瀬戸・洞地区のトークイベントを開催しました
土街人プロジェクト初トークイベント開催!
こんにちは。土街人プロジェクトメンバーのイトウユキコです。
土街人プロジェクトは、焼きもののまち・愛知県瀬戸市で地域をより良く、面白くしていこう!という活動をしています。
具体的には、瀬戸のことを一緒に学ぶトークイベントや、立場やコミュニティを超えた交流イベントなど。
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今回は初のトークイベントを「洞地区」で開催しました。
洞は瀬戸の中でも古くからものづくりが続けられ、焼きもののまちならではの風景が残る場所。 柳宗悦が提唱した民藝運動ともゆかりのある地域です。
今回は参加者の皆さんと一緒に洞を歩き、洞地区の歴史や文化、そして未来のことをお聞きしました。
イベントの様子を写真とともにお送りします!
瀬戸の風景・窯垣の小径を歩く
洞地区には「窯垣の小径」という焼きもののまちならではの風景が残されています。
窯垣とは、窯元で使っている「エンゴロ」や「ツク」などの道具を積み上げて作った石垣や塀のこと。
この洞地区では、古くから窯業がさかんな瀬戸ならではの光景があちこちに残っています。
窯道具は土に還らないため、不要になったらどんどん積み上げられていきます。洞の人々のものづくりの営みが、独特な幾何学模様の窯垣を作り出していったのです。
そして、約30年前に窯垣を地域と行政の協力のもとで保存することになり、現在の窯垣の小径が整備されました。
窯垣の小径には資料館があり、トークイベントのパネラーである瀬戸蔵ミュージアムの元館長・武藤忠司さんに解説していただきながら見学しました。
こちらの資料館では洞のものづくりや、かつての暮らしの様子を知ることができます。
その後は昨年開館した瀬戸・ものづくりと暮らしのミュージアム[瀬戸民藝館]と瀬戸本業窯へ。
瀬戸民藝館では約250年続く瀬戸本業窯の8代目・水野雄介さんに解説していただきました。
水野さんのおじいさま(6代目)の時代に民藝運動との縁ができ、変化していく時代の中でも、これまで続けてきた手仕事を続ける契機になったそうです。
現在も変わらず、民藝の精神に基づくものづくりを続けられています。
民藝館の1階では瀬戸でどのようなものづくりが続けられてきたのか、2階では民藝のある暮らしや6代目の書斎を再現した形で展示されています。
洞の窯元さんとクロストーク
見学後は近くの王子窯へ移動してクロストークをお聞きしました。
会場となった王子窯は江戸時代中期から続く歴史ある窯元です。
明治33(1900)年築のモロ(ロクロ場などがある工房)は瀬戸市の文化財にもなっています。
王子窯では昭和43(1968)年までは14連式の登り窯を使い、すり鉢やかめなどを作っていました。
現在は全国的にも数少ない重油窯を使い、ものづくりを続けられています。
この日、パネラーの皆さんが座っているのはかつて使っていた大きな重油窯の前!(現在は小さい重油窯で焼成しているそう)
窯の大きさに驚くとともに、ここで脈々とものづくりが続けられてきた歴史を感じながらお話を伺いました。
トークイベントのパネラーは解説をしていただいた瀬戸蔵ミュージアム元館長の武藤忠司さん、瀬戸本業窯の水野雄介さん、王子窯の加藤創也さんのお三方です。
洞地区の歴史や窯垣の小径保存のいきさつ、洞と民藝の関わり、そしてこれからのものづくりのこと。
限られた時間の中でしたが、とても濃密なお話を伺うことができました。
地域の方曰く、かつては洞の地域住民以外の人を見かけることは少なかったけれど、今では外から来る人も増えてきたそうです。
トークイベントの中で地域で長年暮らしている方の声を聞くこともでき、リアルな場ならではの交流ができたことも印象的でした。
まとめ
今回は瀬戸市の中でも古くからものづくりを続けている洞地区にフォーカスし、実際にまちを歩いて、地域で活動する方のお話を伺いました。
近くに住んでいる人でも意外と知らないまちのことを改めて紐解き、地域のことを知れるきっかけのひとつとして楽しんでいただけたらうれしいです。
今後も土街人プロジェクトでは洞地区の方々とコラボレーションし、一緒に瀬戸を盛り上げていければと思います!
またインスタやこちらのnote、Facebookページで告知していきますのでぜひご覧ください。
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今回訪れた場所
写真:山田伸也・イトウユキコ