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気配の正体

なんとなくはわかっているものの、科学的にどういうものなのかいまいちわかってないものに気配というものがある。
今回は、なかでも人の気配というのはなんなのかについて、考えてみる。

goo辞書によると気配

はっきりとは見えないが、漠然と感じられるようす。「秋の—」「好転の—がみえる」→けわい

goo辞書

とある。
ともかく、視覚的には見えないが、存在を感じる事と理解。

秋の気配も、紅葉樹が色付いてくるといった視覚的情報だけでなく、気温が下がるという、体感や、観測値。などなど「秋」自体は目には見えないが、秋は感じる事ができる。

話を戻して、人の気配というものを考えてみると。
正体は見えなくても、隣の部屋で音がする、声がするなどで、人の存在を感じる事ができる。
これは、多くの人が、科学的にも理解している、気配の要素だと思う。

一方で、視覚はもちろん、音もないけど、存在を感じるという、気配についてはどうだろうか。

視線

よくあるのは、視線を感じるというもの。
これについてはなんとなく体感はあっても、科学的に何なのかについてよくわからない部分がある。

ポスターなどの人物の顔があって、それの視線を感じるというのであれば、たとえ無意識であっても、人は顔の形を把握する本能的なものが備わっており、それを視線と感じる場合がある。というのはひとつの要素だと思う。

シミュラクラ現象という、点や線が逆三角形に配置された人ではない図形が人に見えるという現象がある。これは、われわれが生物的に動物などの特徴を、優先的に捉えるという仕組みによるものだろう。

たとえ、前方に集中していたとしても、室内で隣にいる人が、こっちを見ていたら、視覚情報だったり、呼吸だったりで、わかることもあろうかと思う。

では背後などについてはどうだろうか?視野角外の視線となると、これはちょっとどうなのかわからない。

一方で、目を塞いでいても、隣や、真後ろに人がいたら、ある程度把握できる。
理由としては、人には体温があり、熱を発している。個人差はあれ、真横に人がいればその温度を感じる事ができるだろう。
(相手によっては鼻息や、匂いでわかる。)

それに加えて、人は物体なので、音を遮る。普段は無音のように感じている小さな環境音も、隣に人がきて、その音が遮られると、あっ、なにかいるなというのは簡単にわかる。

温度+聴覚(人が発する音ではなく、遮る音も含む)

気配の要素をいくつかあげると、上記の要素は、視覚や、足音にくらべると、やや不明瞭な要素ではあるものの、それでも、科学的に説明が可能で、自分で確認することも容易な要素だと思う。

例えば、蛇は赤外線を感知する事で、視覚のみならず獲物を察知する能力があったり、コウモリのように超音波で餌を見つける能力をもった生き物もいる。人間にもそれに類するような能力が多少なりあったとしても、不思議はないかと思う。

少しオカルトに足を踏み入れてみる

ここからは少しオカルトになる。例えば、犬が飼い主が外出から戻ってくると、視覚的には見えなくても察知したような行動をすると話はよくある。それに対し、犬は、人間より聴覚が発達している動物なので、それによって察知しているという説がある。

個人的に、生体認証、バイタルなどのテクノロジーや仕組みに興味があるので、いや、もし2km以内の人を、音なり、嗅覚で、生体認証可能なんだったら、その仕組みを使って実装したデバイスを作ったら、すごいじゃんと思う。

そういえば昔し、父は家に車で帰っくる。だから、自分も、そのエンジン音を聞いて、やや遠くからでも父の帰宅を察知できたなあ、とふと思い出した。(車通りも限られる、そこそこ田舎だった事もあり、エンジン音で車の違いを把握するのは、そうむずかしくない。)

音(可聴音外も含む)や、嗅覚、電波などによる気配の察知。
さらには(オカルト方面に登場する)生体エネルギーなんかを使って、気配や本人確認ができれば、カメラや、ICカードを使わなくても、認証ができることになり、便利だなと思う。

余談だが、先日テレビで、散乱した波動から物体を推測する、「波動散乱の逆問題」というのをみて、物体そのものの反射ではなく、散乱状態から、ものの形状を推定するというような、自分でアルゴリズムを作るのはちょっと無理だと思うが、測定する装置があれば、ディープラーニングの、総当たり的な発想で、ありとあらゆるものを試して、役に立ちそうなものをピックアップしてやれば、使えそうな分野がありそうなもんだなと思った。

話が脱線した。
形による本人認証というキーワードいでいくと、「人間の耳穴の形状によって決まる音の反響を用いた生体認証」とか、「ミリ波レーダーを使った、非接触での心拍解析」とか、「顔の動画からリアルタイムに脈拍を計測する技術」などなど、科学的な範囲においても、これまでとは異なる、生体確認、バイタルチェックのアプローチは、徐々に進んできている。今後も発展の余地がありそうな分野として引き続き注目している。


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