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6月は「毎日チョウゲンボウ」6/3更新分
※「毎日チョウゲンボウ」は1990年に平凡社より刊行された「チョウゲンボウ(Kestrel)優しき猛禽」をWeb用に再編集したものです。
タカの巣岩
翌年の春まだ早く、私は心をはずませて県内にあるチョウゲンボウの繁殖地を訪れた。彼らの繁殖地は、主に川沿いにそびえ立つ断崖絶壁の岩場らしい。
中でも有名なのは、八ヶ岳清里高原への玄関口、韮崎市郊外の塩川沿いにある通称「タカの巣岩」である。
1955年、当時韮崎市在住のナチュラリスト日向郁夫さんが発見したこの「タカの巣岩」は、たくさんのチョウゲンボウがあちこちに巣を作り、日向さんが日本鳥学会誌に発表した記録によれば、何と17つがいも見ることができたという。
それから20年以上たった今では、細々となってしまったものの、それでも毎年何つがいかは繁殖しているらしい。
なるほど、上空を1羽のチョウゲンボウが風に乗って舞いはじめた。
しかし、初めてチョウゲンボウの繁殖地をこの目で見てみると、まず、私はあまりの崖の大きさに驚いてしまった。乳白色の荒い砂と岩とで作られているような崖がそびえ立ち、私を無言で威圧するかのようだ。
▲チョウゲンボウが営巣する崖
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著者紹介:平野 伸明(ひらの・のぶあき)
映像作家。1959年東京生まれ。幼い頃から自然に親しみ、やがて動物カメラマンを志す。23才で動物雑誌「アニマ」で写真家としてデビュー。その後、アフリカやロシア、東南アジアなど世界各地を巡る。38才の頃、動画の撮影を始め、自然映像制作プロダクション「つばめプロ」を主宰。テレビの自然番組や官公庁の自然関係の展示映像などを手がける。
主な著書に「小鳥のくる水場」「優しき猛禽 チョウゲンボウ」(平凡社)、「野鳥記」「手おけのふくろう」「スズメのくらし」(福音館書店)、「身近な鳥の図鑑」(ポプラ社)他。映像ではNHK「ダーウィンが来た!」「ワイルドライフ」「さわやか自然百景」や、環境省森吉山野生鳥獣センター、群馬県ぐんま昆虫の森、秋田県大潟村博物館など各館展示映像、他多数。
→これまでつばめプロが携わった作品についてはこちらをどうぞ。
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