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二重偏差値法

いま、下記の集合XとYを考える。
X:最大値320、平均92、標準偏差30、最小値0
Y:最大値4800、平均1200、標準偏差900、最小値0
上記の集合が何の数値なのかは、違う教科の得点や、違うトレーディングカードゲームの攻撃力などが考えられる。

集合がどのような分布であっても、偏差値はそれぞれの数値から平均を引いてから標準偏差で割り、10倍して50を加えた数値であることと、平均値に等しい数値の偏差値は50であることは、言うまでもない。よって、集合XやYに含まれる数値と偏差値は(下記の数値は丸めてある)、
X:最小値は偏差値19、最大値は偏差値126
Y:最小値は偏差値36、最大値は偏差値90
このように平均値はいずれも偏差値50であるにもかかわらず、平均値以外の偏差値にズレが発生する。

いま、XからYに換算しようとするとき、数値から偏差値に直す式を作れるということは、偏差値から数値に直す式を作れるということでもある。具体的には、偏差値から50を引いて10で割り、標準偏差をかけて平均を足せば良い。

ここでは、Xに属する数値→偏差値に直す式を式A、偏差値→Yに属する数値に直す式を式Bと呼ぶ。しかし、式Aから算出した偏差値を式Bにあてはめると、最小値や最大値など、平均から離れた数値の偏差値がズレるため公平性を損ねる。
ここで、さきほどの数値→偏差値の関係を再掲する。
X:最小値は偏差値19、最大値は偏差値126
Y:最小値は偏差値36、最大値は偏差値90
いずれも平均は偏差値50であるため、19→36、50→50、90→126に換算する式(以下、この式を式Cと呼ぶ)を作ることができれば、式Aにより偏差値に直し、これを式Cに当てはめて算出、その結果を式Bに(式Aから算出された偏差値とみなして)あてはめると、公平性が高まると思われるが、いかがだろうか?

なお、この方法を当記事作者は「二重偏差値法」と命名した。

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