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職業病もしくは老害の傾向。

先日、街を歩いていたら「不審者注意!」と書かれた貼り紙を見かけた。
駅前の繁華街から住宅地へ続く道で、夜は急に寂しく暗くなる場所でもあり、まさにここに貼るべき貼り紙って感じ。

ただ、次に瞬間にいろいろな考えが頭をよぎる。
疑問1 「注意」とは誰に語りかけているのだろうか?
疑問2 たぶん不審者=痴漢やひったくりみたいな話だと思うが、これは被害者になる可能性のある層に言っているのだろうか?
疑問3 しかし性犯罪や窃盗被害者は「不注意」だから被害者になるわけではないだろう。
疑問4 こんな夜道、多くの人は注意しているし、注意していない人がこの貼り紙で注意喚起されたところでどうしようもなくないか?

そして、あと少し考えて、
答え1 本来は、この貼り紙を貼った自治体なり警察が、「私たちは不審者に注意しています!」と書くべきでは?
→ 表現がわかりにくいかもしれないが、「にらむ目」ステッカー(トップ画像参照)はメジャーなものだし、主語をはっきりさせた方が良いのでは。
答え2 この貼り紙は、これを見た不審者が「あ、ここでは注意されてるから不審な行為は出来ないな!」と感じさせることで、犯罪行為へのけん制を目的としている。
→ まぁこれは正解だろうけれど、貼り紙を作った主体がどこまで自覚的であるかは疑問。

そして、その貼り紙を見てから約1分後のマイ結論として、
やっぱこういう物言いは「被害者にも責任の一部はある」みたいな風潮を(無自覚に)前提としてる可能性がある。だから回りくどくても、行政なりが「我々が注意しています!」と表現することで、犯罪行為に対してけん制すべき。
が導かれる。

まぁ、こういうことを言うのと、揚げ足取りのいけ好かない批判家みたいに思われるので、人には言わないけれども笑
とはいえ私は、言葉や文章で何かしらの判断を提供する仕事をしている以上、考えないとか、そこまでは必要ない、とかは思ったりはしない。
自由に考えた上で、表現するかどうかは良心とTPOに従い決めるのみ。

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