
奥井亜紀について
奥井亜紀というシンガーソングライターの存在を知ることになったのは、完全に偶然だった。
別の記事で書いた通り、1995年12月、大渋滞の東名高速の車中で流れてきたラジオ深夜番組のDJをしていたのが奥井亜紀嬢(当時24歳)だった。番組では「泣くもんか」「ゆきうさぎ」あたりがかかっていたと記憶している。
軽妙なトークとは好対照な説得力のあるハイトーン・ボイスのボーカルと繊細な歌の世界が心に引っかかった。
その後、当時リリースされていた3枚のアルバムなどを聴きこんで、すっかりファンになった。99年の自分たちの結婚披露宴では、新婦お色直し後の入場時BGMとして、「晴れてハレルヤ」(1995年10月発売「Voice of Hallelujah」所収)を流した。いまでもベリー・ナイスな選曲だったと思っている。
奥井亜紀は、1993年にシングル曲「銀のスプーン」でデビュー。1997年にメジャー・レーベル(ワーナー・ジャパン)を離れてから、活動休止期間を挟むなどメジャーな音楽シーンからは姿を消し、インディーズ・レーベルから音楽を発信し続けている(この辺りの背景や事情についてはまったく知らない。芸術家肌でこだわりが強そうにみえることが関係しているのか・・・)。
私にとって奥井亜紀は、個性的な声と豊かな表現力をもち、繊細かつ力強い歌を作るセンス溢れる女性シンガー。DJや発表されている文章などから垣間見えるお人柄は、純粋、真っすぐ、気まぐれ、頑固という感じ。一時期「B型のオンナ」キャラを自身で強調されていたが、まあそんな感じ。
まったく勝手な印象ながら、誠実であるが故の不安定さを感じるアーチストなので、今も歌い続けていることがうれしい。
最近は活動をフォローできていなかったが、ちょうど今年1月に13年ぶりのニューアルバム「風夢記」(かざむき)をリリースしたところだと知った。
また、3月1日(今週末!)に横浜でワンマンライブ「うたの素 vol.65」があることも知った(残念ながら行けないが)。
これも知らなかったが、一時期はnoteからも発信されていたようだ。今はオフィシャルウェブサイトから安定的に情報発信する態勢ができている模様。なにか安心した(一時期は発信プラットフォームもよくわからなくなっていた記憶あり)。
好きなアーチストとしてこれからも機嫌よく息の長い活動をしてくれることを期待したい。あの歌声と天真爛漫な笑顔があれば、我々は奥井ワールドに浸ることができる。
個人的には、シンガー奥井亜紀の強い個性とリトグリとの化学反応など見てみたいな、という夢がある。