年末に当たって

 私は正月よりも年末の雰囲気が好きだ。
 
 正月は、何か鯱張って「今年の抱負」とか言わなければならない気がするが、年末は皆さん忙しく、年内に仕事を終わらせようと、まさに「師走」の雰囲気になる。
 
 忘年会、仕事納め、大掃除、正月の準備…と、どんどんスケジュールを消化しているうちにあっという間に大晦日になってしまう。
 
 しかも、忙しい中あれこれと仕事をこなさなければならないから、じっくり計画的に進めることができず、「いい加減」な仕事ぶりになってしまう。
 
 その結果として、「ああ、もうこの程度でいいや」と諦めてしまうことも多い。
 
 私は、この「諦めの境地」が何とも言えず好きだ。
 
 ドタバタと年末になってしまうと、「ああ、今年も何にも思うようなことができずに暮れたな」と思ってしまう。
 
 しかし、人間ってそんなもんじゃないだろうか?
 
 そんなに計画通りに物事を運ぶことはできませんよ。10やろうと思っていたことが6できれば「合格点」じゃないでしょうかね。
 
 普段はそんなことはないが、年末に限ってはこのやりきれなかった「4」について、「後は野となれ山となれ」「また来年頑張ればいいか」と切り捨ててしまうことが許されているような気がする。
 
 今年2024年は、私にとっては画期的な年だった。
 
 このように、noteに好き勝手な文章を載せることができた。
 
 今年、2月にnoteを会社の若い人に紹介してもらい、原稿を書き始めた。
 
 最初は、私の生きざま、考え方を少数の人に知ってもらえればよいと思い、せいぜい5~6回投稿して終わりにしようと思っていたが、書き始めてみると、次から次へと書きたいことが出てきて、とうとう今年はこの文章を含めて85回も投稿をした。
 
 率直に言って、私は自分にさほどの文才があるとは思っていなかったが、投稿をしてみると、いろいろな人から「スキ」や「フォロー」の反応があって、嬉しい誤算だった。
 
 仕事では、私はある会社の監査等委員(監査役)を務めて3年になるが、ようやく仕事のコツがわかってきたような気がする。まだ完ぺきではないが、会社の人の顔と名前が一致するようになった。
 
 また、研修講師としての仕事は、年間36回こなした。私のような年齢になっても講師の仕事が頂けることに感謝したい。
 
 私は現在子ども食堂のボランティアをやっていて、生活苦にあえぐ親子を支援する活動に参加している。
 
 この活動には3年前から参加しているが、今年の半ばから月1回の食品・雑貨の配布作業とは別に、親子に食事を提供する「みんな食堂」にも参加するようになった。
 
 私は、主に皿洗いをやっているが、いっしょにボランティアをやっているおばさん(失礼)たちと、すっかり仲良くなり、ある意味で「皿洗いは坪谷さん」と頼りにされている。
 
 人間って頼りにされるとやる気になるものだ。なんとか仕事をやりくりして来年もできるだけ参加したいと思っている。
 
 先日子ども食堂に来ていたある親子の家に配布物(食べ物・雑貨など)を持って行ってきたが、その家の小学生の男の子に、「今日の夕ご飯は暖かいものが食べられるね」と尋ねたら、その子は「うん、今日はインスタントラーメンが食べられる」と答えた。
 
 涙が出そうになった。
 
 来年は、世界の子供たちが幸せになれますように。

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