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【読書日記】熱海の奇跡
バブル崩壊以降衰退の一途を辿り、
観光の収入源が冷え込み、
高齢化が進み、
終わったかに見えた熱海が今、アツい。
行ってみると若い人達から年配の方々も幅広い世代が集まり、人気が復活している。
その熱海の復活の仕掛け人が書いた、
なぜ熱海は衰退し、
復活できたのかを紹介した一冊
このパッケージは同じような状況で苦しむ地方の観光都市には参考になる。
その秘訣は3つの戦略「地域のファンを作る」「地域のサポーターを作る」「地域のプレイヤーを作る」だと著者は言う。
これは会社にも言えるが、
衰退する企業や町は共通して中にいる人、地域住民達が自分達のことを魅力のない場所だと思っている。
そんな人達の周囲に人が集まるのか?
そこに着目した著者がまず仕掛けたのは町のファン作りだった。
町にいる多くの魅力ある人やサービス、
取組みを発見して、体験機会を設けて、
発信していく。
これによって地域住民は町の魅力を発見し、
体験を通じてファンとなる。
そしてファンとなった地域住民は町のサポーターとなり、
周囲の悲観的な地域住民をも巻き込み、
体験機会を通じて仲間を増やす装置になる。
そうやって体験者が増え、
サポーターが増幅することで
私もこんなことなら出来るという
新しいプレイヤーが続々誕生し、
町の魅力は自発的に増幅し、
ファンが増え、
体験者が増え、
サポーターとなり、
プレイヤーへと成長する…
このサイクルによって、
メディアや体験者達が個人のSNSを通じて
町の魅力を伝達し、
周辺地域や遠方から人々を引き寄せるというサイクルを生み出す。
これが熱海復活の方程式。
自らの仕事での成功体験とも
重なる部分もあり、
大変共感できただけでなく、
自らもこの手法を持って、
過去の知見を地域活性化の為に活用できないか、
その糸口をどうやって掴むかというモチベーションを駆り立てる機会にもなった至極の一冊
地域創生に関心のある方だけでなく、
企業の業績に悩む経営者の方や、
マーケティングに携わる方にもヒントのある、
一冊としてオススメしたい。
柘レビュー ★★★★★
【参考】
今回の記事に共感した理由
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/casestudy/00012/00240/?i_cid=nbpnxr_index