マンガDE対話 Vol.2 鬼滅の刃完結編
(※最後のほうに、15巻のネタバレを含みます)
こんなお化けコンテンツ手に負えるんだろうかw
とガクブルしつつ、オンラインにて、第2回対話の場を開きました。
(第1回はこちらから)
<わたしのこと>
鈴木かおる(つじっこ|旧姓由来)
東京都在住
2020年6月 マドレ式対話の場づくり研究所立ち上げ
マンガ原体験はドラえもん、ビックコミックオリジナル、なかよし
幼少期から内向的で絵本ばかり読み外で遊ばない
小学3年生でオリジナル漫画制作
高校の研究論文は「ぼのぼの」について
大学卒論テーマもマンガ
ただのマンガ好きです
この漫画のお化けコンテンツっぷりは私が語るまでもなさそうですが、
簡単に言うと2歳の息子がねじゅこってマネするレベル感。
巷では、様々な感想、分析、関連本の出版、動画配信。
そんな漫画を前に、
私のやりたいことって何かな?って考えたとき、
やっぱり、一番大事にしてることからアプローチしたいと思いました。
自分を主語に、聴く・話す・わかちあうこと。
感情にフォーカスして、振り返ること。
ポジティブもネガティブも、その感情は確かにわたしに在るものだから、大切に扱うこと。
作品を褒めたたえる会にすることもできたけれど、今私がやりたいのはこれ↑を大事にできる対話だな、そう感じて場を設計しました。
<おしながき>
*わたしのこと、マド研のこと
*この場で大切にしたいこと
*チェックイン
*ひとりで、ふたりで、みんなで対話しよう
*チェックアウト
で、1時間半。延長戦参加の方は2時間の場。ありがとうございます!
朝5:30からwという、一般的には特異な時間設定にも関わらず、何人もの方からお問い合わせをいただき、今回は研究所メンバーだけでなく、そこから少し広げての開催することができました。
コンテンツが有名だからこそ、
どこかの誰かが何を言ったとかは一旦脇において、
「わたし」はどう思うか、
どんな感情が湧くのか、を味わっていければ
と願っていました。
具体的にメインの対話テーマとしたのは、「感情が動いたとき」
きめつにまつわる……感情が動いたのは、いつ、どんなときでしたか?
例えば
・コミックスを読んでいてあのエピソードで……
・アニメを、映画を見ていてあの場面で……
・家族と、友人と話していてあの発言で……エトセトラ
その感情が、ポジティブでも、ネガティブでも
自分の中にでてきたものとして、思い出してみてください
そして、
感情が動いた出来事
→起きた感情はどんなもの?
→なんでその感情が生まれたの?
→その源にある、わたしの希望、
大切にしたいことはなんだろう?
という感じで、順を追って、まずはひとりで深掘りタイム。ブレイクアウトセッションでペア対話を経て大部屋に戻った後は、湧き出てきた話したいことを、話せるようになった人からシェアしました。
……。
その場を終えて感じたのは、
みんな感じ入ってるところ全然違うー!
童磨のとらえかたひとつとっても違う!
長男長女考にも多面的な考察とそこにまつわる想いがある!
誰かの言葉を借りずに、自分が主語になったとたんに面白い!
そして、時間が足りないwww
作品を読んで、人と話をして、
ああ、それとてもわかる!
え、そんな風に考えるなんて!?
そうやって動いた感情は、自分が何を大切にしたいかの、価値観そのものだと思うのです。
はじめまして同士も多い中、短い時間でも、人となり、大切にしたいこととその背景を共有できたことが、とてもうれしかったです。
こうして他者を知り、自己を知るのだなとあらためて思うのでした。
そして、興味や思い入れのある作品を通じて「対話」ができることに、これからの可能性を大いに感じました。年齢とか国籍とか関係なく、繋がれるよなぁと。
私のマンガ好きは、対話とつながるためだったのかもしれないなぁと。笑
ということで、折に触れ、マンガを通じた対話の場を開いていきたいなと思うのでした。半年?四半期?に1回くらいできるといいかなぁ。
リクエスト開催も、受け付けようかなw
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<以下、わたしのこと蛇足>
私は、最初にこの作品を読んだとき、そんなに売れるマンガなのかなぁ?まあ、確かに面白いよね。でも、あんまりキャラに感情移入できないし、技はかっこいいから小学生とかには流行りそうだけど、構成もいままでのマンガのいいところどりな感じだし、世間ではものすごく流行っているのにこんな風に感じるなんて私も年かなぁ。とか思ってました。
3度目の通読で意識がものすごく変わりました。どかーん
スピード感とスルメ感の同居!そして、アニメ、映画制作陣の熱量。あんなにもりもりのコソコソエピソードがありながらそこをバサっと切り取る構成力、その下地があるからこそ読み深まる感じ。勢いと様式美の少年漫画とモノローグと共感の多い少女漫画の同居!そして涙涙……。なんだこれ、すげえマンガじゃないか。ごめんなさいほんとすいません。
最近私の感情が動いたのは、15巻、「義勇さんは、錆兎から託されたものを繋いでいかないんですか?」という、炭治郎の質問力。私なら、そんなこと関係ないですよ!柱になるためにものすごく頑張ったと思いますよ!俺も煉獄さんから託されたものを……とか説得方面の文言を言ってしまいそうなところ。私も、こんなふうに問いかけたい。子供たちに。そう思って涙が出ました。私がいま大事にしたいのは、そういうことなんだなと。
この対話を経て、また読み返すのも楽しみです。