20分しかない朝のカロリーメイト

最近、特にこれを食べたいというものがない時日は、朝ごはんはカロリーメイトということが多い。これを食べたいというのは、例えば朝マックとか、友路有のチーズトーストとか、FUJI BAGELのベーグルとか、AERU COFFEEのToastyとか、遠出するならRacine FARM to PARKの…いや、そこ深掘る話じゃなかった。

食事にかけられる時間はゆっくり食べることに注ぎ込みたい

カロリーメイトという選択は、雑に朝食を済ませるわけじゃなくて、僕にとって丁寧に朝食をとることにつながってる。平日の朝、たいていの日は僕が朝食にかけられる時間は20分ぐらい。僕としてはその20分を、本当に食べることにかけたいのだ。食事を出してくる手間が惜しい。片付ける手間が惜しい。皿や箸を洗う手間なんてとんでもなく惜しい。

カロリーメイトな朝は、カロリーメイト一箱とコップに冷茶を用意する。iPhoneで小説かネットかAmazon Prime Videoを開いて、お茶を飲みながらゆっくりカロリーメイトを食べる。1本に5分、一箱4本で20分かける。出たゴミは空いた箱にまとめ、ティッシュを一枚とって机上こぼれたカスも空箱に拭き落とす。空き箱をゴミ箱に入れる。10秒程度のことだ。そしてお茶を入れ直し、ノートパソコンを机上に広げ、仕事を始める。

食事の直後、次のことに移るときに満腹感を感じてることは、僕には大切なことだ。それがないと、仕事を始めてもなんだか小腹が空いている気がしてやまない。なにかつまんでみるけど、少し経つとまたなにか欲しくなる。食後に満腹感があれば、昼食までの間はお茶だけで済む。

食事を始めてから満腹感を感じるまで、20〜30分が必要だと言われる。受売りだけど、その間に体内の血糖値が上がりレプチンが分泌され血流に乗って脳に届き、視床下部が満腹中枢を刺激するというドミノが倒れる。それだけの時間を必要とする。20分程度しかない朝食時間をすべて食べることに割きたいというのは、味わって食べ、食べすぎない、丁寧な朝食のための最優先事項だ。それがカロリーメイトという選択だ。

栄養バランスは考えたくないけど気にしたい

もし栄養バランスの整った、それらしい食事をしようとしたら、机の上に並べたり片付けたりにちょっと時間を取られるだろう。だからといってジャンクフードやファストフード（古典的にはサンドイッチとか）を毎日かじればいいかていうと、それで栄養バランスもとれた一食分を揃えるのもなかなか知恵がいる。栄養バランスが取れるというのも、丁寧な選択という意味の一つだ。

バランス栄養食を謳うカロリーメイトご本当にバランスがいいかという疑問は、誰でも抱くらしい。それを取り上げたWebページもたくさん出てくるけど、とりあえすこのページ。三食カロリーメイトにした場合の栄養素と一日に必要な栄養素を比較している。僕も自分で調べるならそうするから、アプローチについては意見が合う。合わないのはフルーツ派という点で、僕が好きなのはカロリーメイトのプレーンだ。

三食カロリーメイトで生きていけるのか 【令和版】

足りないのはカロリー（1本100kcal、1箱400kcal、3箱で1,200kcal止まりになる）とたんぱく質、食物繊維のほか、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リンといったミネラル類。でも人間はカロリー豊富なパンやご飯、タンパク質やリンやカリウムを取れる肉類、ナトリウムそのものである塩が大好きで、ほっといたら昼食と夕食で摂り過ぎやすいものだ。朝食では不足するぐらいでちょうどいい。

残る食物繊維はもちろん野菜に、そしてマグネシウムはアーモンドをはじめとする種実類、魚介類、海草類、豆類に多く含まれるらしい。幸い、野菜や海藻や豆のサラダは僕も妻も好物だ。これも、昼食と夕食で摂れることが多い。さしものバランス栄養食カロリーメイトも三食それでは不摂生になるけど、朝カロリーメイトというのは僕の栄養バランスにはわりとマッチしてるらしい。

味気なく工業的な豊かな食事

味気ないとか工業的な感じと言われれば、そこはまあ僕にもそう思う感覚はある。時間のある週末の朝食は、たいていどこかで食べてくるか好きなパンやサンドイッチを買ってくる。それでも平日朝の食事としては、事情とすり合わせた中で僕にとってもっとも豊かな食事なんだ。

豊かな食事というのも、言葉にすれば一つだけどその中身は人それぞれなんだと思う。ここに挙げただけでも、味、味気、ナチュラル感や料理感、満腹感、それから食事時間や栄養バランスといった、いくつかの個別の豊かさがある。それにどんな優先順位をつけ、どれにどのぐらい重みを置くか、そのバランスはさらに一人一人違うその人だけの豊かさの物差しになる。

20分しかない朝のカロリーメイト。味気なくても工業的でも、僕の朝事情の中で「20分を一番ゆっくり使う」のが一番豊かな朝食という、僕の物差し。もちろん僕の物差し的に、今朝もプレーン一択です。