新事業の5メソッド Day.5
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本日の内容
5-1. アイデア事業コンセプトを考える、以外な副産物が出ることも?
5-2. 新規事業の顧客価値の考え方とは?
5-3. 市場をどう理解し、どう差別化するのか?
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【5-1】
アイデアの事業コンセプトを考える、意外な副産物も?
まず最初に、チームで選出したアイデアの事業コンセプトを整理します。
ここの主な目的は、選出したアイデアのコンセプトが
・企業としての理念に合致しているか?
・企業として取組意義があるのか?
・短期的な視線でしか考えてないか?
等の、チェックをする目的です。
アイデア出しプロセスでは、チームとして盛り上がり、
自分達の正当性や先進性等をついつい過信しがちです。
ここは一旦冷静になって、企業としてのビジネスの観点で
チェックすることを目的としています。
アイデア出し段階で複数個のアイデアを用意し、
チャレンジングな内容から着実なアイデアまで
選択肢を持ってコンセプトチェックすることを推奨します。
いくらチームが盛り上がっても、必ずしも上層部が
チーム見解と合致するわけでは残念ながらありません。
ここは冷静にアイデアをジャッジしましょう。
また、以外な副産物がでる場合があります。
自分達のアイデアのコンセプトを考える時、
それが新しいビジネスアイデアに繋がることがあります。
私の経験談ですが、8年程前ある新規のアイデアがありました。
それは簡単にいうと、
・エレクトロニクス産業分野
・海外の情報入手が難しい中小企業様に
・海外製品を一括して販売する
そんなアイデアでした。
このアイデアのコンセプトは、「中小企業と海外企業のマッチング」
であれば、マッチングサイトアプリ開発でもいけるのでは?と
話が盛り上がりました。
残念ながら、種々の社内事情で採用には至らなかったのですが、
8年前にこのビジネスに取り組んでおけば、、との思いが今でもあります。
この様に、アイデアのコンセプトを考えることで
新しいアイデアに繋がる副産物が出ることがあります。
その視点も覚えてもらえると良いと思います。
【5-2】 新規事業の顧客価値の考え方とは?
今度は、選出したアイデアについて、提供する「顧客価値」を考えます。
新規事業ですので、新しい「顧客価値」が何かを考え、
提供する商品やサービスを検証していきます。
顧客価値は大きく3種類の価値を検証していきます。
1.機能的価値
2.経済的価値
3.心理的価値
ここで重要なのは、経済的価値、心理的価値が
顧客価値として想定されているかどうか?です。
例を挙げて説明します。
例えば、新しいスポーツカーを販売する場合
機能的価値:最高スピード250キロ、ナンバー1のスピード
一部のマニアは除けば、そんなスピード必要ないと思いますよね?
経済的価値:超低利子ローン提携・燃費20%改善
心理的価値:このスポーツカーに乗ってると「お金持ち」と見られる
このスポーツカーの場合は、心理的価値で購入する人が多いと
思いませんか?
既に多くの製品が出回っている今の時代では、
機能的価値よりも、経済的価値・心理的価値
がより重要な要素です。
消費者向け製品は、心理的価値がより重要な項目ですね。
この顧客価値を非常に上手く活用していることで有名な会社があります。
それは「キーエンス」
キーエンスは平均年収が高い企業として有名です。
彼らは、工場用の計測装置等をメインに販売している会社ですが、
顧客の工場に入り込み、ラインを熟知する。
そして、彼らの計測装置を購入すると、
顧客工場の稼働率がどれだけ上昇するかを提案して
販売を伸ばしているのです。
噂では、顧客の稟議書をキーエンス社員が記載しているとか、、
キーエンスの装置は一般的に高いと言われるのですが、
それを購入しても工場全体の売上が上がる提案であれば
顧客は喜んで購入を決断するのです。
決して、他社性能比で販売を伸ばしているわけではありません。
顧客の経済価値を賢く提案しているのです。
機能的価値よりも、経済的価値・心理的価値が提供できるか?
きちんと検証して顧客提供価値を設定しましょう。
【5-3】市場をどう理解し、どう差別化するのか?
顧客価値を設定したら、次はそのアイデアを差別化していきます。
実はここが、5メソッドのなかで一番のキーポイントです。
差別化さえ上手く設定できれば、非常にシャープなアイデアになります。
その分、実作業は中々ハードな部分でもあります。
顧客価値を設定した時点で、ある程度の顧客層の大枠は
設定されていると思います。
ここから、下記の順番で差別化をしていきます。
市場調査→顧客セグメント分け→ターゲティング→ポジショニング
・市場調査
大枠の顧客層について市場調査を実施します。
最低でも3C分析(市場、競合、自社)と技術トレンド調査を実施し
市場の大枠を理解します。
・顧客セグメント分け
市場調査をベースにして、最適な顧客セグメント(細分化)を実施
セグメントは漏れやタブリがないように注意します。
・ターゲティング
セグメント化した顧客層から、ターゲットとなる顧客を選出
1stターゲット、2ndターゲット等に分けてもOKです。
・ポジショニング
ターゲット顧客に対して、自社はどんな位置づけとして
価値を提供するかを設定そします。
私の経験上、この中でも一番のキーポイントとなるのは
「ポジショニング」です。
ポジショニングさえしっかり設定できれば、
後の項目に多少の漏れや想定違いがあっても
上手くいくアイデアは多いです。
その分、ポジショニングの設定はハードな作業になりがちです。
例えばポジショニングマップを使って、
様々な軸探しをする方法もあります。
誰も正解が分からない中、精神的にも厳しい時も
あるかもしれませんが、非常に重要な項目なので
ポジショニングを実施しましょう!!
最後にポジショニングが非常に上手く
いった事例を紹介したいと思います。
それは「すき家」
長い間、牛丼業界は吉野家が独占してきましたが、
今ではすき家が逆転し、牛丼業界を独占しています。
すき家は『ファミリー客や女性客』を基にした
ポジションニングをしました。
それに伴い、店舗の雰囲気や、メニューなどを変えていき、
いままでの牛丼業界では考えることが出来なかった、
『ファミリー客や女性客』を増やしていくことに成功したのです。
この様に、ポジショニングの効果は絶大で、
これが上手くいけば、それが「差別化」になります。
*「ブルーオーシャン事業」にもなり得ます。
みなさん、しっかり市場調査をやって、
顧客セグメント分け、ターゲティングをして
「ポジショニング」しましょうね。
本日の学びをまとめてみましょう。
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・まずアイデアの事業コンセプトを整理する。
・経済的・心理的価値をベースとした顧客価値を設定する。
・差別化の極意は「ポジショニング」
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