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ウルトラマン第3話「科特隊出撃せよ」


透明怪獣ネロンガ

 江戸時代に村井強衛門(むらい・すねえもん)という武士に退治されたとされる怪獣。当時はそこまで大きくなかったが、ネロンガの住処である井戸の近くに水力発電所の地下ケーブルができたことで、電気を吸収する能力を得て体が大きくなった。
 体を透明にする能力を活かし、神出鬼没で発電所を次々と襲撃するが、電力を吸収する際は姿を現すという弱点も存在する。
 吸収した電気は自身の栄養とするだけでなく、頭部の角と触覚をこすり合わせることで電撃を発射することも可能。

ホシノ少年の活躍①好奇心

 伊豆にある古井戸から不気味な音が聞こえると噂を聞いたホシノ少年はフジ隊員同行の元、現地に赴く。井戸に案内されると早速、井戸の中に入り調査を開始。風を感じ向かった先で大きなネロンガの目を見付ける。するとネロンガが動き出した影響で地震が発生し、ホシノ少年を助けるため井戸に入ったフジ隊員と井戸から出られなくなってしまうが、水を見付けたフジ隊員よりも早く水を舐めることで塩水だと発覚。かつては井戸が海まで続いていたことを聞いていた二人は泳いで洞窟を脱出した。
 ホシノ少年は好奇心旺盛で考えるよりも体が動いていて、今後もフィールドワークでの活躍が期待できる。

ホシノ少年の活躍②vsネロンガ

 ネロンガのせいで井戸(洞窟)に閉じ込められたホシノ少年はネロンガへの復讐に燃えていた。科特隊の基地で新兵器スパイダーを見つけると、アラシ隊員に貸してくれるように頼むが、危ないからと断られてしまう。しかし、ホシノ少年は諦めておらず、科特隊のミーティングのどさくさにまぎれてスパイダーを持ち出し、ビートルに密かに乗り込んでいた。
 現地に赴いたホシノ少年はネロンガにスパイダーを命中させ左目を負傷させる活躍を見せる。

アラシ隊員vsネロンガ

 送電所でネロンガを発見したアラシ隊員は、早速ネロンガに攻撃するのだが、効果がなく逆に電撃攻撃を浴びせられて気絶してしまう。体中を覆う程の電撃を浴びて気絶で済むのだろうか・・・。しかも、科特隊のミーティングのシーンでは何事もなかったかのようにピンピンしていた。
 ただし作中で言及されているのは電圧についてであり、電圧で人が死ぬことはあまりないと言われている。おそらくネロンガの攻撃もそういうことなのだろう。実際に冬の静電気も実は何万ボルトもあるらしい。なのでピカチュウの10万ボルトでサトシが死なないのも人間を辞めているわけではないようだ。しかし、電流は簡単に人を殺せるので注意!・・・とはいえ体全体を覆う電圧って大丈夫なの?

怪獣退治の専門家:ウルトラマン

 ネロンガの電気攻撃を受けるが立派な大胸筋で受けきるウルトラマン。
 激しい格闘戦の末、ネロンガの角を折り、持ち上げて回転させた後、地面に投げつけ、最後にスペシウム光線をおみまいし撃破した。地面に叩きつけた時点で既に息絶えていたように見えるが、、、容赦ない。
 超人オリンピックでキン肉マンを倒したと確信したロビンマスクはタワーブリッジを解き、油断した隙にキン肉マンにフォールされて敗北している。
怪獣退治の専門家の異名は伊達じゃない。

第1話の時点で科特隊が存在していた裏付け

 第1話でベムラーの名前を聞き「ベムラー?何だそれは」とムラマツキャップは言っていた。第1話のベムラーは宇宙から来た怪獣、第2話のバルタン星人は宇宙人であり、地球にこれまで怪獣・宇宙人の脅威がないように感じられたが、ネロンガは江戸時代に武士に倒された伝承があることから地球産の怪獣であることが分かる。なのでベムラー以前から地球は怪獣の脅威に晒されていたと考えられる。

ハヤタ隊員への信頼

 第1話でもハヤタ隊員へのムラマツキャップの信頼感を感じたが、第3話ではアラシ隊員からの信頼も強く感じられた。そのシーンはスパイダーのエネルギーが切れ走って倒れてしまったホシノ少年を救出したシーンだ。ホシノ少年のウルトラマンへの願いを聞き、アラシ隊員にホシノ少年を託し、ハヤタ隊員はネロンガに向かっていくのだが、アラシ隊員はハヤタ隊員の頼みを即座に受け入れ、「おい、ハヤタ無茶するんじゃないぞ」と見送っている。心配はすれど、ハヤタ隊員なら大丈夫だと感じているのだろう。

他人をよく見ているイデ隊員

 ウルトラマンの出現時、以下の会話をしている。
  ホシノ少年「あ、ウルトラマンだ」
  フジ隊員「ホシノくん、ウルトラマンが来てくれたのよ」
  イデ隊員「君が呼んだから来てくれたんだよね」
 イデ隊員はホシノ少年のウルトラマンへの願いをつぶやいたシーンにはいないのだが。。。
 また、ネロンガを退治し飛び去るウルトラマンに対して「おかしいな、あいつ」と言っている。ひょうきんな性格だが、常に周りを見て気を配り、人よりも色んなことを考える性格に見えた。

感想

 ホシノ少年の活躍が多く、子供目線ではすごく楽しめる冒険だったのではないかと思う。
 特撮シーンの豪華さが良い回だった。ネロンガの登場シーンでの地盤の沈下や蠢く山。ネロンガが投げつけた船の大きさも感じられるスケール感。ネロンガが暴れまわった火力発電所の有様。

余談

 ネロンガの鳴き声はバラゴンの流用
 スーツも元をたどればバラゴン

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