君一人だけを悲しませない
某女性歌手が以前こんなことを言っていた。
『人間は元々痛みを感じている生き物だけど、誰か(例えば家族や恋人やペットなど)の存在が痛み止めになってくれている、だからその存在を失ったときに痛みを感じるのだ』と。
これ、すごーく腹落ちした。
数年前、私は痛み止めであったはずの存在を突然意図しない形で失った。
それ以来、未だに心の痛みがしぶとく残っていて心身が安定しない。
医者からも軽度の鬱だの不安障害だの病名も告げられた。
それでも少しずつ自分の気持ちと向き合い、受け入れ、毎日出来ることを一歩一歩決して無理なく、常に自分ファーストかつマイペースで、目の前に小さな楽しみを作りながら何とか生きてきた。
今でもそうだ。
でも後から振り返ると、心がえぐれるような辛い出来事も、その後の新しいフェーズへの通過点というか、次に起こるイベントや新たな出会いのために必要なプロセスなのかもしれないと最近思う。
一番メンタルがやられていた時期は趣味のフラメンコも半年くらいお休みし、結果的に教室も変わることになったけれど、新しい教室では、私のことを素敵だと言って応援してくれる先生や、こんな私と仲良くなりたいと言ってくれる新たな仲間と出会ったり。
さらには、大して好きでもなかったUP-BEATをRED ROCKSで見て突然ハマるという想像もしなかったサプライズ?も待ち受けていた。
あの日…2023年の10月末、大宮ソニックシティに行っていなければ、私はその後の人生を自らの手で終わらせてしまっていたかもしれない。
そんなズタボロだった私の心に、Kiss in the Moonlightの歌詞は優しすぎた。
相変わらず心の痛みは燻っているし、辛い過去はなかったことにはできないけど、痛み止めを失った当時よりも最近はワクワクすることも増えてきた。
辛さが大きかった分、余計にそう感じるのかもしれない。
そして今の私にとっては広石さんの存在、何より広石さんがUP-BEATの曲を歌い続けてくれていることが、一番の痛み止めなんだろう。
今日1月24日は広石さんの60回目の誕生日。
直接伝えることは叶わないけど…お誕生日おめでとうございます。
そして、ありがとう。
まだまだ私の痛み止めでいてください。
大好きです。