フルコース料理の起源はロシア料理
フルコース料理と言えば、一般的にはフランス料理が頭に浮かぶことが多いかもしれません。
しかし、実はフルコースの形式が整ったのはロシアが発祥だという説があります。
今回は、ロシア料理に秘められたフルコースの魅力や歴史、そして日本でも味わえるロシア料理店や家庭で作れる料理をお届けします。
フルコース料理の魅力
フルコース料理の魅力は、単に複数の料理を楽しむだけでなく、料理が徐々に進行し、味わいが深まっていく過程にあります。
前菜から始まり、スープ、メインディッシュ、デザートへと、各皿が互いに調和しながら、食事全体が一つのストーリーのように展開されます。
一皿ごとに異なる技術や味が凝縮されており、食材の変化を存分に楽しめるのがフルコースの醍醐味です。
起原はロシアだった?
19世紀初頭、フランス料理は「*à la française*」という形式が主流でした。
この形式では、料理が一度にテーブルに並べられ、各自が自由に取り分けて食べるスタイルでした。
しかし、ロシアの宮廷で発展した「*service à la russe*」という新しい形式がフランスにもたらされます。
これは気温が低いロシアならではの文化で、一気に料理を出してしまうと、暖かい料理が冷めてしまうため一品一品提供するごとに作る形式にすることで常に一番美味しい状態を提供できるようにしたそうです。
この提供方法は非常に贅沢で素晴らしいと、貴族の間で話題になり、フランスにも取り入れられました。
ロシアのフルコースを楽しむ
ロシア料理は、フルコース形式でも豊かな風味と文化的背景が味わえるのが特徴です。
伝統的なロシアのフルコースには、豪華な前菜やサラダ(ザクースカ)、ボルシチやソリャンカといったスープ、肉や魚を用いたボリュームのあるメインディッシュ、そして独自のデザートが含まれます。
使っている食材は非常に色鮮やかで、まるでロシアの古くから作られている陶器の芸術作品のよう。
ロシア料理のフルコースからはロシアの大地と文化を感じることができます。
ロシア流フルコース料理の構成要素
1. ザクースカ(前菜)
キャビアやピクルス、スモークサーモン、サラダなど、様々な小皿料理が提供されます。これはゲストに食事への期待を高める役割を果たします。
2. スープ
ロシアのスープは特別な位置を占めています。
ボルシチ(ビーツと牛肉のスープ)や、魚介を使ったウハー、酸味のあるソリャンカなどが代表的です。
3. メインディッシュ
メインディッシュには、ロシア産の肉や魚が多く使われます。ビーフストロガノフやシュシリキ(肉の串焼き)、ブリヌイ(クレープ風のパンケーキ)、ロールキャベツなどが人気です。
4. デザート
デザートには、パイ生地を使った「シャルロトカ」や「メドヴェドニク」(蜂蜜ケーキ)など、ロシアの伝統的なスイーツが並びます。
デザートと楽しむのはジャムをたっぷり入れた紅茶。
コーヒーではなくて、紅茶なのもロシア流フルコースの一つです。
5. 飲み物
ロシアの食事には、ウォッカやクヴァス(発酵飲料)がしばしば登場し、これらは料理の風味を引き立てます。
日本で楽しめる絶品ロシア料理レストラン
ここでは私が実際に訪れて絶品だったロシア料理屋さん「ボナ•フェスタ」さんを紹介します。
浅草にある老舗ロシア料理屋さんです。
見た目にも美しいロールキャベツが人気。
コースでもアラカルトでも多様なロシア料理が楽しめます。
日本では数少ない、本格ロシア料理フルコースが楽しめるお店です。
みんなもロシア流フルコースを楽しんでみよう!
日本にある食材でも簡単にロシア料理を作ることができます。
私が実際に参考にした本を紹介しておきます。
また、簡単に作れるレトルトのようなものも出ているので良かったら利用してみてください。
ロシア料理は、単に美味しいだけでなく、その背景にある歴史や文化も一緒に楽しむことができます。
ぜひ寒い日や、食事で家族団欒したいときにロシア料理を楽しんでみてください。
沢山夢を届けます