アメリカ大統領選「隠れトランプ」について考えてみた
みなさま、ご存知ですか? アメリカのドラマ「Mad Men」。1960年代、ニューヨークのマディソン・アベニューの大手広告代理店に働くイカした人たちのお話です。
ドラマの最初の方にケネディとニクソンの話が出るので、まさに第一シーズンを1960年の設定として、主人公ドンは30代前半。多くのキャストは20代後半。今から60年前の話だから・・・
ドンが生きていたら90代前半。その他キャストは80代前半。(そもそも架空の人物ですけど)
ここから、アメリカに住んでいるわけでもないミドリーの妄想劇場です。
この世代は、隠れなくてもトランプ派の方が多いと思いますが、あれから60年!時流を読んだり、世間体もあったりで、「人類みな兄弟。ジェンダー、人種、関係ないね、ダイバーシティのワンワールド、イエイ!」って、左寄りに方向転換してる方も多いと思うのですね。
だが、しかし、20代から30代という時期をこのドラマのような世界に身を置いていた人たちが、そうそう簡単に変わることができるのだろうか、と思ったのです。この年代の人たちが、女性大統領、女性副大統領なんて許す・・・というか、受け入れるわけないだろーと。男女問わずです。ほぼ80%はムリと思う。
日本でのほほんと暮らすミドリー、アメリカドラマで大海を知るの巻。
批判ではないです。「なんで女性大統領を選べないのよ!」と怒っているわけではないです。
そもそも選択肢に入れてない(入れたくない)。
考えたこともない(考えたくない)。
そういう世代なのですから、仕方ないです。
まずは、機会があればぜひ観てください、Mad Men。広告好きの方なら特に楽しめます。広告戦略のクリエイティブな側面だけでなく、政治的な駆け引きの側面が丸見えで、大変に興味深いです。
それと同時に、この時代の
女性の社会進出に対する世間の風当たりの強さ、
男は強くあるべしの社会通念にがんじがらめにされている男性の苦悩、
綺麗なお洋服をとっかえひっかえして、
イケてる夫のお飾りになることしか許されない専業主婦の鬱憤
を目の当たりにするでしょう。
Mad Menを何シリーズか観ていると、「この世代の目の黒いうちに、ヒラリーは、よくぞガラスの天井にヒビを入れたよね」って心から感心する。
と、同時にまた思う。
ヒラリーはビルを応援していたとき、「専業主婦になってクッキーを焼く選択肢もあったけど・・・(今バリバリキャリアウーマンよ)」なんて言っちゃって、専業主婦から総スカンをくらったことがあります。
これ、「ふーーーん」ってな感じで何度も見聞きしましたが、Mad Menを観た後では、
「ヒラリーさん、そら、あかん!」と、
上沼恵美子さんに早めに怒ってもらう必要があった・・・と、悔やまれます。
総スカンなんて言葉は甘い、遺恨ですよ、遺恨。そんじょそこらじゃ溶けるわけなかったんだなぁ。2016の選挙で、白人高齢女性の多くがトランプに投票したのもさもありなん。
Mad Men世代のご存命割合を思うと
2016年、2020年、2024年の選挙が、最後のゆらぎ。
この3回の選挙において、Mad Men世代がどれだけ残っているかは大きい。
2016年2月の有権者登録数を見ると
共和党 3,045万人 民主党 4,134万人
その差は1,089万人。年齢比率のデータをみつけられていないのですが、共和党が白人高齢者、民主党が有色の若者からの支持を多く集めていることはよく言われておりますよね。
やはりMad Men世代ご存命のこの数年間で党の若返りを図ることは、共和党の至上命令。せめて2020では(なんとか2024でも)大統領選挙で、御高齢パワーを大々的に発揮してくれと、祈る想いでしょう。
Mad Men世代への殺し文句は、ずばり、これしかないですね。
おおっぴらには言えませんから、地道に水面下で広げるしかない。
「バイデンが大統領になって、急に体調を崩してみろ。
有色の女性大統領が誕生するぞ。
偉大なるアメリカの陸海空軍の総司令官になるんだぞ」と。
許せるかな、許せねえだろうな~
ま、ミドリーとしては、トランプが大統領になったんだから、
これ以降、誰が大統領になっても良くない?と、
アフロヘアになって呟きたいですけどね。(わかる人は昭和仲間!)