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ミンキーモモよ、豊かなる〜古〜いにしえの大地へ。

今回は、1991年放送、海モモ【魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢を抱きしめて】のミンキーモモステッキより、第1弾バージョンのステッキについて綴ります。

ポピーからユタカへ

最初に、このステッキを作った、製造販売会社についてお話ししなければなりません。
今回は、少しこみいったおもちゃ会社の歴史にお付き合いください。

結論から先に言いますと、
このステッキに関わるメーカーは、

新正工業→ユタカ→株式会社ユタカ、ポピー→株式会社プレックス
(バンダイが頂点にいる。)
という移り変わりがあるのです。

このミンキーモモステッキの製造会社であるユタカとは・・・
そこから話がはじまります。

91年の発売より少し前に、
バンダイと業務提携していた新正工業」がありました。
もともと大阪にあった玩具メーカーの「ユタカ」が、1990年に新正工業と合併し、「株式会社ユタカ」となったのです。

ミンキーモモステッキ発売の1年前ですね。


おお!華々しい!

このステッキは、新 株式会社ユタカの商品なのです。

新正工業は、ファミコンカセットからプラモデル、ミニカー、雑玩まで発売する男の子アニメとのタイアップが得意な印象です。

対して、ミンキーモモステッキを発売したユタカは、
89年にアイドル伝説えり子、90年にアイドル天使ようこそようこのおもちゃを発売しています。

もともとは、怪獣やウルトラマンといった、消しゴムおもちゃや、ソフビ人形、車を主に作っていました。

怪獣や車やフィギュア系を作っていたユタカが、世に出した、ようこそようこアイドル伝説えり子という2大アイドルアニメ玩具は、とても綺麗な発色な、艶めく赤色と金メッキが印象的だった事を覚えています。

消しゴム以外にも、彩色されたフィギュアを作っていたので、カラーリング、塗装技術が凄いのかなと思いました。
(しかし、あくまでも、私の妄想です。)


ポピーのお話もしなければなりません。

1971年、バンダイのグループ会社としてポピーは設立されました。
同年、光って回る「仮面ライダー変身ベルト」が大ヒット!
(バンダイナムコ公式サイトより)

それから、ウィキペディアによりますと、ポピーは、バンダイグループの雑玩を販売するメーカーとして発足されたようです。

現在のトイザらスで例えると、
店内の中央エリアにある、たまごっちやプリキュアの遊べるコンパクトなどが、遊べる見本品と共に置かれた、the気合いゾーンが【バンダイ本社】が作っていたメインのおもちゃのゾーンとします。

レジの順番待ちのラインのすぐ近くにある、ちょっとお手頃で、見た目やギミックがシンプル化されたり、お菓子が入っている商品が、かつての【ポピー】が作った雑玩というようなイメージです。

仮面ライダーベルトの開発エピソードもウィキペディアに掲載されていました。
胸アツな展開です。

会社設立4年で、親会社バンダイの売り上げを抜いたポピー!
その後、83年に、バンダイに吸収合併され、バンダイ ポピー事業部となりました。

空モモアニメはポピーがスポンサー。
海モモアニメは株式会社ユタカがスポンサーなのです。
ここから、株式会社ユタカはポピーに引き継がれ、現在はプレックスが、雑玩を担っています。

そんなユタカと、株式会社ユタカと、ポピー、とバンダイのポピー事業部。
すでに、もうややこしい?

82年のミンキーモモで、ポピーが、少し迷走・・・というか、珍走しておもちゃを作ってしまった事がありまして、

気分新たに、株式会社ユタカがどんな平成のミンキーモモ玩具を作り出したのかを、
一緒に紐解いてゆきましょう!

さて。
今回綴っております、海モモの91年あたりの頃のバンダイの主力ヒロイン商品は・・・

89年 魔法使いサリー魔法少女ちゅうかなぱいぱい!、魔法少女ちゅうかないぱねま!

90年 美少女仮面ポワトリン

91年 不思議少女ナイルなトトメス

うーん。ごりごりに、魔法(不思議)アイテムおもちゃの黄金期ですね。

海モモのこのステッキは、91年発売。
おもちゃを企画していたであろう89年〜90年のバンダイ。
特に89年は大混乱の年だった事が想像されます。

ちゅうかなぱいぱいのヒロインが行方不明になり、急遽いぱねまのアイテムを作ったのか、
ぱいぱいの後期あたりに発売する予定だったのかわかりませんが、
そんな混乱のさなかに、株式会社ユタカが作った、この海モモのステッキ。

ギミックが、すごいんですよ。

別売りのドレッサーなどにステッキをかざすと、ドレッサーの宝石がひかる!のです。

同時期のバンダイでも不思議コメディシリーズでそういったギミックはあったけれど、ミンキーモモの、大きなステッキで魔法発動!というのは、ますますワクワクしたものです。

当時は、触って遊んだことはなかったけれど。

そして、このステッキ、メイドインジャパンなのです。
今考えると贅沢です。
ミンキーモモの腕時計は、中国製なのです。

この時期が、最後の日本製おもちゃの時代なのかもしれません。
とにかく、色と艶とメッキの輝きがすばらしい!

マヤ文明とマリンナーサ

海モモのアニメ内で特筆すべきは、建物や室内の描き方。

モモが人間界で暮らす最初の場所となる、ホテルレジェンドインのデザインや、室内の装飾の楽しさがあります。
キッチンも、テラスも、ロビーも、(ホテルの)フロントも、全てがセンスがよい!

ストーリーや設定が、古代マヤ文明をイメージさせるものになっていて、
インテリアが欧州の探検家のお家風なのです。
東京ディズニーランドのスイスファミリー•ツリーハウスのような感じです。

クラシカルな電話や、不思議なインテリアを見ているだけでも楽しいのです。

モモの、人間界でのパパは古代文明マリンナーサの研究をしています。
マリンナーサはマヤ文明をイメージしていそう。そんな海モモのストーリー。

私、気になる事があるんです。

マヤ文明には未だに多くの謎が残されているのですが、その中でも不思議なオーパーツ。

パレンケの石棺です。

ざっくりしたパレンケの石棺の絵

パカル王であろう人物が、まるで生贄のように壇に捧げられ、剣のような物に串刺しにされているように見えます。
(この図案の謎は未だ解明されておらず、私の妄想です。)
頂点に君臨するのは、ケツァールコアトル(南米の鳥さん)なのかな。

石棺のケツァールコアトルと、イラストのステッキのルピピと書いてある部分。
そこから下の部分まで、なにか2つのシルエットがリンクしているような、いや、していないか。

王とケツァールとステッキ

でもね、これはどうかな?

鬼退治のおとも

モモのおとも3匹組!
犬のクックブック、鳥のルピピ、お猿のチャーモ
上のイラストより、それぞれのピンク色に塗られた体のパーツの部分にご注目ください。

では、ステッキをもう一度見てみましょう。

パラリル パラリル ドリリンパ!

クックブックの赤い鼻は、赤い宝石。

ピルルの羽は、金色の羽根の装飾。

チャーモの耳は、
ハート型に対になった蔦パーツ。

・・・これであっているのか?!

そして、チャーモの上の部分。

蜘蛛の紋章?

これは?
モモの広がる髪の毛?
はたまた、蜘蛛の紋章?

古代メソアメリカのテオティワカンには、蜘蛛の女神の壁画が残っています。

蜘蛛の女神は、地下世界、闇、地球、水、戦争、創造の女神だったと考えられています。

そして、頭には鳥の飾りをつけていたと。

・・・ん?

夢は願えば叶うというストーリーだった初代の空モモ
対して今作海モモは、夢を叶えるために現実を生きていくというストーリーで、地球のさまざまな問題(戦争、自然環境問題、闇社会など)にぶちあたりながら、成長していくお話でした。

海モモの頭には・・・蝶々の頭飾りが!!
(ただの、ヘアバンドです。)

人間界のパパは、地下鉄にぶち当たるまで地下の古代遺跡を探検していました。

マリンナーサのママとパパは、ずっと海底世界でモモを見守っていました。

むむー!!
謎が謎をよびます!

しかし、これは、私の妄想です。
やはり想像させてくれるおもちゃって楽しい!!!

バンダイではなく、株式会社ユタカが作ったこのミンキーモモステッキ

装飾の美しさを追求する親会社バンダイと、
楽しいギミックやバックグラウンドストーリーを追求(していたんじゃないかな?)していたかもしれない株式会社ユタカ。

切磋琢磨な何かがあったのかな。
こういう刺激しあえる環境が、ヒロイン玩具の黄金期を作ったのかなと思います。

ユタカ時代の変形する少年玩具から培ってきた、躍動感溢れるギミック!
そして、可愛いのだけれど、どこかボーイズライクさを感じさせるフォルム。
この絶妙なバランスが素晴らしいです。

このステッキは、下部のフォルムが少し太めなのですが、ただ太いのではなく、カーブが美しいです。
さりげなく、滑り止めとなる横溝も持ち手についていて、子供達に優しいなーと思っていたのですが。

ここまで考えてみて、わかりました。
この溝は・・・ピラミッドの段でしょう!!

子供がステッキを落とさないようになんて、優しさかと思わせておいて
実は古代文明への謎と未知の世界へと誘って-いざなって-いるんでしょう?

そういう企みなのでしょう?

私は騙されませんからね!

決して誘われ-いざなわれ-たりしませんからね!!



林原めぐみさん

ミンキーモモは、どの歌も神曲しかないアニメで、様々なアニメへのオマージュも盛りだくさんで
ウォータームーンだの、
ムーミンに似た生き物だの、ピーターパンの冒険のワンシーンだの、
ロンググッドバイクリィミーマミ的な台詞があったりだの、ドラえもんドラビアンナイトな映画を作れば、モモのママがアラビア世界にいくようけっこう無理矢理な設定を投下してきたり・・・
その当時に放送されているアニメのパロディがわんさか登場します。)

お祭り感が半端じゃない。

そして、キャラの動きもすごくイカしています。
ちょっとした手の動きや、身体をストップさせた時の溜め方がすごいの。

すごくこだわりがつまったアニメです。
そんなわけで、ドリーミングな私がこの作品の良さを知るのは、大人になってからでした。
ごめんなさい。

あとね。

個人的な話になりますが、
多くいるアニメ界のキャラのなかで、
私が「リアルに、現実のように、キャラクターが生きているなあ・・・」と思うのが、

ミンキーモモ(小山茉美さん)
ミンキーモモ(林原めぐみさん)
ドラえもん(大山のぶ代さん)
チンプイ(堀絢子さん)
チンプイのエリちゃん(林原めぐみさん)
アースラ(ウルスラ)/Ursula (森公美子さん)

なのですが・・・

林原めぐみさんが、2度出てくるのがすごい。

この方がたの演じるキャラクター達は、
みんな、アテレコしている感じがしなくて、
本当にキャラクターが現実に現れて、ふらっと家に来てお茶でも飲んで帰るんじゃないか?というくらい、演じている方が見えてこないのです。

キャラクターの存在しか感じられない。

そしてみなさん、声のプロであるとともに、プライベートでも夢を提供するプロに徹している。
そういう当たり前のことって、なかなか継続するのは難しいからこそ凄い。

そんなミンキーモモのお話。

ステッキにも、魔力が備わっている気がしてきませんか?
もっと、綴りたいのですが、また別のモモアイテムの時まで、とっておくことにします。

ではまた!

◼️コーデ小物
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