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エイチ・アイ・エスの企業分析~銘柄について質問してみた~

つばめ投資顧問では、5月にサイトを大幅リニューアル。

「自ら学ぶ個人投資家のためのコミュニティ」と定義し、様々なコンテンツを新設しました。
その一つに「個別銘柄についてディスカッション」するというものがあります。

テーマとなっている銘柄については、必ずしもパイロット運用の推奨銘柄とは限りません。
しかしながらつばめ投資顧問のアナリストが企業分析をした注目銘柄となっており、将来的には推奨銘柄となるかもしれません。

ディスカッションの中で、アナリストが気づかなかったリスクに会員様が気づくかもしれませんし、銘柄を買う際にじっくり吟味ができるとともに会員様の学びが増え、自己を確立して投資判断が行えると考えております。

企業分析例

ここでつばめ投資顧問のアナリストの元村が企業分析した例を紹介したいと思います。

元村は【9603】エイチ・アイ・エスを分析した結果、「外国人観光客受け入れ再開に伴いインバウンド銘柄として注目されていますが、今の状況で投資するのはおすすめできないという結論に至りました。」と語ります。

おすすめできないとの結論となった根拠は何なのか?

詳しくは動画の中で明らかにされていますが、ここで簡単に分析内容をまとめてみたいと思います。

元村のエイチ・アイ・エスに対する分析

  • 自己資本比率の低下、純資産が目減り⇒債務超過や、さらなる増資、リストラの可能性

  • (コロナの影響で)営業利益・売上高ともに大幅減少

  • 新たに参入した電力小売り事業なども赤字⇒すべての事業が赤字で参入したことが裏目に出てしまっている

  • GoToでの国内旅行や訪日外国人観光客が増えたとしても、インバウンドや国内旅行で恩恵を受けるセグメントの構成比が高くない⇒一方でテーマパークは営業利益構成比が3割となっており、恩恵を受ける可能性も

  • メイン事業である海外旅行の出国者数が回復するのは2025年との予測

  • 雇用調整助成金がいつまで続くか分からない⇒200億円の特別利益が消え、非常に苦しい状況に

  • 低利益なビジネスモデル

  • 給付金不正受給問題での信頼性失墜

  • 様々なリスクを抱えている割に株価が割安になっていない

  • 買うべきタイミングは「全ての悪材料が出きってから」

銘柄ディスカッションに参加してみた

ここで会員様の許可をもらって、実際に会員サイトでエイチ・アイ・エスに関してディスカッションされた内容を紹介してみたいと思います。

質問 旅行業界の銘柄を分析する際に見るべきポイントは?

こんにちわ。

元村さんの動画、興味深く拝見させて頂きました。
コロナが収束に向かいつつあり、海外旅行が本格的に再開されるとしたら、その時に伸びていくのは旅行業界だと感じ、エイチ・アイ・エスも購入候補の銘柄としてピックアップしていました。

元村さんのように本格的に分析を行ったわけではなく、何となくアフターコロナで伸びるだろうなと思ってのことでしたが、これほど多くのリスクを抱えているとは知りませんでした。
「変なホテル」などインバウンド需要が見込まれそうな分野も、それほど比率が高くないことなど、色々と学ぶところも多かったです。

私自身旅行が好きということもあって、ポートフォリオの中に旅行業界の銘柄を組み入れたいという意向はあるのですが、その際に着目すべき点はやはりエイチ・アイ・エスと同様に財務状況や利益などでしょうか?
旅行業界だからこそ注目すべき企業分析のポイントなどあれば、教えて頂けたらと思います。

よろしくお願いします。

回答 「顧客は誰か?そのサービスは顧客に選ばれるか?」「財務安全性の確認」「財務安全性の確認」

ご質問ありがとうございます!
旅行業界全般の調査まで実施はできておりませんが、もし私が今から銘柄分析をするなら・・・という観点で思い浮かぶポイントをお答えさせていただきます。参考になる情報があれば幸いです。

■顧客は誰か?そのサービスは顧客に選ばれるか?
ここが最も大事だと思います。HIS調査時苦労したのは、各事業が誰に何のサービスを提供しているか?という点です。インバウンド向けの事業なのかアウトバウンド向けの事業なのか。IRやネット情報だけでは確信が持てなかったため、結局IRに問い合わせをしました。
旅行業界といっても多様です。各社それぞれ得意領域が異なります。楽天トラベルのような予約専門サイト、鉄道系・航空系ツアー会社などがあります。コロナ収束時に、どこにニーズが集まるのかを自分なりに考えることが重要だと思います。できる限りの客観性を担保するべく、同業界内の複数社の有報を読み込むと思います(すごく手間はかかりますが)。

■財務安全性の確認
キャッシュが持つかどうかを確認したいと思います。
自己資本比率、有利子負債額と営業CFや現金同等物及び短期有価証券のバランス、ネットD/Eレシオ、流動比率・・・など。またHISのように助成金が出ている可能性がありますので、ここも押さえておきたいところです。
※評価指標はこちらのサイトがよくまとまっていると思います!
https://tinyurl.com/224fjdav

■顧客接点、利便性
業界内はネット専業旅行代理店がシェアを拡大しています。従ってネットは重要な顧客接点です。サイトの使い勝手はどうか、リアル店舗とのシームレスな体験があるかどうか、各社強みとする領域はあるか?このあたりを調べたいと思います。
※HISはコロナ禍で資産売却や人員削減を進めていました。海外営業拠点も減少しています。
 コロナ収束後に業績がどこまで戻るか、そのための資源があるかは確認したいと思います。

これらを調べた結果うやむやな点がなくなり、この銘柄に投資したい!と心から思えるかどうかが重要だと思います。ご不明点等あればまたお申し付けください!

銘柄ディスカッションに参加して理解を深めよう

つばめ投資顧問の会員サイトでは、エイチ・アイ・エスのようにアナリストが企業分析した銘柄が50近く閲覧可能となっています。

会員様であれば、その銘柄についてのディスカッションをすることができます。
今回の記事のように分析したアナリストに質問することも可能ですし、会員同士で議論し企業に対しての理解を深めることもできます。

具体的な銘柄名は伏せますが、とある銘柄に関しては現在会員サイトで大変議論が盛り上がっております。
議論の中で様々な意見を目にする中で、自分の中で答えを持った状態で投資すれば、どのような結果になったとしてもそれに納得することができるでしょう。

そこでの反省を活かしてより良い銘柄や投資法を探すようになれば、まさに一生モノの投資スキルが身につくことになるはずです。

また「具体的にこの銘柄に関してアナリストに質問してみたい」という人に対しては、個別の銘柄相談(有料)もございます。
実際に質問してみた記事もございますので、ぜひ参考にしてみてください。

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