自由な働き方を得るまでの行程
これまでに何百人に働き方をインタビューしてきた来た経験から、自由に働いている人たちには共通点がある事に気が付きました。
それは、殆どの人が多かれ少なかれ同じルートを辿って今に至っているということです。
その行程とは何かについて今日は書いてみます。もちろん人それぞれ進み方や各行程に止まる時間の長さは異なりますので、その点は大目にみてください。
1 がむしゃらに働く時期
初めての仕事に就いて最初の3〜5年間くらいがこの時期に当てはまります。全てが初めての経験のために、余計なことを考える余裕はありません。とにかく目の前のことをこなすのに必死な時期です。
2 変化を求める時期
おおよそ5年くらい経つと、目の前の仕事にも慣れてきて心身ともに余裕が出てきます。その頃から目の前の仕事以外のことに興味を持ち始めます。転職活動を始めたり、自己研鑽に励むようになるのがこの時期です。中にはオンオフを切り分けてプライベートを充実させようと動く人もいます。
おしなべて、現状維持では無く、変化を求めて動き出す時期です。
3 自分を見つめ直す時期
変化を求めた結果、新たな道に出会い転職や独立を果たしたり、今の仕事を深掘りしていくという答えに至る人もいるでしょう。
仮に新たな道が見つからなかったとしても、変化を求め続けていると、やがて自分の進みたい道がチューニングされてていきます。
この段階では転身を果たすのですが、まだトライアルのような状態。転身をしてみたものの、その転身に違和感を感じれば、上記の振り出しである1に戻るということも珍しくありません。かかる時間は数ヶ月から数年、下手すると10年以上と人それぞれ。一概にその期間を伝えるのが難しい工程です。
4 自分を再構築する時期
転職なり、独立なり、現職の深掘りなり、これまでの自分から転身を果たし、新たな道を進み始めます。例え同じ仕事をしていたとしても、仕事の捉え方が変わってきます。これまでの経験が全く生きないことも多くあります。
そのためこの段階でかかる時間も人それぞれ。その人の才能やタイミング、運などが絡み合って来るため、自らの再構築に10年かかるということも珍しくありません。
5 自分の方向に突き進む時期
新たに進み始めた道が徐々に確実な物に変わっていきます。迷いなく自分の人生を進み始めるのがこの時期です。
進めば進むほどに仕事に興味が増し、同時に専門性も高まっていきます。
4のトライアル状態との違いがあやふやではありますが、同じ仕事を10年程度続けているのであれば、5の段階に入っていると判断しても良いのかもしれません。
また仕事として結果が出るか出ないかは別問題。とはいえ、自分の進みたい方向に突き進んでいるため仕事に「自由」を見いだすことができるのがこの段階です。
6 仕事の幅が広がる時期
方向性が明確になり、実績が伴うようになると至るのがこの段階です。進む道での実績が多方面から認められるようになります。
その実績を元に、周辺の分野に手を伸ばしたり、全く異なる分野などからの声がけがあったりと仕事の幅が広がっていくのが特徴です。
4に戻ったようにも見えますが、すでに特定の分野で実績を残しているため、ゼロベースに戻るのではなく、積み上げであることが大きな違いです。
自分の願うことをまさに「自由」に仕事で表現できる、自由に働くことのできる段階です。
行程を飛ばすことはできません
少なくとも僕が話を聞いてきた人たちは皆それぞれのスピードで、上記の行程を進んでいました。
一個飛ばしで進んだ人も、最初から6の人もいませんでした。皆1から初めて、段階を追って進んでいました。
自由な働き方ができる6段階に早く至りたいという思いはありますが、上記の行程は順序を追って進んでいくしかないと僕は認識しています。
今後どんなことが起こるのかを参考にしつつも、今できることをとにかく実行していく。それだけを考えて、「今」に全集中していきたいと思っています。