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トイレ広告をマーケティングで有効に使う方法
商業施設やオフィスの個室トイレが、広告場所になっているという話題です。
個室内のデジタルサイネージ、トイレットペーパーを広告に活用しています。
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トイレ広告の可能性
以下は関連記事からの引用です。
東京・銀座の和食料理店 「銀座木邑 和食と木のぬくもり」 。店内の個室トイレに腰掛けてふと横を見ると、壁に取り付けられた10インチの電子看板から広告動画が流れてきた。紹介されるのはフリマアプリや転職サービス。15秒ごとに内容が切り替わる様子は、見慣れたテレビ CM に近い。
同店は 「コロナ禍で減った売り上げを少しでも補うため」 (オーナーの木村貴久さん) 、2022年12月からトイレを広告媒体として提供し始めた。店のおすすめメニューも紹介しており、トイレから出てきたお客さんから注文が入ることもあるという。
この広告はトイビー (東京・渋谷) が運営している。社名は 「トイレット TV」 の略で、トイレ広告に特化した会社だ。小海老澤一樹社長の行きつけだった中華料理店がコロナ禍で閉店し、苦しむ飲食店の新たな収益源になればと22年10月に事業を始めた。
東京都心部の飲食店の個室150カ所に小型の電子看板を展開している。設置費用はトイビーが負担するため店側はコストがかからない。現在の広告料は月額35万 ~ 45万円で、うち2割が飲食店に入る。「トイレはどのお店にもありますが、個室内の壁は遊休資産。広告を流すだけで収益の足しにできます」 (小海老澤さん)
マーケティングでの使い方
トイレ広告はその特性を理解し適切に活用することで、効果的なマーケティングコミュニケーションに使えます。
では、トイレ広告の特徴や有効的な使い方について、いくつか見ていきましょう。
特定のターゲットグループへの訴求
例えば、男女別のトイレでは女性専用の広告を出したり、映画館やコンサート会場などの施設トイレでは来館者が特に興味を持つテーマや商材の広告にすることで、特定のグループに訴求できる。
集中的な視聴体験
トイレ広告は個室という閉じた空間で提供されるため、他のメディアと比べて視聴者の注意が散漫になりにくい。広告のメッセージがしっかりと伝わり、記憶に残りやすい。ブランドの認知度を上げ、商品やサービスの特性を詳しく理解してもらえる。
感情的な結びつきの強化
トイレは個人的なプライベート空間であり、広告がこの環境に適応することで、商品・サービスと消費者との間に感情的な結びつきをつくることができる。
広告以外のサービスとの組み合わせ
トイレ広告は広告以外のサービス、例えば女性への無料の生理用品の提供などと組み合わせることで、視聴者にとって有用な体験を提供し、同時にブランドからの社会的な貢献につながる。
精度の高い視聴者数の測定
トイレ広告では個室への入室数と視聴者数がほぼ等しいと見なせ、広告の到達度 (リーチ) を可視化することが可能。広告の効果測定からの最適化に役立つ。
トイレ広告は、特定の目的や視聴者に対して効果的なマーケティングコミュニケーションとなります。プライバシーを尊重し、表示する広告内容に清潔さを保ち不快感を抱かないように適切に活用すれば、他の広告メディアにはない独自の良さを享受できるでしょう。