまで抑えていたプロモーションを拡大していくフェーズに移行します。

いちトレンドとしてのVRに留まらず、次の時代のOSとしての「バーチャルプラットフォーム」を創るべく、そしてそこで活動するクリエイターが稼げるエコシステムを構築すべく、7年目もクラスターメンバー全員で取り組んでいきます。

ビジネスや開発体制をさらに拡充すべく、そして増床した広いスペースを埋めるべく、引き続き全方面で採用を加速していますので、バーチャルプラットフォームを創り上げるプロセスに関わってみたいという方がいらっしゃれば下記よりご連絡ください。

引き続き、新しい未来の到来を加速させる会社として7年目も邁進してまいります!



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