リトグリのオリジナリティの中心にあるMAYUのボーカル
歌唱力のある女性シンガーやグループは数多存在し、リトグリもその一つになる。メンバーそれぞれの圧倒的な歌唱力とハーモニーの素晴らしさには魅了され続けている。
そんなリトグリのメンバーの中で、歌唱に関してやや後景に位置している感があるのがMAYUである。声量豊かな歌声をきかせるわけではなく、メインよりもハモリで存在感を示すことが多く、また喉に調子の波があって時にピッチが不安定になることもあるMAYUは、歌よりも「軽妙なMCの人」と考えられることもあるかもしれない。
けれども。大きな声量こそ出ないが、独特のハスキーボイスにエモーションをぎゅっと詰め込んだMAYUの歌声は、豊かな声量が流行りの昨今のJ-POPシーンの中において、他のシンガーやグルーブとリトグリを差別化している最大の要素の一つであると思う。
MAYUはハーモニーで楽曲を彩る貴重な役割を果たしているのみならず、彼女自身のボーカルこそがグループとしてのリトグリのオリジナリティの中心にあるのだと大きな声で言いたい。倖田來未に心酔してギャル路線をひた走るMAYUのファッションでの個性も素敵だけど、MAYUのボーカルがなかったら、リトグリがリトグリにならないと強く思うわけです。
三人で全国を回ったあの尊いJourneyツアーは、本人たちにはとても大変だっただろうけど、ファンとしてはMAYUのメインボーカルに触れる機会がぐんと増えたのが貴重だったし、おかげでその魅力を再認識することができた。
現在の6人体制になってから、以前より歌割りが均等化されるようになって、MAYUメインを味わう機会が増えている。自分は、特にMAYU推しというわけではなくて、分類するなら箱推しガオラーだけど、リトグリの歌唱におけるMAYUのボーカルの重要性は非常に強く感じる。
MAYUには調子の波がある(ように感じられる)ので、リトグリのライブやTV出演の際、密かに「MAYUがんばれ」と念じながら見ているガオラーは結構多いのではないだろうか(私の耳には、10周年ライブの時のMAYUのボーカルはとても調子が良かったように聞こえて、堪能できました)。