【東京CSベスト32】超バニラ型白ひげデッキ解説【モビーディックなし】
デッキレシピ
なにはともあれ、まずは一番気になるであろうデッキレシピを載せておきます。
自己紹介
はじめまして、シラヌイと申します。
このデッキの実績としては以下です。
・チャンピオンシップ2023.01 東京第二予選 Best 32
・12月フラッグシップバトル優勝
・2月フラッグシップバトル優勝
・32人規模スタンダードバトル優勝×3まだチャンピオンシップや非公認の大型大会などには参加できていないのですが、中規模までの大会ではそこそこの結果を残せているのではないかと思います。CSでBest32になることが出来ました!トーナメント1回戦で敗退という結果になってしまいましたが、一定の結果は出せたのではないかと思っています。(余談ですが、トナメ1回戦の相手もモビーディック抜きの白ひげでした)
更には同じレシピを共有した友人も、32人規模のスタンダードバトルでの優勝や、フラッグシップバトルでの準優勝をしてくれています。
以下、解説に入ります。
デッキコンセプト
・リーダー《エドワード・ニューゲート》とは
この白ひげというリーダーは今までのワンピースカードゲームの常識から外れている部分も多く、この強みと弱みを正しく理解しているプレイヤーは意外と少ないと思います。
このリーダーはライフが多いことが強み“ではない”ということをまずは理解してほしいです。
もちろん表記はライフ6ですが、リーダー白ひげのライフは実質的に「2以下」となります。※
その理由として、9コスト白ひげを最速で出した時、残っているライフはどんなに多くても2枚になることが挙げられます。
それまでに2回のアタックを通していてはライフが無くなってしまって、せっかくのリーダー8000も活かしきれない状況になりがちです。
そうならないように「パワーカードである9コスト白ひげを使うには序盤からほぼ全てのアタックをしっかり守っていく必要があるし、(ライフが自動的に手札に加わるので)守れるだけの手札がある」という認識です。
(※ライフを守らないモビーディック型だと3回のアタックを受けることもありますが、「実質的なライフが少ない」ということは共通して言えますし、基本的には6000で受けてしまうのでライフがする仕事量としてはあまり多くありません。)
また、パワー6000という点も正確に認識しないと上手く活かすことが出来ないことがあります。
リーダーがノーコストで6000アタックするだけならより融通の効く赤ルフィが存在します、ならば白ひげの長所は他でもない「アタックされる時の6000」であって、更に言うと「相手の最低アタック値を5000ではなく6000にできる」ところです。
逆に言うと、リーダーではなくレストのゾロやロビンにばかりアタックされているのならば「序盤に少しばかり手札が多い代わりにライフが2の赤ルフィ」を使っていることになるのが理解できるでしょうか?
ではどうしたらいいかというと、解決策は単純で「場にレストの5000以下のキャラを置かない」ことです。
パワー6000以上のキャラしかいないのならば、相手リーダーはドンを使わなければアタックすらできません。
更に、先に言った「序盤からほぼ全てのアタックを守れる」ということは、裏を返せばパワー6000以上へのアタックはほぼ全て守れるほどの手札があるということです。
レストになっているキャラであっても、そのパワーが6000以上ならば守るのは容易なのが白ひげというリーダーの大きいメリットなのです。
ただしこれが5000以下のキャラであれば話は別で、相手のアタックを守りきるのにカウンターを多く使うどころか、ドンをキャラに使いきって殴れなかったはずの相手リーダーまで嬉々としてアタックしてくる事態になってしまいます。
通常のリーダーならば5000以下がリーダーの攻撃で倒されても1000カウンター分の仕事をしたと言えますが、このデッキに対する5000アタックはそもそもされないものなので、相手にタダでキャラを献上しているにすぎないのです。
このような、リーダーよりもパワーが低いキャラがレスト状態で場に存在することを筆者は「的になる」と呼んでいます。
的になったキャラは守るのに苦労しますし、守ったとしても相手の最低アタック値が下がったままなので白ひげの強みを打ち消してしまっています。
白ひげでパワーが5000以下のアタッカーを採用することは自殺行為と言っても過言ではないと思っています。
・超バニラ白ひげについて
「6000以上のキャラを安定して守れる」ので、それらで複数回アタックすることで「実質ライフ2のリーダー」というデメリットを補う。
というのがこのデッキのコンセプトです。
このコンセプトにおいての壁が序盤の動きです。
赤にはニコ・ロビン(3)やゾロ(3)などの優秀な軽量アタッカーが存在しますが、それらがマトモに使えないとなると2ターン目の動きがかなり少なくなってしまいます。
そこで白羽の矢が立ったのが4コスト6000のバニラです。
このデッキでアタッカーとして使用可能な6000ラインを最速で出せるのが後攻2ターン目の4コストバニラです。
このために後攻を選択することが決定します。環境が全体的に先行選択のデッキに寄っていることも都合が良かったです。
9コスト白ひげについて
コンセプト通りに後攻2ターン目から順調に6000以上のキャラを出し続けて相手リーダーをアタックしていても、5ターン目までに決着をつけることはなかなか難しいです。
5ターン目が終われば自分のライフは多くても1枚。終盤ともなれば相手のドンも多く、ライフ1の6000リーダーを守りれなくなることも十分考えられます。
その問題を解決するのが9コストの白ひげです。
実質的にライフが1多くなると同時に、相手のアタックの最低ラインを6000から8000まで強制的に引き上げることで自分の寿命を1ターン伸ばし、更に小型ブロッカー耐性のあるパワー10000が出ることで次のターン以降でのリーサルを楽にする超絶パワーカードです。
このカードを5ターン目に引いているか否かで勝率がかなり変わってきます。
更には2枚被っても強いことが多く、「次のターンは6000のライフ1になるから今は溜めのターンにしよう」と考えた相手を更に足踏みさせることが出来きます。
モビー・ディック号について
ここ最近流行っている白ひげのデッキリストにはほとんどモビーディック号が採用されていますが、このリストには採用していません。
ライフが自動で減っていくので自分から積極的に短期決戦に持ち込みたい都合上、モビーディックの強力な全体バフは頼もしい面もあります。
ですが、白ひげデッキが持つもう一つのパワーカードである9白ひげとの嚙み合わせが悪いことが問題です。
モビーディックを採用するならば、ライフへのアタックを受け続けて早い段階でライフを1以下にすることが理想のゲームプランのはずです。しかし、前述したように9白ひげは自分のライフが極端に少ないと強く使いづらいという欠点を持っています。
つまり、「ライフを守っていてはモビーディックが機能しないが、ライフを減らしていては9白ひげが上手く機能しない」。これは「9白ひげかモビーディックのどちらで詰めるかという終盤の動きを、序盤のアタックの受け方で選択しなければならない」ことを表しています。つまり、白ひげ海賊団が持つパワーカード2種はプランニング時点で矛盾が発生してしまっているため、構築時点でどちらかに絞る必要があります。
そこで構築をモビーディックに寄せた場合、どうしても引けない事故のリスクが付きまといます。ライフを減らすリスクを背負う選択を取ったのに、モビーディックというリターンがなければ盤面には貧弱な白ひげ海賊団のみ、その先に待つのは敗北です。またライフが早期に無くなってしまう都合上、ブロッカーも相当数要求されることが多く、「都合の良い引きと都合の悪い引き」に勝敗を左右されやすいです。
その点、白ひげに寄せた構築ならば、白ひげ海賊団というサーチカードのおかげでキーカードを引けない確率を限りなく低くすることができますし、それでも引けなかったとしてもライフが残っているのでそれまでに並んだ優秀なパワーのキャラがアタックする猶予があります。
「キーカードを引ける確率」「キーカードを引けなかった時のリスク」「キーカードに寄せることによるカードパワーの低下」「キーカードが被った時のリスク」などを考えた結果、モビーディックは不採用と結論付けました。
これ以下は有料となっています。
ここまで読んで「こいつにスタバの参加費くらいは奢っても良いな」と思ってもらえたら購入してくださると嬉しいです。
デッキの全カードの採用理由や不採用カードの理由に加えて、マリガン基準や、おおまかなプレイの方針、各デッキ対面で気を付けていること、箇条書きでのワンポイントアドバイスなどを載せています。
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