マガジンのカバー画像

西東緑赤の晴耕雨読

「遺失物事務所歳時記」「児童養護施設のドタバタ日記」ほか、生活の中で面白いと思った事を共有します。詳しくはプロフィール記事をご覧ください。
「遺失物事務所歳時記」「児童養護施設のドタバタ日記」ほか、生活の中で面白いと思った事を共有します。…
¥500 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2022年5月の記事一覧

ある日の「天国と地獄」 - 前編

ある日の昼過ぎ、子どもらの帰宅に合わせて出勤した。 普段はその時間帯にお部屋の担当になることは無いのだが、人員配置の関係での臨時の勤務指定だった。 小学校高学年の子らを出迎えると、なぜかブーイングの嵐に遭った。 「なんで谷畔さんなんだよー!最悪」 「Aさんの方がマシだった」 「虐待だ。虐待。谷畔さんなんて、宿題しろってうるさいし、どうせおやつも少ないし、宿題しないとパソコン使わせてくれないし」 もう地獄である。

幼児さんの成長を見た「瞬間」

※この記事は、最後まで無料でお読みになれます。 最近嬉しかったことを書き留めておこうと思う。 わたしのことを「英語のお兄ちゃん」と呼ぶ幼児さんの話である。 数日前、初めて「翼お兄ちゃん!」と呼ぶや否や、脚にしがみついてきた。 わたしの名前を覚えてくれたのだ。 言葉の発達と、わたしとの関係の醸成が同時に感じられて、思わず抱きしめてしまった。 今度会ったときにまだ覚えているかは分からないが、それは構わない。 甘えたければ来てほしいし、そうでなければそれでもいい。

キッザニアに「駅員さん」のブースがあったら

https://togetter.com/li/1885015 キッザニアで「駅員さん」をやるなら、わたしは喜んで協力する。 「本格的」なのが人気なのか。 よーし、駅員さんのお仕事は、とっても楽しいぞ。

学校の制服と服装指導に思うこと

https://diamond.jp/articles/-/302250 「こんなおかしな校則や服装指導がある!」と噂話のように報じるのは簡単だ。 しかし、いつの時点で、どのような指導が、どれくらいの割合で行われているのか、といった調査が官民共に為されていない。 だからこの問題はいつまでも下世話な話題としてしか扱われない。 実際に傷ついている人がいるのにも関わらずである。

連休の終わりに思うこと - 児童養護施設としての限界

連休が終わって、子どもたちは学校へ行く。 えらいと思う。 不登校体質だったわたしからすると、ちょっと理解できないくらい凄い。 連休のあんなに長い間ぐぅたらしていたら、絶対に億劫になるよ。 なのに、うちの子たちはお互いに声をかけ合って、ほぼ全員学校へ行く。 しんどかろう。 学校が好きならそれに越したことはない。 しかし、憂鬱さを感じている子たちは確実にいる。 「行かないならええよ」「お昼、何食べたい?」「リビングで勉強しな。付き合うから」と言いたいが、諸般の事情

連休つれづれ - 児童養護施設の話

連休の「中休み」である。 幼児さんたちの英語の授業をお願いしているボランティアの先生から、「6日は一応平日ですが、レッスンはどうしましょうか」と連絡が来た。 施設のスケジュールを見ると実施予定として組まれていたので、「御面倒でなければお願いしたいのですが」と言うと、快諾くださった。 御面倒でないはずもないのに、ありがたいことである。 幼児さんたちは、連休中は幼稚園に行くわけでもなく、外出の機会もあまり無い。 外部の先生が話しかけてくれるのは、良い気休めになると思うの

「いくらなんでもヤバい制服」の遺失物

1. 警察官の制服意外なことに、所属は氏名は書かれておらず、ICタグも付いていない。大抵は階級章が外されているが、付いた状態の物も扱ったことがある。その時は帽章付の活動帽も一緒だった。 遺失者本人はもちろん、上長や課員が血眼になって探す。遺失者本人に詳細な報告をさせて情報共有をしているため、申告内容は具体的かつ的確である。