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京都市、景観規制緩和へ

京都市は歴史ある町並みを守るために厳しい建設規制が導入されていた。しかし、京都市は観光地以外のエリアについてそれを廃止するようだ。
おそらく理由は財政難の解消のためであろう。オフィスビルやファミリー向けマンション不足が生活コスト高騰に、税収不足や人口流出に貢献していると自治体は分析しているようだ。実際財政状況もあまり良くない現状はニュースで報道されてきた。
僕はこの決定に理解を示している。その理由は京都市の景観規制は実効性に乏しく、それが京都市のイメージを守ることに貢献したかどうか僕は極めて懐疑的だからだ。それこそ古そうな寺社の横に近代建築があるような街だ。欧州の歴史的な都市は都市全体の調和を重んじて規制を導入しているが、京都市は残念ながらそこまでではない。欧州基準にするか、あるいは大幅に緩和するか、その二択でしかないというのが僕の主張であり、どちらにもメリットやデメリットが存在する。欧州基準は観光地としての魅力を高めるが、非常に高くつくことになる。規制緩和であればその逆だ。僕個人としてはトータルで見た場合、規制緩和のメリットはデメリットを上回るという立場をとっている。もちろん、京都市が何らかの許認可を行うような建付けで運用することで行き過ぎた高層化を防ぐ、ゾーンを明確に設定しゾーンごとに規制を強化あるいは緩和する、などの対策も必要にはなるが、京都市のこの決断は合理的であったし不可避ではあったのだ。

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