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「チョウゲンボウ」著者インタビュー02肩書のない職業
noteにて無料公開された野鳥写真集「チョウゲンボウ 優しき猛禽」
なぜチョウゲンボウというテーマを選んだのか。撮影当時の思い出など、著者・平野伸明に、いろいろな話をお聞きました。
第2回目、どうぞお楽しみください。インタビュアーはしげゆかです。
平野 伸明(ひらの・のぶあき)
映像作家。1959年東京生まれ。幼い頃から自然に親しみ、やがて動物カメラマンを志す。23才で動物雑誌「アニマ」で写真家としてデビュー。その後、アフリカやロシア、東南アジアなど世界各地を巡る。38才の頃、動画の撮影を始め、自然映像制作プロダクション「つばめプロ」を主宰。テレビの自然番組や官公庁の自然関係の展示映像などを手がける。
主な著書に「小鳥のくる水場」「優しき猛禽 チョウゲンボウ」(平凡社)、「野鳥記」「手おけのふくろう」「スズメのくらし」(福音館書店)、「身近な鳥の図鑑」(ポプラ社)他。映像ではNHK「ダーウィンが来た!」「ワイルドライフ」「さわやか自然百景」や、環境省森吉山野生鳥獣センター、群馬県ぐんま昆虫の森、秋田県大潟村博物館など各館展示映像、他多数。
→これまでつばめプロが携わった作品についてはこちらをどうぞ。
「肩書のない職業」をやっていくこと
(平野)今は一応、世間一般にも「動物カメラマン」という肩書は通じるようになりました。でも、当時はまだ「動物カメラマン」という職業は有って無いような時代でしたね。
――平野さんのお話を聞く中ですごいと感じるのは、20歳そこそこで、自分の活動をどうしたいのか、どういう作品にしたいのかというビジョンがあったということです。
(平野)最終的に、自分をどこへ持っていきたいのか、具体的なイメージを持つということはとても大事ですね。これは何をやるにしても、ですが。
――まだ世間的には職業として認知されていない「動物カメラマン」を目指して活動していくことについて、周囲の反応はどうでしたか?
(平野)今だといろんなライフスタイルや情報があって、世の中も豊かだから「ああそんなこともあるのか」と思ってもらえるかもしれませんが、この活動をしていたのは40年前ですから、まず理解されませんでしたね。
定職にもつかず、よくわからないことをやっているとしか思われなかったでしょう。この時はフリーターなんて言葉もなかったですしね。
だから誰からも認められなかったですし、成功するとも思われていない。そもそも、何をもって「成功」なのかもわからないし、成功したからといってそれがなんなのか、誰も想像がついていない(笑)。
――今でも「動物カメラマン」という職業が確立・安定しているわけではないですからね。
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