凍傷
もう間もなく震災から10年目の3月11日を迎える。
大きな節目ということもあって、例年以上に震災関連の情報を目にすることが多く感じる。もっとも、自分たちのこの活動をしてるが故に無意識のうちにアンテナを張っていたのかもしれないが。
以前は自分たちの企画を開催するにあたっての情報収集をしている際に他の3.11に向けて活動している方々を見つけたりしたが、当日を目前と控えた今日となっては調べずとも自分が日々利用しているSNSやニュースなど、日常の中まで震災の情報が流れてきたりポップアップされたりと、いよいよ震災から10年を迎えるのだなと身に染みて感じた。
そんな中で震災の情報に対するSNSユーザーの反応を見たりするのだが、反応は本当に人それぞれで、震災のもたらした被害の大きさや傷の深さというものを改めて考えることもあった。
ひとつ、SNSで「当時を振り返る」といったようなタイトルで当時の写真とその説明をつけた投稿があった。
その投稿のリプライには悼み弔いの意を表すコメントや前を向いていっているようなコメントもある反面、傷を掘り返さないで、つらい過去を思い出させないでといった悲痛なコメントもあった。
これらの意見が全て国民や被災された方の震災に対する代弁たるものだとは思わないが、それでも先に取りあげた悲痛なコメントのような思いがあるのはきっと確かであって、地理的や復興も勿論ではあるが今回は特に心の復興の難しさというものを感じた。
人それぞれ抱えている傷は違っていて、それも深さも異なっていて、何事も万人に受け入れられるものを作り上げることはとても難しいことだけれど、できるだけたくさん、1人でも多くの人に寄り添えられるような、そんな行動をしたいしそんな人でありたいとも思う。