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日傘でも風に強い折りたたみ傘が必要と感じた – 最強の折りたたみ傘 開発ストーリー
8月中旬に新開発した折りたたみ傘をリリースします。
ぜひ応援していただけると嬉しいです。
今回の開発テーマは、丈夫で遮光の折りたたみ傘です。
私自身が年齢を重ねたこともありますが、夏の日差しがきつく感じるときが増え、遮光機能付きの日傘を使っています。
日傘を使っていて感じるのは、日差しの強いときは、風が強い日が多いことです。
台風のときのように極端に強い風ではないけど、でも傘全体がグラグラするような、そんな風です。
日傘は、日を遮る機能やカラー・シルエットを重視して開発された商品が多く、風に対する強度にフォーカスして作られた傘が少ないと感じています。
そこで、少々強い風が吹いても安心して使える傘、男女関係なく使えるデザインの傘、晴雨兼用で使える傘を開発しました。
フレームの開発
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開発には1年半くらいかかりました。
少しの設計のズレで、思ったように仕上がらず、何度も試行錯誤するのがフレームです。
まさに傘の開発において、フレームをコントロールできれば、開発は80%完了すると言っても過言ではないくらい比重が高い部分で、私は傘の心臓部ととらえています。
コロナ禍の開発と比べれば、ストレスなく進みましたが、それでも今回はかなり時間を要しました。
というのも、開発目標を「風速30m/sに耐えること」と設定したためです。
風速30m/sとは、
雨戸または屋根が飛ばされることがある。
しっかりしていない家が倒れる。
電柱が倒れることがある。
というレベルの風で、時速に直すと108km/hです。
かなり高い目標を設定したのを理解していただけると思います。
ただ風速30m/sはあくまでも耐風性能をテストする数値であり、そのテスト方法は、
傘をしっかりと治具に固定
風は徐々に強くする
一方向から風を当てる
というテストですので、自然の状況とはかなり違うことをご理解下さい。
これくらいの風を当てても壊れない、安定している、という結果が出て、自然のやや強い風でも安心して使えるレベルになるのです。
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結果、2023年12月テストに合格し、量産に入りました。
フレームには耐衝撃性に優れるポリカーボネートと弾力性の高いFRPを用い、シャフトには軽さを出すためにアルミニウムを使用しました。
生地の開発
今回、生地の開発にも時間を要しました。
おそらく他の傘メーカーは、生地メーカーが提案してくる生地の中から、色やデザインを決めていくだけで、生地そのものを開発するということは少ないと思います。
私の会社では、生地から開発していきます。
糸の太さ、密度、表面風合い、柔らかさ、厚みなど指定し、機能性を追求します。
生地の中でも遮光機能の生地開発は難しく、またリスクも伴うものです。
特に遮光100%の機能を有しながら生地の薄さを追求するという、相反することに挑戦しました。
結果、0.06mm-0.09mm厚の遮光100%生地の開発に成功しました。
遮光生地としてはかなり薄いはずです。
![](https://assets.st-note.com/img/1721451271379-qsRgKOM1Ka.jpg?width=1200)
また生地が薄いと遮熱率が低下しがちですが、遮熱率は35%-55%を有しております。
*遮熱率は35%以上あれば熱を遮る効果があるとされています
まとめ
もし興味を持っていただけましたら、
https://www.toughness-umbrella.com/
のページにてメールアドレスの登録もしくはLINEの友達に追加をしていただけると嬉しいです。
マクアケにてプロジェクトを公開しますので、その公開日を事前に通知させていただきます。
ここでは書ききれない商品の詳細やスペックなども、上記のページでご確認いただけます。
機能の高さだけではなく、使いやすさ、サステナブルにも配慮した折りたたみ傘ですので、ぜひいろいろな方に知っていただきたいと思います。