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名探偵左京Season2*第13話「アンハッピーニューイヤー/暗殺へのカウントダウン」(年末90分SP)

■あらすじ
左京因縁の男・宗隆継(中井貴一)が、左京を訪ねDADAにやって来た。経産省事務次官時代に福岡世界博覧会を成功させ、現在は「子どものための経済成長」を掲げる富士太経産大臣(石橋蓮司)の第一秘書官を勤めている宗隆。宗隆の話によると、富士大臣の暗殺予告が先週、富士の自宅に届いたという。予告状によると、暗殺は2024年1月1日午前0時に行うとのこと。送り主は、左翼組織「赤色同盟」の幹部・古尾谷毅。現在の時刻、12月30日午後6時。つまり犯行予告時刻まで、あと30時間

公安警察も総動員で捜査を行っているが、1週間何も成果を挙げられていない。しびれを切らした宗隆は、異例ながら民間人の左京に捜査協力を請いにやってきたのだ。左京は皮肉交じりに依頼を受け、その足で富士の事務所へ宗隆と向かう。そこには、公安警察刑事の木文字優(濱田岳)の姿もあった。

木文字は、捜査状況を宗隆に報告する。犯行声明を出した古尾谷は、現在、海外に潜伏しており、日本にはいない。日本にいる数少ない元仲間たちも現在、真っ当な職についており、犯行の気配はないとのこと。

一方、左京は予告状の紙を見て、送り主は「赤色同盟」の古尾谷ではないと推理。通常、赤色同盟では「赤判状」と呼ばれる独自の紙を使い、警告文を政府に送っていたが、今回はそれが使われていない点を指摘。そして、送り主は物書きである可能性が高いと分析。文章の書き方がやけにドラマチックで、かつ、改行を気にして書かれていると再び指摘。さらに、自宅に予告状が届いた日は雨が降っていたのにもかかわらず、雨の痕跡が見当たらないため、予告状の第一発見者がこの予告状を用意したかもしれないと進言する。

早速、宗隆は予告状の第一発見者である、富士邸の使用人・吉奈洋介(加藤シゲアキ)を問い詰める。吉奈は、すぐに予告状は自分が作ったものだと認める。彼はかつて小説家を目指し、2年前から富士邸に勤め始めていた。

宗隆は木文字を詰り、左京の馴染みである世田谷警部(橋本じゅん)に吉奈の身柄拘束を依頼。吉奈は暗殺計画を諦めた様子だ。しかし、左京は、その諦めの良さに疑問を持ち、何らかの方法で富士暗殺をまだ目論んでいると推測。宗隆は取り調べを担当するよう左京に進言するが、左京は「取り調べたところで何も言わないでしょう」と無視…。そして、富士邸に向かった。現在の時刻は、30日午後8時。犯行予告時間まで残り28時間…

まず、左京は吉奈の部屋を探る。私物は何もなく、ただ1枚、アパートの写真が飾られているだけだった。写真の裏には、謎の模様が4枚プリントされている

そして、左京は富士太大臣を訪ねる。「なぜ、あいつに命を狙わなければならないんだ。警察は今まで何をやっておったのだ!」と激昂する富士に、左京は吉奈に恨まれる理由があるかと問うが、聞く耳すらもたない富士。そんな富士に左京は、「神楽坂のこのアパートをご存知ですか?」と聞く。しかし、富士は「あのアパートなんか、知らん!」と憤り、自室へ帰った。

大晦日、0時。犯行予告時間まであと24時間。木文字は取り調べていたが、吉奈は黙秘を続けている。取調室に現れた左京は、「あなたは何を企んでいるのですか?」と吉奈に穏やかに質問する。「予告状が自分の犯行だとバレるのは、想定内。この後、あなたはどうやって富士氏を暗殺するおつもりですか?」左京の問いかけに、吉奈は頑として応えない…。

そこで左京は、先程録音していた富士の音声を流した「あのアパートなんか、知らん!」という富士の声を聞いた吉奈は、みるみるうちに怒りの表情に変わっていく。「もう一度、伺います。あなたは、どうやって彼を暗殺するおつもりですか?」と左京が問う。そして、「もし、よければ、僕に暗殺を手伝わせてもらえませんか?」と続けた。驚愕する宗隆や木文字、世田谷警部らをよそに、左京は「この神楽坂のアパートに、今回の事件の鍵があるのではないですか?あなたが我々に託したメッセージですね?」と続ける。吉奈は「ひとりでやれますよ。富士はもうすぐ終わります」とやっと重い口を開いた。あなたひとりで、富士を逮捕することができますか?僕なら、彼を逮捕できます。最後にもう一度、伺います。あなたの言う暗殺のお手伝いをさせてくれませんか?」左京の問いかけに、吉奈は静かに頷いた…。

時刻は大晦日の午前1時。世田谷警部と宗隆は、左京に事件の真相を話せと詰め寄る。

  • アパートは神楽坂で有名な芸妓専門の宿舎。

  • 写真の4つの模様を重ねるとQRコードになり、それを読み込むと、吉奈の手記が読めた。

  • その手記によると、富士は吉奈の母を妾にしたが、吉奈が生まれると母を自殺に追い込んだという。

  • この手記は、年明けとともに世の中に公表される予約投稿設定がなされていた。

「この吉奈さんの手記は、本当に正しいのでしょうか? それを確かめなければならない。富士大臣に会いに行きましょう」左京はそう言い残し、富士邸へ向かった。車中、宗隆は左京に「この事件をすべて解明してください」と告げる。福岡国際博覧会のとき同様、宗隆はスキャンダルを利用し、出世を企んでいると左京は悟った。「これから僕は、富士大臣を追い詰めますよ。おそらく、大臣は吉奈さんの母の死に関与しています。政治家生命は断たれると思います。宗隆さん、ご覚悟を…」左京はそう言い、富士邸へ入っていった。

大晦日午前3時。叩き起こされた富士は、不機嫌そのもの。「あのアパートと仰っいましたね?大臣は」と唐突に切り出す左京。「写真のアパートをご覧になり、このアパートではなく、あのアパートと仰った。つまり、大臣はアパートに行ったことがあるのではないか、と。いかがでしょうか?」富士は激怒し、左京を追い返そうとするが、食い下がる左京。

年明けまであと21時間。富士大臣と左京の戦いが幕を開ける!

吉奈の母を死に追いやった富士大臣を、左京は追い詰めることができるのか?

■ゲスト
・宗隆継…中井貴一
 元経産省事務次官。官房長官秘書
・木文字優…濱田岳
 公安警察刑事
・富士太経産大臣…石橋蓮司
・吉奈洋介…加藤シゲアキ
 富士邸の使用人

加藤シゲアキ
石橋蓮司
濱田岳
中井貴一


■妄想放送日
2023年12月30日(土)23時〜
※通算第31話

■事件の真相と解決のポイント
▼吉奈の父は、富士太だった。吉奈の母が邪魔になった富士は、彼女を自殺に見せかけて殺害。

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