8日目：ミニ スカート【miniskirt】→エッセイ
ミニ スカート【miniskirt】
膝上丈のスカート。
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誰よりも短いスカートで高校へ行った。
私服校だったから怒られるわけではないけれど、大人たちの冷たい視線を跳ね除けて街を歩くと、自分が無敵になったような気がした。
夜道で男たちに声を掛けられるようになったのは、その頃だった。
おじさん、若者、酔っ払い、チャラそうなヤツ、スーツのヤツ
色んな男がいたけれど、誘いを断ると彼らは一様に、「そんな格好してるくせに」とでも言いたげに、私を半笑いで眺め回した。
しばらくして、私はミニスカートを履くのをやめた。
「そんな格好だから悪い」に反論する術を知らなかった。
今はクソジジイに反論する図太さと、危険な時間帯にタクシーで帰るためのお金もあるけれど、ミニスカートの似合う生足ではなくなってしまった。
それでも冬になると、黒タイツにブーツで素肌を隠して、ミニスカートに足を通してみる。
誰にも口出しさせず好きな格好で街を歩く。
あの頃の、無敵な自分に戻るために。
お読み頂き、ありがとうございました。 読んでくれる方がいるだけで、めっちゃ嬉しいです！