鉄道とジェンダーフリー(1) - 女性駅係員の労働環境
近年、日本の鉄道業界では女性職員の採用が進み、関東の大手私鉄では現業部門での上級管理職(区長、課長など)や役員に女性が名を連ねることは珍しくない。
このところ、新卒採用で平均3割以上は女性を採用しており、総合職として現業部門を離れる人がいるとしても、かつての感覚では考えられないほど女性の進出が進んでいる。
JRや大手私鉄はもとより、地方私鉄でも女性職員を見かける機会が劇的に増えた。
駅係員や車掌など旅客対応を行う職員のほか、運転士もかなり増えた印象がある。
女性の旅客にとっては、異常発生時の一次対応において女性職員が居ると、体調不良などを相談しやすいなどのメリットがある。
さて、見た目の上ではかなり女性の増えた日本の鉄道業界だが、それでは「ジェンダーフリー化が進んだ」と言える状況と言えるのだろうか。
実は、そうではない。
本稿では、鉄道会社の内部事情を守秘義務に反しない程度に明かしながら、「鉄道とジェンダーフリー」を数度にわたって論じてゆく。
センシティブ内容なので書くのが少し怖いが、日本の鉄道業界の課題を挙げる上で不可避なトピックなので、慎重に綴ってゆこうと思う。
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