「自分」を知るためのとっておきの方法

うちの4歳の次男坊は、耳で覚えた流行りの歌に、独自の振り付けで踊るのが流行っています。

流石に最近は減ってきましたが、紅蓮華にハマり同じフレーズを何度もリピートしています。

消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
ありがとうてらしみよー

なぜか「悲しみよ」が毎回「てらしみよー」になってしまうんです。

それはそれで可愛くて、思わずギューっと抱きしめるのですが、だいたい嫌がって逃げられます。それだけなら良いのですが、時々「お父さん臭いからイヤ。あっち行け」と…ナイフのような言葉を浴びせてくるのです。

体臭?なんなら加齢臭?が漂っているのかもしれません。でも残念ながら自分の臭いって分からないものですよね。

人は常日頃から嗅いでいる臭いに慣れてしまい、その臭いを感じなくなります。まさに順応という慣れの結果です。

順応すると、自分が分からなくなる

順応するのは匂いだけではありません。嗅覚、味覚、触覚、聴覚、視覚はもちろん、辛さや楽しさも慣れという形で順応します。仕事も同じことが言えます。

ぼくは仕事上キャリア相談に乗る機会が多いのですが「やりたいことがわからない」、要するに自分のことが分からないと言う悩みを多く耳にします。

これも順応の結果です。自分のことは自分では分からないものなのです。もう致し方ない。

では一体どうやって自分のことを理解すれば良いのでしょうか?

先日僕のNoteに「どうやって自分のことを理解しているのか?」という質問をいただきました。自分の体臭についてわからない位ですから自己理解はまだまだですが、多少なりとも意識していることがあるので今日はそのお話を。

異なる社会へ飛び込む

普段僕はいわゆるベンチャー界隈の人との交流が多めです。しかしずっと同じような人たちに囲まれていると、何と無く自分が偏っている様な違和感を持ちます。

そんな時、決まってやるのが異なる社会へ飛び込むこと。

といってもそんな大きな話ではありません。例えば、僕は新橋の雑居ビルにある隠れ家的なBARが行きつけだったりします。(最近めっきりですが・・・。)するとベンチャー界隈では出会えない絵に描いたような新橋酔っ払いサラリーマン達が管を巻いていたりします。

仕事の話になることも多いのですが、僕の周りではシンボルとなっているような会社名や単語が全く通じません。要するに共通言語が違うのです。

それを一から説明するのも面倒なので話題を変えて家庭の話をしたり、時には夢を語ったたり、下ネタを語ったりと共通言語を探します。

調子が良い時にはさらに地元のBARにも立ち寄ります。

同じ飲み屋であるにも関わらず新橋とはまた大きく客層が異なります。会社名や仕事上の単語は愚か仕事の話すら通じないことが多くあります。仕事の話をしたら下手したら何気取ってんの?みたいな雰囲気にもなりかねません。

夢語りなどすると、小馬鹿にされるので話しません。その代わり地元ネタや下ネタは絶好調。むしろそれしか話していない時もあるくらいです。

他にもマンションの理事会だったり、地域のボランティアだったり、前職の友人、大学の友人とまた全く共通言語が違うコミュニティにも意図的に顔を出すのがある種の僕の趣味だったりします。

これが自分を理解するにはとても役に立っていると僕は考えています。

気軽にできる自分探しの旅

僕にとって異なる社会に足を運ぶことは、ある種の旅に似ています。といっても僕の中での旅の醍醐味は二つあります。

一つは現地での出会いや発見の喜び。もう一つは旅を通じて自分を理解することの楽しさです。

二つ目がわかりにくいので補足します。
例えば海外旅行に出かけると現地と比べて日本のゴミの少なさ、治安の良さ、接客のレベルの高さに気が付いたりします。

その反対も然り。日本人の政治への関心の低さ、多様性の無さ、人の目を気にしすぎる国民性など課題も意識させられます。

いずれも外から自分の国を相対的にみた結果生まれた認識ですが、まさに旅と同じことが、異なる社会に足を踏み込むことで起こるのです。

例えば、現地で人と関わることによって、自分の現在の仕事内容、給料水準、職場環境、人間関係...などなど普段は当たり前だと思って意識していなかった自分の現在地が相対的に見えてくるのです。

毎日同じ仕事をしていると、環境に順応してしまって自分のことが分からなくなります。そこで他の社会に足を踏み込む。すると自分の立ち位置が改めて認識できるようになるのです。

昔から自分を知るために旅に出るといいますが、旅までいかなくとも、ちょっと近くの異なるコミュニティに足を踏み入れるだけで自分というものを認識することができます。

机に向かって、自己分析でウンウン悩むよりも、お手軽で、しかも楽しいのでオススメですよ。

ただ、自分の臭いは認識に至らないので、ご注意ください。


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たなか つばさ@仕事旅行社
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