国民民主党と103万の壁

今回の国民民主党の103万の壁に関する一連の交渉や動きについて私見を述べます。

まず、私は経済に詳しくないのと、『絶対にこれが正しい』という意見を持っていないことをご承知おきください。

①まずはじめに
今回の交渉においての国民民主党の動き方とその理由を私なりに考えて見ました。あくまで私見になりますが、お付き合いいただければと思います。

②今回の与党と国民民主党の争点
今回の103万の壁で合意に至らなかった理由の一つに挙げられるのが財源の話。
与党からすれば財源がない(足りない)。
国民民主党からすれば、財源(となりうるもの)はある。

与党側からすれば国民民主党の言ってる税の増収分などでは恒久的財源として不十分という認識。
だから、ここでのすれ違いが最後まで埋まらなかった。

③ここに対する私見
私個人としては、178万にこだわらなくてもよかった気もする。
ただ、178万を支持する党員もいるので当然そこへの配慮も必要となる。

玉木さんや古川さんとかの最後の方の話を聞く限り、年収条件なしで160万なら合意する気はあった?のかもしれないけど、それはそれで反発も出るとは思う。
ちなみに、私は160万でも賛成派。

その上で、自民党側(下限)と国民民主党側(上限)の意見をぶつけ合って、自公で合意できるところに落ち着いたのであれば、『現時点での実現可能な落とし所』になったのではないだろうか?

ここでいう現時点というのは、最大政党が自民党で、公明党と合わせて参院では過半数を持っていて、衆院でも最大の数を持っている勢力と対峙している現時点という意味です。

その上で、国民民主党としては、希望の178万円を与党が飲んだ時のみ合意し、予算に賛成する方針のもとで高いボールを投げ続けて、結果的に与党(というか自民)は維新と予算成立の道を選び、年収条件ありの160万で公明党と合意という道を選んだわけです。

※野党が予算案に賛成するということは大きな意味を持つから。
※私としては、↑(野党が予算案に〜)の見方も変えていくべきだと思ってます。

ちなみに、国民民主党は『言うだけ言って無責任』という意見も聞きますが、そう捉えられても仕方ないとは思います。
本来、与党に入って共に責任を負って議論を引っ張っていくのが筋でしょうが、連合との関係上、自民党政権に入るのは現状では無理です。
これは玉木さんだからとかではなく、国民民主党という政党の性質上出来ないことです。

だからこそ、議論だからぶつかるのは仕方ないけど、それに対する反発感情を必要以上に招かないためにも『丁寧な対応』が必要だと思います。
感謝と労い。

④不満①
国民民主党として与党に対峙するための武器は、予算賛成をかけることと世論。
そのため、世論を盛り上げて178万の案に対して追い風を吹かせようとしたのだろうけど、個人的には煽りすぎた印象。
私からすると不適切なワードがいくつか議員から発せられたのは大変残念だったし、そうではなくて淡々と言うべきことは言い、相手への配慮もし、お互い胸襟開いて議論する姿を見たかった。
(もちろん、全部見れるとは思ってないが)

⑤不満②
結果として、私は今回の国民民主党と与党の交渉において、現時点で現実的に可能な最大限の譲歩を引き出せたと思っています。

ただ、このやり方って今までの野党第一党(立憲さんというよりは旧社会党や旧民主党)が主にやってきた『与党から譲歩を引き出すやり方』と同じなんですよね。
私はそれが好きじゃないから、国民民主党に新しい答えを見たかったのです。

実際に対決色にしか見えなくて不満に思った支持者もいらっしゃったと思いますし、その気持ちもとてもよく分かります。

私の周りでもそういう声が上がっていて、申し訳ない気持ちになりました。
私としては、党のイメージとして国民民主党に大事にして欲しいのは『支持者や好意的に見ている人から見てどうか』ではなく、『一般の人から見てどうか』なのです。

確かに、野党として出来るやり方には限度があるのかもしれませんが、それをもぶち壊してこそ、『つくろう、新しい答え』なんじゃないのかなぁと期待しています。

⑥最後に
国民民主党の意見を最後まで聞いてくださった自民党さん、間に入ってなんとか合意できるように頑張ってくださった公明党さん、本当にありがとうございました。
引き続き、国民民主党と協議していって頂ければと思います。

また、国民民主党として、重要な議論を盛り上げることも必要だけど、丁寧にやっていくことも大事だと思います。
そのバランスが難しいのですがね。

⑦もう一言
色々苦言も申し上げましたが、玉木さんはじめとする国民民主党や議員の発信力、全国を飛び回る姿には改めて敬意を表します。

ある問題に議論を巻き起こして(それが時には軽いときもあるんだけど)、放置されていたり気づかなかった問題点にみんなが気づくきっかけになることは大事なことだと思います。

これからも、しっかり応援してしっかり言いたいことを言っていきます。

国民民主党、ガンバロー‼️

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

長文お読み頂きありがとうございました。
あくまで私見ですので、一意見として捉えて頂ければと思います。

辻 秋彦


いいなと思ったら応援しよう!