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読書会というもの

さて、前回の投稿で、SUN.さんから「読書会とは…?」というご質問をいただいたことを書きました。
今回は、「読書会とは」に対する個人的な回答を、書いてみようと思います。

……と書きはじめたものの。
「「読書会」とは、こういうものです」と明確な定義を書くことは、難しいです。
主催者や場所、目的によって、全く違うものになるからです。

以前は、「本を持ち寄り、人が集まって、話をする場」と説明していたのですが、fuzkueさんの「会話のない読書会」に出会い、あぁ「話さない読書会」もあるな、と。
本当に様々なかたちがあるのです。

そこで、今まで見たかたちを4つほど、挙げてみたいと思います。


(1)主催者が設定したお題(テーマ)に沿って、参加者が本を持ち寄り、紹介する

<たとえば>
・はじめましての人が集まる時に、自己紹介代わりに行う単発イベント的な読書会
 例:「あなたを表す一冊」「昨年読んだ中で一番感銘を受けた本」
・毎月1回定期的に開かれる会で、月ごとにテーマを変えて行う。
 例:「3月:卒業本」「夏休み間近!旅に出たくなる一冊」
・定期的に開催するビジネス系朝活読書会で、テーマは年中固定して行う。
 例:「仕事で辛かった時に効いた本」「効率化で役立った一冊」

ひとりずつ、
・どういう本なのか(あらすじ)
・なぜその本を選んだのか
といったことを話します。
その後、発表者に質問をしたり、感想を伝えたり。

参加者は
◎互いの一面を知ることができる
◎オールジャンル知らない本にたくさん出会える
といったメリットがあります。

どちらかと言うと、議論することが苦手でも、読書量が少なくても、知っている人がいなくても、参加しやすい会が多い印象があります。
「本が好き」で広がる世界があることをここで知った、という人も多いのではないでしょうか。

ここで、「あれっ本の紹介っておもしろい」「本の説明がうまいって言われた!」と、その後ビブリオバトルにハマっていく方も◎

(2)設定された課題本を参加者全員が読んできて、その本の感想を話す/考えを交換する

<たとえば>
・主催者が「読んでおもしろかった本」について、人がどう読んだか訊きたい時/自分も話したい時に行う。
・参加メンバーが「興味のあるテーマ」を深めたい時に、そのテーマに沿った本を課題本として設定し行う。

初めに誰かが、「10ページのここにぐっときて」とか「○章はどう思いました?自分は…」といったように話しだす。
それに対し他の人から、「自分もそう思った」と共感があったり、「こういう考えが好きなら、こういう本も読むとおもしろいかも」と別の本を紹介してもらったり、あるいは「自分の体験でこういうことがあって、だからここはわかるんだけど、でも…」と誰かの経験の話にいったり。

参加するメンバーによって、話の重点や流れが全く違うものになるのが、この会のおもしろいところ。
場のチカラと人のご縁で、何とも言えない良き時間ができあがるのです。

また、
◎全員が読んでいることが前提なので、本の中身のことをしっかり話すことができる。
◎その本やテーマに興味を持っている人が集まるので、興味を起点としたつながりができやすい。
といったメリットがあります。

この会のデメリット(?)としては、「本が結局読めなかったから、参加もできない…」という声がよくあがること。
「本の読了」を条件としたほうが深く話せるけれど、そうすると参加者のハードルがあがって参加者も減るかも…と主催者は悩むところです。
なので、「全部読み終わってなくても参加OK」としている会もあります。

「本の読了」が参加条件になっているかどうか、事前にチェックしておきましょう。そうしたら、当日、自分も周りも安心してたのしく参加できます。

(3)課題本を参加者が分担して読み、当日お互いに教え合う

<たとえば>
課題本を、4パートに分け、それぞれが自分のパートを読み、調べ、当日解説をする。その後質問を受けて教え合ったり、議論をしたり。
そうすることで本への理解を深めることができます。
大学のゼミで経験したひとも、いるかもしれません。

(4)ひとつの場所に集まって、参加者全員がその場で本を読む

たとえば、内沼晋太郎さんが昔開催された「hon-ne」、先にあげたfuzkueさんの「会話のない読書会」があります。
hon-neは、同じ場所で同じ音楽を聴きながら同じ本を読むイベント。
 ▶2010年に開催された様子

どちらも感想を話したりすることが目的ではなく、その本を集まって読む体験を重視したイベントです。

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以上、4パターンをあげてみましたが、これは本当に一例です。
(1)(2)の中でも細分化できますし、とにかく無数のかたちがあります。
まずは主催者のHPや参加者の体験談を読んで、自分に合いそうなもの・安心して参加できそうなものを、選んでみてください。

初めての参加は緊張するけれど、ひとりで物語の世界に没頭するのとはまた違うたのしみ/よろこびがありますよ(*´∇`*)
そう、まったく違う、たのしみ/よろこびがあるんですよ。

・同じ「本好き」といっても、全く違う本を読んで違う楽しみ方をしてきている人がいる。
・同じ本を読んでも、全然違うことを感じている人がいる。
・自分と同じ箇所で心ふるえている人がいる。
・丁寧に話して、相手の質問に答えて、とやり取りする中で、自分の考えが深まる。相手にもわかってもらえることがある。
・一見同じ箇所におもしろさを感じているんだけれど、話せば話すほど違う見方をしていることがわかりズレを感じる。

わたしは、そういう体験ができる読書会が、好きです。

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THE SUN.さんと今回開催する読書会は、(1)と(2)を足して割った感じです。(え?!)

◆テーマ:「しごと/ナリワイ」にまつわる本
◆進め方:はじめに、主催者のしごとの話・欅の音テラスでのナリワイや暮らしの話をします。その後、参加者さんお一人ずつに、自己紹介+本紹介+自分のしごと/ナリワイ/暮らし方について今考えていることを話していただきます。

今考えていることを、自分で言葉にしてみたい。
他の人はどういうことを考えているのか、聴いてみたい。
一般論じゃなく、「わたし」の話を聴いてほしい、「あなた」の話を聞かせてほしい。
そんな方、お待ちしています。

※補足
安心・安全な場をつくりたいと思っています。
当日もご説明しますが、次の3点は大事なルールです。
・他の人の話を奪うことは、お控えください。誰かが話している途中すぐに重ねてしまう「わかるー、これこれこう思いますよね」。この一言のおかげで、「その人が本当に話したい一言」が心の奥にしまわれてしまうかもしれません。誰かが話している時は、聴いてくださいね。
・一般論での評価もアドバイス(=「いやーそれはうまくいかないんじゃないですか、こうするべきって聞きますよ」「こうしたらいいんじゃないですか?セオリーで言えば…」とか)も、不要です。目の前の人を大切に。
・うまく話せなくてもOK、当日話せる気分じゃない場合は聞くだけでもOKです。一度は「参加したい!」「話してみたい!」という気持ちを持ってくださったことに、心からのお礼と敬意を。
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THE SUN.さんとの読書会、第一回目のテーマは、「しごと」「働き方」。
「ナリワイbooks」と名付けて、開催します。
・日時 :2019/11/23(土・勤労感謝の日) 18時~19時20分位まで
・場所 :THE SUN. COFFEE(練馬 欅の音terrace1階)
・主催 :THE SUN. COFFEE & tsugubooks
・参加費:1,500円(ワンドリンク付)
・予約 :要  
・持ち物:「しごと」にまつわる本を一冊お持ちください

予約方法は、THE SUN. COFFEE HPのお問合せページより。
必須項目を埋めていただき、当日連絡のとれる電話番号を本文にご記入下さい。

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