北海道知来別の小さな村20231001
初めての投稿です。小さな村づくり。北海道喜茂別町知来別での村の再生物語です。
知来別という場所について
喜茂別町知来別地域は最盛期(1930年頃)で400人近く、1970年代初めでも100人前後の人々が生活していた場所です。しかしそれから50年、今では住人はたった一人になってしまいました。札幌に抜ける中山峠から少し入った場所で交通の便は悪くないのですが、山間の場所として耕作地としては大きな面積が取れなかったこと、山間で雪が深かったこと、そして何より経済の中心が大都市中心になって人が離れて行きました。1970年代、ここに傾斜地研究所という国の研究機関も置かれ、斜面地での農作物の育成方法の研究も行われ、その結果、この地のアスパラガスは戦前にも増して全国でも有名な農作物になりました。この場所には小学校もあり、少し離れたところからも子供が通い、多くの人で賑わっていた時期もありました。しかしそれから50年、今では住人はたった1人になってしまいました。古くなった建物もほとんどが解体され、その後長い時間が経ちました。結果的に自然豊かな場所になったとも言えます。
私たちはこの場所を「小さな村づくり」の第一弾として選ぶことにしました。道路に沿って知来別川という小さな川が流れ、西側には羊蹄山と尻別岳が並んで見えます。水は山の中から豊富に湧き出ている水があります。またかつて農地や水田であった場所もあり、再生しやすいという利点もあります。そしてこの道路は全長7キロで人に会うこともほとんどないのですが、先に書いたように札幌まで1時間半、空港まで1時間、喜茂別の町まで10分も走れば着けるという地の利もあります。小さな村づくりプロジェクトを計画するにあたって、既存の住宅がないところを選びながら、決して不便でない場所、さらに生活の多くが自給できる場所、そして風景が美しいこと、オフグリットの生活が実現できる場所を探してきました。ちなみにこの場所には電気も通っていますし、除雪もされます。それらのインフラを活用しながら徐々に完全なオフグリットを目指していこうと思います。このように消えて行きそうな集落でありながら、まだインフラの残っている場所は北海道にはたくさんあり、その意味では北海道は、宝の山という感じもしています。そこを使いながら未来のための理想の暮らしかた、仕事の仕方をの模索していこうと思います。
全体構想
敷地候補は複数あり、現在それぞれ交渉中ですが、基本どの場所も使ってはいなく誰も住んでもいません。私たちは全長7キロの道路の約1キロを選び、その道路沿いに村を作ろうと考えています。それぞれの場所の計画は6戸+センターハウスを1ユニットとしています。一つ敷地の大きさは5千平米から1万平米が1ユニットです。南北の細長く奥行きの短い場所、少し奥行きのある場所などいくつか条件は違っていますが、敷地と敷地の周りの状況によって配置を変更し、周りの農地や水田も使えるようにと調整しています。センターハウスは15坪の平屋、これは通い村民の人たちが自由に使える家です。一方定住村民の家は25坪、一軒の家とゲストハウスの2つがセットになっています。全体の大きさは50坪です。基本はセルフビルドみんなで家づくり、村づくりをしていきます。全部で30家族分の家ができます。このプロジェクトはさまざまな意味で実験です。色々と考えていますが、想定できないこともたくさんあります。全てが予定通りに行くとは限りません。私たちの活動は「喜茂別知来別小さな村づくり合同会社」として組織します。定住村民が株主となる組織です。
費用について
この50坪の家を1500万で建てようとしています。これは材料費とボランティア代プラス土地代やら敷地の整備費用、インフラなどで限界に近い金額です。家具や設備類も自分たちで、浄化槽も自分たちで埋めます。安くてもデザインは高いレベルだと思っています。
下の写真を見てください。
このプロジェクトの紹介はホームページに書いてますので、そちらをご覧ください。
小さな村を作ろう
今回ノートを使うのは、このプロジェクトでの出来事や進捗を記録していきたいと思ったからです。すでに実験棟を建てながら、この地に暮らしています。その様子を紹介したいと思っています。では乞うご期待。
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