「ドクターイエロー」に人だかりができるのはなぜか
「ドクターイエロー」という車輌を聞いたことのある人は多いだろう。
それが何なのかはさておき、である。
先に書いておくと、ドクターイエローは「新幹線923形電車」という形式で、「新幹線電気軌道総合検測車」という用途の車輌を指す。
時速270kmで走行しながら電車線(架線)と軌道(線路)を検査・測定できる性能があり、この検測結果をもとに地上設備の補修が行われる。
架線の弛みやレールの歪みは、直ちに事故とならなくとも、放置すれば深刻な事故につながるため、高速度かつ長距離の新幹線では無くてはならない存在だ。
JR東海とJR西日本が各1編成所有している。
車体が黄色く塗られていることと、電車線と軌道の検査を走りながら行う特徴から、「ドクターイエロー」という愛称がついた。
この愛称は公式のものではなかったが、近年はJR側が広報に用いている。
運転ダイヤ
ドクターイエローによる検測は不定期であり、運転ダイヤは公にはされていない。
ただ、この手の事業用車としてはかなり頻繁に運転されており、東海道・山陽新幹線の線路のそばに住む人たちにとっては、それほど珍しい存在ではない。
沿線住民や、新幹線移動の多いビジネスパーソンから、「たまに見かけると新鮮で嬉しい」と思われていたようだが、それが「見ると幸せになれる」という話になり、マニアの中で人気が高まった。
今や、沿線の幼稚園や保育園の子どもたちが、大人に引率されて金網にへばりついて、ドクターイエローの通過を待っていたりする。
しかし、おかしな点がある。
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