見出し画像

インクジェットプリントを紹介!その他のプリントと何が違うの?

今回のテーマは「インクジェットプリント」です。
俗にいう「プリント」は色々な手法があり、扱う素材や完成後のイメージに合わせて変えていきます。

・シルクスクリーンプリント(箔、フロッキー、ハッポーなども)
・インクジェットプリント
・昇華転写プリント
・コピー転写プリント

上記のようにいくつか種類がある中、今回はインクジェットプリントに焦点を当てて説明していきます。

”インクジェット”とは何なのか?

文字通り、インクをジェット(噴きつけ)して柄を印刷するものをインクジェット機と呼びます。皆さんが良く知っている家庭用のプリンターもインクジェット機の部類になります。

今回は衣類(繊維)向けのインクジェット機「ガーメントプリンター」の説明になります。(コピー機のことはよく分かりません・・・笑)
ガーメントとは米語で衣類、衣料のことを指します。

どのようにプリントするのか?

まず必要なのはデザインです。刺繍とは違い、原画がそのまま印刷されるので完成しきってからプリント依頼をするようにしましょう。
今回はこちらのデザインを使用します。

どうぶつの絵(修正済)

手書きのものでもコピー機などでスキャンしてデータ化してしまえばプリントが可能ですが、スキャンしたものでは細かな色の修正ができないのでフォトショップやイラストレーターなどのデザインソフトでの作成をオススメします。ファイル形式はEPSにして保存します。

インクジェット機は基本的に
 【C】シアン (青)
 【M】マゼンタ (赤)
 【Y】イエロー (黄)
 【BK】ブラック (黒)
上記の4色の捺染顔料でプリントをします。
細かい色調整が必要な時は、この4色の配分を上手く変えながら調整していきます。
ちなみにこのインクは熱定着工程のみでプリント可能なバインダー(接合剤)配合インクです。生地の通気性、吸水性を損なうことなく仕上げることができます。
最初なので特に色味は変えず、デザインそのままプリントしていきましょう。
プリント後がこちら!

画像2

パッと見た限りではデザインそのままプリントされていますが、よく見ると「緑」が濃く見えます。(特にライオン部分)
「緑」は黄色と青色で構成されているので、【Y】と【C】を調整する必要がありますが・・・しかし!!!

このままではその他の部分の【Y】と【C】も変化してしまうんですね!
スキャンしたものや画像データなどでは、この問題がつきまといます。
一部分だけ色を変えたい場合、一番良いのはデータ上でレイヤー分けされていることで、レイヤー分けがされていればその部分だけを選択して編集することができるのでとても色調整がしやすくなります。

”どんな素材でもプリントできるの?”

インクジェット機は基本的に「綿素材」でないと定着させることが難しいです。インクジェットプリントに際して、一番多い質問がこれです。
近年では1台の機械で綿とポリエステル両方にプリントできるものも登場していますが、そもそも使用するインクが違うので結局は変わりません。
ポリエステルなどに向けたプリントはまた別の機械でご紹介できればと思います。

いかがでしたか?
別のプリント手法「シルクスクリーン」「昇華転写」についても別の記事で投稿させていただこうと思っておりますのでお楽しみに!

加工のことで気になったこと、ご質問はお気軽に㈲カワシマまで!

㈲カワシマ 公式サイト
https://www.kawashima-gr.co.jp/

㈲カワシマ Youtubeチャンネル「カワシマ加工室」
https://www.youtube.com/channel/UCzbW6JxJqBEErjE_7g5xPOQ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?