ロッキンにフィッシャーズが出演することについて

昨日(2019年5月8日)、ROCK IN JAPAN FESTIVAL(以下ロッキン)にYouTuberであり音楽活動もしているFischer'sの出演することが決定した。

このことに関してTwitterを見ていると批判的な意見が多く寄せられている。


「ロッキンにフィッシャーズ出るらしいけど、まじで場違いすぎる」
「やっぱロッキンに出るのは違うよな…そのステージに本当にロッキンとか目指してるロックバンドじゃなくてYouTuberってなるとあれ…?ってなる。」

ここで疑問に思うことが二つある。
・ロッキンがロックフェスであるという認識
・YouTuberという括りによる批判である

『ロッキンがロックフェスであるという認識』は間違え?

ロッキンにロックバンドだけが出ていたのは本当の初期だけであり、2003年にはすでに平井堅、2004年には森山直太朗、一青窈が出演しておりもう10年以上前からロックフェスではなくなっているのである。
またここ数年は必ず出ているアイドルも2008年のPerfumeから始まっており11年も経過している。もちろん当時はPerfumeに対しての批判もあったそうだが今はアイドルが出演することに対する批判は少ない。
ロッキンがロックだけのフェスは当の昔に終わっており現在は国内最大級の音楽フェスなのである。オーディエンス側もロックだけを聴きに来ているかといえば、そうでなく「フェスを楽しむ」人も増えており時代齟齬のように感じる。

もしロッキンがロックフェスであることを主張するならばアイドルやJ-popのアーティストに対しても意見を述べるべきではないだろうか。

『YouTuberという括りによる批判である』に違和感!

「YouTuberだから」を枕詞にして語られることにはどうしても違和感がある。そこには音楽性、エンターティメントの話が一切ないからである。ロッキン側がどのような理由でオファーしたのか分からないが、何かしらエンタメ性があると判断したからだろう。その際に「YouTuberだから」が通用するだろうか。
またYouTuberは音楽をやっていけないのだろうか。YouTuberであり音楽をやっているものは多く。HIKAKIN、ワタナベマホトはすぐに名前が挙がるだろう。それに加え音楽とYouTubeをどちらにも本腰を入れているという面では元カリブラのみの、レペゼン地球、夕闇に誘いし漆黒の天使。音楽側の人間がYouTubeや動画をやっているということであると、グッドモーニングアメリカのたなしん、ReVision of Senceの河井教馬もあげられるだろう。そして、先日までマキシマム ザ ホルモンもYouTubeで動画を配信していた。もはやYouTuberという括りで批判するのは難しいと感じる。
ファッションで言えば、関西コレクションのような大きなイベントにYouTuberが出るのは当たり前になった。もちろんこちらも始めは違う畑の人間が出演するように戸惑いがあっただろうがかなり寛容的である。逆を言えばフェス側の受け入れが遅くも感じる。


今回のFischer'sの騒動によってロッキンをロックフェスだと思っている人の多さ、YouTuberに対する狭量さを感じた。
恐らくロッキン、CDJにYouTuberがどんどん出てくるだろう。特に人気の高いHIKAKIN、ワタナベマホトはいつ出てもおかしくない。もちろんそれは批判されるだろうが、いつしかアイドルのように出演することに対する批判はなくなるだろう。
またロッキンがロックフェスではなく音楽フェスとしてどのように進化していくのかも楽しみである。

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