2021年の対話
人新世の「資本論」を読みながら、もろもろ調べている中で、著書の斎藤幸平さんが参加されているD2021という対談の動画に出会った。何か使命感を感じた。この動画から何かを学ばなければならない。そうして、全シリーズの対談を視聴して、学んで得たものを、noteに記したいと思った。
学びの心得
まず、はじめに意識したいことがある。何かを学びたいと思う気持ちは大事だが、もっと大事なものがある。それは、何を学びたいのか、何のために学びたいのか、その目的とゴールを強く意識し、その視点で見ることによって浮かび上がってきたものを、しっかりとすくいあげていく姿勢だ。
――何を学びたいのか
環境問題やエネルギー問題といった社会の問題を、経済学者、歴史学者、そして何よりアーティストという多様な視点から、何が語られ、どんな活動が社会で起きようとしているかを知したいと思っている。
――何のために知りたいのか
これは意外と自分でもわかっていない。自分の心との対話がまず必要だということに気づく。学んでどうするのか。同じ社会活動に貢献したいのか。自分はそのような活動に参加できる人間か。今まで何のボランティア活動にも参加してこなかったではないか。学んでどうするのか。難しい。難しいが、今思っている答えとしては、今までトロッコに乗って社会に敷かれたレールを進んできたために社会のことに対して無知すぎるため、この先の社会の大きな変化が起きる時代に向けて、社会に対する理解度を高めておく必要があると感じているからとしたい。
目的は社会に対する理解度を高めるという大きなものにしてしまっているため、話の内容全般が関心の対象となり、拾い始めたらきりがなくなる恐れがある。ひとつだけ重要なポイントを絞るとしたら、
資本主義からの脱却、脱成長が本当に必要なのか
そんなことはできるのか
その点に軸を置いて、対話に耳を傾けたいと思っている。
ただ、今回のnoteは、D2021とは何かの説明に重きを置きたいため、次回のnoteから、彼らの対話からの学びを、そのような視点で捉えていきたいと思っている。
D2021とは何か
実は音楽フェスらしい。2021年3月13日と14日に、日比谷公園で開催されるフェスらしい。もちろん、ただの音楽フェスではない。音楽をつかって発信し続けるミュージシャンと一緒に、哲学者や歴史学者、そして斎藤幸平さんのような経済思想家など、社会学者が対話を通して、これからの社会を模索し、未来を創っていくというアプローチだと思っている。
これを書いている時点では開催済みのはずである。しかし、私はその情報はチェックしていない。だから、コロナによって開催されたかどうかも分からない。おそらく開催しなかったのではないかと思う。あえてチェックしないのは、彼らの対話を時系列で読み解きたいから。エヴァンゲリオンを最初から見たい心境に近い。(と言いながら、私は、シン・エヴァンゲリオンを見てから、テレビ版や新劇場版などを見たのだが)
このD2021には、ミュージシャンとして坂本龍一さんや、ASIAN KANG-FU GENERATIONの後藤正文さんなどが参加されている。元々は、東日本大震災の後に、脱原発に向けたNo Nukesという音楽活動を彼らが始めていた。それから、10年を迎え、メンバーもマンネリ化してきた活動を見直し、D2021という形で開催することになったようだ。
イニシャルD
暴走野郎のアニメではない。このフェスの対話のコンセプトがDで始まる言葉を考えながら話そうというものらしい。
Disaster(災害)、Disparity(格差)、Dialogue(対話)、Diversity(多様性)、Democracy(民主主義)、Discrimination(差別)など、Dで始まる言葉は重要な意味を持つ言葉多い。また、Denki(電気)といったこじつけもある。
もちろん、Dって言葉がすごいね!!という話をしたいわけではなく、Dで始まる言葉を使って大喜利をすることが目的ではなく、Dというひとつのアルファベットをフックとして、みんなで未来に向けた対話をしようということが主旨である。
情報メモ
今回はビデオメッセージだけとなった、坂本龍一さんが、ビデオの中で紹介していた本が、「世界史の構造」という本。コテンラジオ好きには、興味をそそられるタイトルになっているが、本の詳細は語られていなかったので、現時点は不明。坂本龍一さんは、「交換様式のD」というテーマがこの本で書かれているという話をしていて、それが何なのかはまだ理解できていないような話もされていた。何なのだろうか。気になる。
おわりに
今回は、動画の中の冒頭部分のD2021の紹介について触れた。本題である「ごみと資本主義」については、次回触れたいと思う。
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