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Clubhouseの利用規約とかを読んでみる
音声TwitterともいわれるClubhouse、周りで使ってる人が急に増えました。招待をいただけて、私もID「 mtsukamoto 」で利用開始。今朝は初心者同士で「雑談しながら、いろいろ触ってみる」というClubでいろいろ勉強してました。ちょっと話題になったのが、録音OKなの?とか内容共有は?とか。実は以下の記事で少し解説されています。
僕も利用規約とガイドラインを読んでみたのですが、いくつか気になったところをご紹介したいと思います。
録音?内容はオフレコ?
利用規約に禁止事項として以下が挙げられています。
2. 参加しているスピーカー全員の文書による同意なしに会話の一部分でも録音すること(record any portion of a conversation without the express written consent of all of the speakers involved)
3. スピーカーが明確に「オフレコ」と指定したことを、Clubhouseであれその外部であれ共有すること(share information (on Clubhouse or elsewhere) that the speaker explicitly stated was to be treated as “off the record”)
(Terms of Service)
録音は、参加者全員の文書による同意がない限りは禁止です。ルームで出た話などの共有は、スピーカーがオフレコと指定した内容のみ禁止です。逆にスピーカーは、共有されちゃ困ることを話すときは、ちゃんとその旨を伝えてくださいということですね。
Clubhouse側は録音しているの?
ちなみにClubhouse(運営)はルームの会話を録音しています。ただし運営がその内容を聞くのは、開催中のルームでインシデント(問題)報告が挙げられた時の調査のためだけで、ルームが終了した時には録音音声は削除されます(つまり事後でインシデント報告をしても、音声確認はしてもらえません)。
一時的な音声の録音(Temporary audio recording):
インシデント調査をサポートする目的でのみ、部屋のライブ中に一時的に部屋に録音します。部屋がアクティブなときにユーザーが信頼と安全の違反を報告した場合、インシデントを調査するために音声を保持し、調査が完了したら削除します。部屋でインシデントが報告されていない場合、部屋が終了したときに一時的な録音を削除します。(If a user reports a Trust and Safety violation while the room is active, we retain the audio for the purposes of investigating the incident, and then delete it when the investigation is complete.)
(Community Guidelines)
Clubhouseのルーム参加にはモデレーター(司会者)、スピーカー(登壇者)、リスナー(聴講者)がありますが、リスナーの音声は録音されません。またモデレーターやスピーカーでも、ミュート状態にしていれば録音されません。録音情報は暗号化されているそうです。
(i)ミュートされたスピーカーおよび(ii)聴衆からの音声は録音されず、またすべての一時的な音声録音は暗号化されます。(If no incident is reported in a room, we delete the temporary audio recording when the room ends. Audio from (i) muted speakers and (ii) audience members is never captured, and all temporary audio recordings are encrypted.)
(Community Guidelines)
なにか起きたときの「運営に報告」は?
なにか問題のある行動を見かけた(あるいは被った)ときに「こんなことがあったのだけど、調査して」と運営に挙げるインシデント報告の方法も、ガイドラインに記載があります。2つの方法があります。一つ目は、ルームの開催中にリアルタイムで行うインシデント報告。
リアルタイムでインシデントを報告する(Report an incident in real time):
ルーム内から、報告するユーザーをタップします。 プロファイル「ハーフシート」がポップアップ表示されます。 右上の3つの水平ドット(…)をタップしてから、「Report an incident.」をタップします。ルーム内からレポートを送信すると、上述の通り、インシデントを調査するために一時的な暗号化された音声録音を保持します。(From inside a room, tap on the user you want to report. A profile "half-sheet" will pop up; tap the three horizontal dots at the top right, then tap “Report an incident." Submitting a report from inside the room prompts us to retain the temporary, encrypted audio recording for the purpose of investigating the incident, as noted above.)
(Community Guidelines)
もう一つは、終了したルームでのインシデント報告。
過去のインシデントを報告する(Report a past incident):
ルームが終了した後にインシデントを報告するには、ユーザープロファイルに移動し、右上の歯車アイコンをタップして、「Report an incident.」をタップします。 プロフィールからインシデントを報告する場合、調査をサポートするために部屋の音声にアクセスできないことに注意してください。
(To report an incident after the room has ended, you can go to your user profile, tap the gear icon at the top right and tap “Report an incident.” Note that when you report an incident from your profile, we will not have access to the room’s audio to support the investigation.)
(Community Guidelines)
ガイドラインには続いて、報告があった場合の調査についても書かれています。「報告された人」には、このような報告があったので調査するという旨の通知がいくこと、「報告した人」の情報は「報告された人」に開示されないこと、このために通知においても一部ぼかされることがあること、「報告された人」は報告内容について異論や説明を返せることなどがあります。この辺りは、時間のある時にちょっと確認しておきたいですね。
いまさらだけど年齢制限は?実名制?
Clubhouseは年齢制限(18歳以上)があります。以下はガイドラインからですが、年齢制限については利用規約にも記載されています。
ルール(Rules):
- 本サービス上では実名およびIDを使う必要があります(You must use a real name and identity on the service.)。
- Clubhouseを使うには18歳以上(またはあなたの国の定める年齢以上)であることが必要です。(You must be at least 18 years of age to use Clubhouse (or older if required by your country).)
(Community Guidelines)
ガイドラインのルールには、いじめ、差別、ヘイトアクション、無断での個人情報共有、知的財産権の侵害、偽情報の拡散などの禁止が明記されています。
楽しく使うためのアドバイスも
ガイドラインにはこうした制限事項などだけだはなく、このように使うとよいですよ、といったアドバイスなども載せられています。役割(Roles)の部分は、きっと参考になるでしょう。
まずモデレーターへのアドバイスから、一つ紹介しましょう。モデレーターは司会者として、舞台監督として、ホストとして、ルームを快適なものに保つことが勧められています。面白くしようと気負う必要はなくて、ただ「いじめ、差別、ヘイトアクション(略)などの禁止」を意識することで快適なルームを運営してください、ということだと思います。
スピーカーグループを慎重に管理します(Thoughtfully curate the speaker group):
優れたモデレーターは、誰を招待するかについて慎重に考え、多様な人々、個性、視点を取り入れようとします。(Great moderators are thoughtful about who they invite to speak, and try to include diverse people, personalities, and perspectives.)
スピーカーへのアドバイスでは、上手にミュート(消音)を使いこなすことが勧められていました。一緒にその場にいる感じ、空気感を共有することは、ルームの空気を暖かくするでしょう。
いつミュート(およびミュート解除)するかを知ってください(Know when to mute (and unmute)):
積極的に話していないときは、バックグラウンドノイズを最小限に抑えるために、右下のミュートボタンをタップすることをお勧めします。 しかし、意識的にミュートを解除することも同様に重要です。 これは、数秒間ミュートを解除して笑ったり、話者の発言を確認したり、次に話したいことを知らせたり、「ハングアウト」スタイルの会話にもっと参加したりすることを意味します。(When you’re not actively speaking it’s generally good to tap the mute button in the lower right to minimize background noise. But strategically unmuting is just as important! This means going off mute for a few seconds to laugh, acknowledge what the speaker said, signal that you want to speak next, or just be more present in "hangout" style conversations.)
リスナーへのアドバイスからは、以下の二つを挙げておきます。
話さないと、と思う必要はありません(Don’t feel pressure to speak):
Invite speak(登壇者に招待)されたとしても、リスナーのままでいてもまったく構いません。登壇を受諾する義務はないのです。(Feel free to remain a listener even if you're invited to speak; there is no obligation to accept.)
手を挙げてチャイムを鳴らす(Raise your hand to chime in):
会話に参加したい場合は、右下のボタンをタップして手を挙げ、スピーカーとして追加することをモデレーターに知らせてください。 彼らがすぐに受け入れない場合でも、気分を害しないでください。 彼らはたくさんのリクエストを受け取る可能性があり、常にすべてに届くとは限りません。(If you want to join the conversation, just raise your hand by tapping the button in the lower right to let the moderator know that you’d like to be added as a speaker. If they don’t accept right away, don’t be offended. They may get lots of requests and can’t always get to all of them.)
Inviteされたからといって登壇しなくてもいい。Inviteされなかったからといって気にしない。好意は押し付けたり悪意を想像したりせず、ゆるっとした鷹揚さで楽しみましょう。
ガイドラインを役立ててよいClubhouseライフを
規約やガイドラインは随時改訂されていくものなので、気になるところがあればその時点のものを確認してみましょう。英語のものしかありませんが、Google Translateを通すとだいたいのところは問題なく日本語で読めました。ガイドラインにはこんな感じでいろいろなアドバイスもあるのですが、見ていくと非常に緩い空気感でつながるデザインなのが伝わってきます。ぜひ知って、ゆるく楽しくつながりましょう。