長い冬の終わり
長い長い冬が終わった。
思えば1月に仕事を休んでから、様々なことがあったような気がする。
少し振り返って今日という日までの時間を繋いでみたいと思う。
1月 冬のはじまり
とある事情から私は1月の半ば頃より休職をすることになった。
4月になった今にして思えば色々と冷静に見ることができるけれど、当時はそんな余裕もなく、自分の心と体がはじめて迎える新しい動きにただただ身を任せていた。
時節柄風邪を引いたら、予想外に一週間くらい長引かせてしまったこともあり、どことなく後ろ向きになっていたのかもしれない時期。昨年引っ越したこともあり新たな家で迎えるはじめての冬だったけれど、これが本当に寒くて寒くて。窓から入る冷たい風やドアの隙間から漏れる冷気に身を震わせながら、常に暖房、常にセーターに包まれていた日々だった・・。
2月 栄養、自然、そして回復
色々な刺激を得たくて、美術館巡り、コンサート巡り、カフェ巡り、旅行をしていた2月。ストレス要因から遠ざかったことで体調はあっという間に良くなり、無事に復職の目処が立つ。ただ、このまま戻っても自分の人生にとって本当に良いのだろうか・・・。そんな悩みと、「早く働きたい!」という気持ちがせめぎ合う2月だった。
でも、ここで訪れた直島と高松のお陰で、「やはり、早く働いて人の役に立ちたい」という思いを強く持つことができた。ありがとう。直島。
3月 転職活動
2月末に前職を退職することを決意し、それと同時に転職に対して前向きに。
これまでは働きながら転職活動をしていたので十分に時間を取れていなかったものの、今回は全力で(時間をかけて)取り組めることで、自分の人生で得られたものの整理や、志望する各企業の事業内容から文化や風土まで、多くの情報を取りにいく時間がこれまでにないほどあった。その中で、理念に強く共感できる素晴らしい企業と出会うことができた。こちらの企業様とのご縁をいただいて、転職活動を終了する。
転職活動中は出費を控えたかったこともあるし、何か楽しいこと(エンタテインメントや娯楽という意味で)をすることは怠けているような気がして出来なかった。その分、多くの本を読んだ。図書館、ありがとう。
4月 時間の意味を変える
次の会社は4月半ばから勤めることになった。
自分としては、今回の転職はなんとしても成功させたかった。
それはもちろん年齢やキャリアから見た客観的な状況からも成功させないといけないということはあるけれど、それ以上に、この時間に意味を持たせたかった。
“人間万事塞翁が馬“という言葉が幾度となく頭をよぎった。
大学時代に受けた「人生論」という授業で、運命の事後決定性についての講義があったことを思い出す。
「仮に何か小さな罪を犯して刑務所に入った人がいたとして、その人が出所後に、“服役“という経験をしたことが人生観を変え、その後社会のためになる偉業を成し遂げたとしたら、はじめに罪を犯したことの意味は当時と異なるのではないか」
この考え方には今も深く賛同している。
つまり、出来事は起こった時点での意味が未来永劫の意味ではなく、その後の未来によって意味合いが変わってくるのだということだ。
もし何か行動を起こさなかったとしたら、この冬の出来事は「職場で強いストレスを受けたことで傷ついた」だけで終わってしまう。そうではない。「新たに刺激を受けたことで目が覚め、より自分が誇らしくいられる人生へ進むことができた」そういう体験にしたいと思っていた。そうでなくては、この時間が気の毒だとすら思った。
だから、全力で臨んだし、その結果幸運なことに、どうしても働きたいと思う方々がいる企業で働けることになった。
数えきれない感謝
改めて、これまでを振り返ってみてみると、この冬を乗り越えることができたのは、多くの周りの方々のお陰だったように思う。
突然の無職という状態を迎えた家族に対して「とりあえずどこかに勤めてみて、ダメだったらまた他を探せばいいんだよ」とつとめて明るく振舞ってくれた、wife.
毎日の早寝早起きの習慣を作ってくれて、日々最高の笑顔と泣き顔と怒り顔で僕の人生を彩りのあるものにしてくれた、6歳の娘。
子供が困っているときに助けるのが親の役目だと言って寄り添ってくれた、両親。
いつも話を聞いてくれて、必要な時に必要な言葉を優しく渡してくれた、数々の友人。
本当にすべての人のお陰でより強い自分になることができたと思う。
ありがとう。
noteをどうするか
このnoteをはじめたのは2月1日。
自分の思いや考えをoutputすることで整理したい、記録して留めておきたいという思いではじめました。
これからまた少しずつoutputしていけたらと思っています。
まずは、先日の直島旅行記をUPしなくちゃ。
よろしければ、またお付き合いいただけたら幸いです。
皆様、極めて私的な日記に近いような投稿を読んでくださり、ありがとうございました。
みなさんにあたたかな春の風が届きますように。
そして もしあの頃の私のように長い冬を耐えながら歩みを進める方がいらしたら
どうか いつか素晴らしい春の日が訪れますように。
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