AR-15に祝福あれ - 奇妙で危険な「鉄の杖 ミニストリー」の内幕
AR-15は神の意志を実行するための神聖な道具である
その神の意志はトランプにあると「鉄の杖ミニストリー(Rod of Iron Ministries)」のリーダーは語る。
by TIM DICKINSON(ティム・ディキンソン著 )
米議会議事堂での暴動から数日後、催涙ガスを浴びるほど暴動の近くにいたショーン・ムーン(文 亨進)牧師は扇動的な暴言を自身のインスタグラムに投稿した。トレードマークの弾丸の王冠を身に着け、黄金のAR-15アサルトライフルを前に据えて「1月6日は第二次米国革命ボストン茶会事件である 」とカメラに向かって宣言した。
ムーン牧師はこの日の暴力を非難するどころか「サタンの聖堂、連邦議会議事堂の支配権を奪った」「地球上で最も強力な者たちがネズミのように逃げ惑い、恐怖とパニックに陥りトンネル内に逃げ込んだ」と暴動を賞賛した。
「その日、神は勝利を収めた」とムーン牧師は主張した。
ドナルド・トランプのクーデター計画を支持しないアメリカの選出議員らを「犯罪者ども」として、「やつらはあのイメージが頭から離れない。今ごろ『ああ、ちくしょう・・・もしまた同じことが起きたら警察は身を引くかもしれない 』と気づいているのだ」と付け加えた。
ムーン牧師は、統一教会から分派した過激派「鉄の杖ミニストリー」の指導者である。(※日本では「サンクチュアリ協会」が正式名称となっている)
42歳になる牧師は、俗に「ムーニー」と呼ばれる信者から再臨のキリストと崇拝されている世界的な宗教指導者、故・文鮮明の七男である。
この若きムーン牧師の教会は、AR-15アサルトライフルを聖書の「鉄の杖」つまり神の正義の道具として賛美することで悪名を轟かせている。
ペンシルベニア州スクラントン郊外に本部を置く「鉄の杖ミニストリー」は信者が教会に武器を持ち込む儀式で警鐘を鳴らし、地上の政治と結びついた終末の神学を説いている。そして、兄のジャスティン(銃を製造販売する会社を経営している文 国進)と共にMAGAの世界における政治力を高めようとしている。
トランプ家の息子たちとのつながりを培い、元米ホワイトハウス首席戦略官兼上級顧問スティーブ・バノンが講演する「フリーダムフェスティバル」を毎年主催し、さらにはペンシルベニア州の2020年選挙人団の偽名簿リストのトップに自分の名前を載せたNRA(全米ライフル協会)理事との繋がりさえ築いたのだ。ムーン牧師は、1月6日の暴動の参加者であり、ペンシルベニア州副知事選にダグ・マストリアーノ州上院議員の優先候補者として出馬したテディ・ダニエルズ氏のことを"我々の偉大な友人でありキリストの兄弟 "と呼んでいる。
ムーン牧師は脅威をもたらす革命家ではなく、狂信者として描かれてきた。しかし、弾丸の冠をかぶった伝道師が奇異な存在だと笑い飛ばされる時代は終わったのである。共和党の指導者たちが、選挙に負けたときの対応として暴力を容認、あるいは必要だと考えるようになっている現在、ムーン牧師の教えは政府転覆を神の定めとして描くことで、新たな一面を提供している。
議会議事堂への襲撃の後、ムーン牧師が喚起した政権交代への熱狂は、今も衰えていない。先週、FBIがマール・ア・ラゴ(フロリダのトランプ元大統領の別荘)に踏み込んだ時、ムーン牧師は再びインスタグラム上で司法長官と司法省高官を「忌まわしき偽りを吐く社会病質者」と非難、「アメリカよ、この悪魔に抵抗せよ。神は我々と共にある」と訴えた。
ヒョンジン "ショーン" ムーン牧師の子供時代は、控えめに言っても一般的なものとは程遠かった。彼は、ニューヨーク市郊外のウェストチェスター郡にある19エーカーの教会の敷地内に閉じこもって育った。一家が直面した安全上の脅威のため、彼は「近所をぶらつくことも、友人と遊ぶことも、自転車で外に出ることも許されなかった」と、2018年の本の中で振り返っている。
「自宅が刑務所のようだった」と綴っていた彼の辛辣な孤立からの出口は、ブラジリアン柔術(現在では黒帯)を含む護身術の鍛錬であり、最終的には銃器であった。
ショーンの父、文鮮明は、韓国で設立された保守的な世界的宗教運動である統一教会の創設者であり指導者であった。文鮮明は自らを再臨したメシアと称し、信者が原罪から解放されるとする大規模な「合同結婚式」を主宰したことで有名である。また、同性愛は神に対する重大な背信行為であるとし、同性愛者を「汚れた糞食い犬」と例えた。
米国では、文鮮明は虚偽の税務申告で1年半の禁固刑を言い渡されるなどの法的トラブルを乗り越え、保守系の新聞「ワシントン・タイムズ」を創刊、ブッシュ一族と親密な関係を築くなど、ワシントンDCでの政治力を培った。
2004年、文鮮明はダークセン上院議事堂内で戴冠式を行い、十数人の議員の前で神の化身であると宣言した。
2012年に文鮮明が死去すると、統一教会とその巨大企業の支配権をめぐって激しい後継者争いが勃発した。文鮮明の妻で信者の間では「真の母」として知られる韓 鶴子が実権を握り、"ハーバード大学で神学を学んだ自分が父の後継者に選ばれた"と主張する息子のショーン(文 亨進)を排除した。
裏切られたと感じたショーンは母親を「バビロンの大淫婦」となぞらえて、2013年に自身の宗派を立ち上げた。若きムーン牧師の教会は、2017年にはAR-15ライフルを崇拝する「鉄の杖ミニストリー(Rod of Iron Ministries)」とブランドを変更した。2018年、フロリダ州パークランドの学校で発生した大量虐殺のわずか数日後に、信者たちが教会にアサルトライフルを持ち込む式典を開催したため一気に国民に意識されることとなった。
ムーン牧師は、信者が作った磨き上げられた弾丸の王冠をかぶり、AR-15は聖書の「鉄の杖」、つまり神聖なる力の道具であると説いている。
この奇妙な聖書の解釈は詩篇(「あなたは鉄の杖で彼らを打ち砕き、陶器のように粉々にされる」)や黙示録(「鉄の杖で彼らを支配される」)などの一節に由来する。
ムーン氏は終末論的な神学を説き、天の王国がまもなく地上に建設されると予言し、彼の重武装した信者がこの地を支配する手助けをするとしている。
「キリストの主権を共有する神の王国の市民は、自分の家族、隣人、国を自分の鉄の杖で守る責任を負う」とムーン牧師は著書「Rod of Iron Kingdom」に記している。
ムーン牧師は、自分自身(とその子孫)をこの未来の神の王国の君主とし、その王国を「天一国合衆国」(略称CIG)と呼んでいる。ムーン牧師はCIGを「まだこの世に存在しないが、時の終わりの待ち望んだ頂点である主権国家」と表現し、その憲法まで書いている。CIGの憲法は合衆国憲法に漠然と似ているが、中絶と同性婚を禁止、ムーンを王として据えることが際立つ。
説教をするときのムーン牧師は、アサルトライフルを"神の道具"として扱う教会に相応しく早口で険しい雰囲気だが、会話の中ではもっと穏やかな印象を受ける。
テネシー州の田舎に2021年に建設された新しい保養所からのZoomコールでローリングストーン誌に語った内容によると、父親(文鮮明)はキリストの再臨であるが、彼は自分自身を神と見なしていない、むしろ「普通の人々が法王とみなすような、キリストの代身者のようなものだ」と明言した。
支持者は全世界で約15,000家族であるという。
ムーン牧師は、「鉄の杖ミニストリー」をカルトと呼ぶ人たちのことは気にしていないと言う。「それは私たちを悩ますものではありません。ムーニー(統一教)は何十年もの間、カルトとして非難され、そのようなレッテルを貼られ続けてきた」「私たちはそのような迫害に慣れている」と。
ムーン牧師は天一国合衆国(CIG)を 「専制の王国ではなく、自由と責任の王国 」にすると主張しており、話の中で教会の信念をいくつか説明した。「同性愛は獣姦と同じだと考えている」として、「結婚前の交際や性行為は重大な罪である」とする厳格な道徳規範も示した。
天一国合衆国を樹立するためには現在のアメリカ合衆国を転覆させることが必要である。しかしムーン牧師は武力行使を否定し、「人々が自己決定し、神の霊に導かれることにより、自国に有機的に導入される」と述べている。
しかし、このようなソフトな表現の裏側には、同じように暗いメッセージが隠されている。ムーン牧師はまた、「鉄の杖」つまりAR-15は「国民が常に政治的下僕を牽制することを可能にする装備である」と強く主張している。
もっと分かり易く言えば、ショーン・ムーンは終末論的、革命的、重武装、アサルトライフルを闇雲に崇拝する宗教団体のリーダーである。
南部貧困法律センターでは「反LGBTQカルト」と表現している。
政治的な過激派は利益を生むものであり、偉大なるムーンファミリーも例外ではない。ショーン・ムーンの教会では銃は神聖なものである。
しかし、兄のジャスティンにとってはビジネスでもある。
鉄の杖ミニストリーは、ペンシルベニア州で終末のキリスト教と合衆国憲法修正第二条原理主義の流れを交差させることで、共和党支持層の最も基盤となる人々と交流しようとするMAGA政治家たちにとって強力な引き立て役となっているのだ。
ペンシルベニア州ニューファンドランドにあるムーン牧師の銃推進教会は、兄がグリーリー近くに本社を置く「KAHR ファイヤーアームズ グループ」の銃ビジネスと密接に結びついている。(双方ともスクラントン市郊外にある)
Kahr アームズ グループはトンプソンなどいくつかの銃ブランドを所有し、AR-15だけでなく、ストリートで使用されるトミーガンの製造も行ってる。NRA(全米ライフル協会)はKahr アームズを「NRAのプレミア産業同盟」と宣伝しているが、同社はさらにハードコアな米国銃所有者協会(GOA)とも積極的に提携し、GOAの「No Compromise Alliance」の一員として、議会の銃規制法案と闘争している。
ムーン牧師は兄のジャスティンを「私たちの教会のメンバー」と表現し、「他のメンバーと同様、彼は心の中で感じたことを組織に貢献している」と付け加えた。私が「鉄の杖」というブランド名を教会に採用してることは、兄のビジネスを後押しすることに何か関係があるのかと尋ねると「いいや、もちろんそんなことはない」と答えた。
父親と同様、ムーン兄弟も米国右派の有力者と関係を深めようとしており、現代のGOP(共和党)は、その肥沃な土地であることが証明されている。
2016年に兄ジャスティン・ムーンの会社が「トミーガン・ウェアハウス」という銃砲店をオープンした時、ショーンが祝祷をし、エリック・トランプが基調講演を行った(下の動画)。二人はまた、ドン・トランプ・ジュニア (ショーン・ムーンのインスタグラムアカウントとジャスティンのアカウントで目立つように特集されている) との写真撮影を求めたこともある。
MAGA運動の親愛なるリーダーを称えるため、ジャスティン・ムーンの銃器会社は、POTUS 1911ピストル、Commander in Chief AR-15、45代大統領のために45口径としたトランプ・トンプソン・トミーガンなど、トランプ氏の肖像とスローガンを冠したいくつかの武器ラインを発表している。
2019年、ムーン兄弟は共に、"合衆国憲法修正第2条を祝うための"無宗派のイベント「鉄の杖フリーダム・フェスティバル」を立ち上げた。その2021年の登壇ラインナップには、元トランプ顧問のスティーブ・バノン、保安官が合憲か否かを決められるというインチキ理論の発案者リチャード・マック、元NRATVスターのダナ・ローシュ、『More Guns, Less Crime』著者ジョン・ロットらが含まれている。
そして、2020年の選挙では、ムーン牧師はトランプが勝つことが神の意志であると見なしていた。選挙期間中、ムーン牧師は臆面もないトランプの支持者だった。11月2日にスクラントン近郊で行われた選挙集会でMAGA帽子をかぶり、"God Bless Trump!"と唱える姿をインスタグラムに投稿している。
ムーン牧師は当初、トランプ氏の敗北に打ちひしがれていた。
選挙翌日、「赤い蜃気楼」が引いていく中(開票が進むにつれトランプ勝利の可能性が消えてゆく状況を表す言葉)、「もう人の手には負えない!神の恩賜によってのみ、トランプはウィスコンシン、ミシガン、ネバダで勝つことができるのです。今はイエスと完全に一つになった私たちの真のお父様にかかっている!!! 王国を祈り続けよう!」と投稿した。
しかし、翌日には、敗北した大統領にならって、ムーン牧師は 「大嘘」 を自分の信者に熱心に喧伝し、新たな投稿を書き込んだ。「トランプの勝利! アメリカは違法な盗みに付き合わない!!!! トランプは我々の大統領だ!!!」
やがてムーン牧師は、法律や伝統に反して、ジョー・バイデンへの平和的な権力移譲を阻止しようとする政治運動の中心に身を置くようになった。
ワシントンDCで行われた「百万人のMAGA行進」やペンシルベニア州の州都ハリスバーグで行われた「ストップ・ザ・スティール」の集会に参加した。
ムーン牧師はその後、12月12日に連邦最高裁前で行われた、選挙結果を覆すために神の介入を求めるジェリコ・マーチの集会で呼びかけを行った。
ムーン牧師は、ペンシルバニア州の選挙人のリコール活動にも参加した。
1月3日には、ペンシルバニア州のブライアン・カトラー下院議長の自宅前で同州の選挙人をリコールするよう求める抗議デモを組織するのを手伝った。
1月6日に向けて国が動き出すと、ムーン牧師は "黒衣連隊 "と呼ばれる右派の宗教指導者の緩やかな連合体と関わり始めた。 "黒衣連隊 "はかつてアメリカ独立戦争を推進した過激な宣教者を嘲笑するために英国が使っていた呼称を流用したものである。
ムーン氏はすぐに、1月6日を明らかに軍国主義的な言葉で宣伝した。
12月30日に投稿された動画では、兄の銃器倉庫があるトミーガンの壁の前で祈った。アメリカ独立戦争を引き合いに出し、神がトランプに「建国の父たちにあった精神、悪に立ち向かう精神」を与えてくれるようにと、そして「最高司令官の呼びかけに応じて、1月6日に支持者を導いてくれるように」と神に願った。
1月5日。銃だけでなくバイクにも拘りがあるムーン牧師は、暴走族に似た「鉄の杖ライダーズ」の一団をワシントンDCに集結させた。
目的を「DCの偵察」と書き、偵察走行中のショートフィルムを掲載した。
そこでは彼は迷彩色に塗られたドクロのフェイスマスクをつけていた。
1月6日当日、夜明け前の暗闇の中、ムーン牧師はモールに姿を現した。
暴徒が議会議事堂に押し寄せる中、催涙スプレーを浴びるほど近くにいた。正確な役割は不明だが、彼の信者の一人であるデイビッド・カナジー氏は、鉄の杖ミニストリーのメンバーが警官隊を突破しようとしたことについて、WEBサイトにその時の体験を書いている。
カナジー氏の文章、特に ”議会議事堂への2度目の突入に失敗した一節” は、ムーン信者の献身を予見させるものである。
『私は他の人が左側の観覧席の階段を登っているのを見たので、彼らの後を追い階段を登った』と彼は書いている。また、カナジー氏は、足場が不安定ということを警告されたと付け加えている。
『気にすることはない、王を支えるためそこにいるべきだと私は思った』
『これだけの人数で足場が崩れれば悲惨だが、それはそれで供物として良い死に方だろう』と書いているが、王とは明らかにムーン牧師のことである。
今では、1月6日の「狂人」たちと自分を切り離すことに苦心している。
ムーン牧師はローリングストーン誌に、催涙弾を受けたときは自分とその信奉者は「平和的に歌っていただけだ」「賛美歌やゴッド・ブレス・アメリカなどを歌っていた」と主張、「私たちは平和的に集会する、合衆国憲法修正第1条の権利を行使しただけだ」と語った。
しかしその後すぐムーン牧師は、1月6日は「ゴリアテの無敵の空気が打ち砕かれた日」として歴史が正しく評価すると主張して、1773年のボストン茶会事件も「当時は非難された」と付け加えた。
ムーン牧師は、警察や1月6日委員会からの連絡は受けていないという。
ムーン牧師はジョー・バイデンの就任をよく思っていない。
2021年1月21日の動画で、バイデン大統領の就任を中国共産党の勝利として非難に満ちた言葉で表現した。バイデン大統領について「中国共産党の操り人形が、かつてのユダヤ・キリスト教共和国であるアメリカを簒奪した」と述べた。
ムーン牧師は、民兵組織「オース・キーパーズ」の創設者を引き合いに出し武力抵抗を説いた。
「神は私たちに神の手と足になれと言っておられる。オース・キーパーズのスチュワート・ローズ氏が言ったように、トランプを支持するすべての者が今、隣人を守る市民防衛軍の一部として立ち上がらねばならない」と。
ムーン牧師は、「カルト主義者、過激派、国内テロリストと呼ばれることを恐れて身を縮めている場合ではない」と主張し、自分の家族(統一教会)がカルトと呼ばれた長い歴史を挙げ「参加せよ。乗り越えろ」と付け加えた。
銃好きの牧師は長い間バンディ一家(※公有地で放牧する権利をめぐり、反政府を掲げて当局と武力衝突した農場主)を尊敬してきた。バンディ一家の政府との一連の武力抗争は、「連邦権力の乱用」に立ち向かうために必要な「人格と勇気」を象徴していると、ムーン牧師は書いている。
自身の動画では「スターリン的な呪いの機械がやってくる」と警告し、唯一の防御策は集団抵抗であると主張。「バンディ牧場が100カ所あるべきだ」と言い、武装による睨み合いについてこう付け加えた。
「どこでもそうあるべきだ。もし、奴らが1つの牧場を襲って来るならば、奴らはすべての牧場を襲ってくるからだ」と。
このような狂気じみたレトリックにもかかわらず、ムーン牧師と彼の教会はMAGA政治家への浸透を続けている。2021年5月、ペンシルベニア州の共和党知事候補であるダグ・マストリアーノは鉄の杖ミニストリーズで講演する予定であった。マストリアーノは代わりにルディ・ジュリアーニ(トランプ元大統領の個人弁護士)との資金調達イベントに登場した。
ムーン牧師は、二人はまだ個人的に会ったことがないと言っているが、マストリアーノについては、"我々は彼と彼の政策を支持する "と主張している。
2021年10月に開催された鉄の杖フリーダムフェスティバルでは、元トランプ顧問のスティーブ・バノンが特別ゲストスピーカーとして登壇し、プラウドボーイズと関係が深い極右の元上院議員候補、ジョーイ・ギブソンも登場。副知事候補のテディ・ダニエルズは、ムーン牧師が所有する黄金のAR-15を手にセルフィーを撮るなど親交を深めた(兄の会社が製造するこのライフルは、窒化チタンのコーティングによって独特の色合いを持っている)
2022年のラインナップはまだ流動的だが、既にトランプ元大統領の副補佐官セバスチャン・ゴルカ、元国連大使のアラン・キーズが名を連ねている。
⇒ 2022年のフリーダムフェスティバル公式サイト
ムーン牧師は、自分と自分の教会を「政治的悪魔主義」との戦いの中に見ている。彼はMAGA運動に身を投じたが、それは「人は自由を追求している。そして、小賢しい陰謀に平然と支配されたくないという人間の願望」を反映しているからだと主張する。
ムーン牧師に「MAGA派の人々は、神の王国を築くために必要な出来事を進めるのに役立つと見ているのか」と尋ねると、「神がこれらの関係すべてをどのように使われるかはわからない」とはぐらかした。しかし、彼の動機は「志を同じくし、心を同じくし、神の王国において神の意志を追求したいと願う人々と一緒に立つことにある」と語った。
本記事は下記、米ローリングストーン誌の記事を日本語訳したものであり、
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