⛑️治療を開始した経緯

専門医受診に至ったきっかけ


息子は産まれた当初から左の向き癖が強かった。
左を高くして寝かせても嫌がって泣いてしまったり、頭の形を綺麗にするための枕を使うも寝ている間に動いて結局左向きで寝続けてしまい、3ヶ月を迎える頃には誰がどう見ても頭の形に歪みがみられていた。
2回目の予防接種の時に頭の形について医師から指摘があり(今回こちらの小児科へは初めての受診だった)、額の高さも少し違っており、もうこのレベルだと枕やうつ伏せ寝では改善されないと告げられた。
もし治療を考えているなら1日でも早く取り掛かった方が効果が出やすいと言われ(治療は大泉門が閉じるまでが効果的らしく)、ひとまず検査を受けてから決めたいと思い、専門医を紹介してもらうことにした。

⛑️専門医への受診

専門医に診てもらったところ、息子は最大レベルで重度の斜頭がみられ耳や額にもズレが出ていると診断された。
ただ、まだ首座り前で頭の骨も柔らかそうなので、今から始めればクリスマス前までに治療が終わるのではないかとのこと。

とても気さくな先生で、ここに来るお母さんは皆さん抑うつ気味で、「ごめんなさい、私のせいでこの子の頭が歪んでしまったんです…と謝るんです。でも、この子は胎児の頃から左向きで寝ていて、誰のせいでもなくそういう個性なんですよ」
と仰ってくれた。
私も、嫌がられても、もっと左を向かせないように寝かせていたらとか、抱っこしてあげる時間を長くしていたらとか、吸引分娩にならなければ(吸引分娩で歪みが出る根拠は無いらしい)など自分を責めていたので、先生にそう言われて心が軽くなった。

先生曰く、専門医からすると頭の変形は頭蓋骨の変形から起因するもので、上下の頭蓋骨がズレてしまうことにより、歯並びに影響が出たり、体の歪みや頭痛、肩凝りが出やすくなってしまったり、耳の位置に左右差があることで将来眼鏡やサングラスをかけられなくなる可能性もあるとのこと。
発達などに影響が出るというデータはないが、体幹の筋肉に左右差が見られやすくなる為、運動機能に影響を与える可能性はあると言われた(受診に来る方には親がアスリートという人も多いらしい)。

また、私も重度の斜頭があり、そのせいで顎関節症になりやすくなったり歯並びに影響が出たり、肩凝りや頭痛が起きやすくなっていると指摘された。(現に私は歯の矯正もしているし、年中肩凝りや頭痛に悩まされている)
「この治療が始まったのも日本ではここ10年くらいだから仕方ないよね、けど今は治療できるから良かったね」と言われ、歯並び等がこれで完全に良くなるという保証はないけれど、同じような辛さを息子に味あわせずに済むなら良かったと思うことにした。

「これから暑くなって、ヘルメットを着けることでストレスを感じないか心配なんですよね」と不安に思っていることを先生に伝えると、「この時期から治療を始めてヘルメットを被っていたことを覚えている赤ちゃんはまずいません。着けていくうちに慣れていきますけど初めは泣かれたり、お肌のケアも気を付けないといけないから親御さんは根気が要りますけどね。きっと将来感謝されますよ。」と、背中を押された。

ちなみに治療費はお手頃な中古車が買えるくらいの値段。決して安くはないけれど、今後頭蓋骨の歪みから起こり得る不調を防ぐことができるなら、支払う価値があると思い治療を受ける決断をした。


産後1ヶ月半位の時、助産師さんに向き癖のことについて相談した。その助産師さんは「頭の形が発達に影響することはないし、皆んなが丸い頭でいるのもなんだか物寂しい。色んな頭の形の人がいるのが愛おしい、それも個性だから」と言ってくれた。
心配する私を励ます為に言ってくれたのだと思うし、実際そう言われて、気にし過ぎることもないのかなと思った。
けど、私にとって息子は社会の色んな頭の形の子の一人ではなくて、唯一無二の存在だから。受診をして先生と話をしてみて、今後頭蓋骨の歪みのせいで姿勢が悪くなったり等、しなくてもいい苦労はさせたくないという気持が大きくなった。

以上が息子にヘルメット治療を受けさせてようと思った理由です。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

アメリカでは日本より頭蓋変形の治療が進んでいて、保険適用になっているそう。日本でも保険適用になればいいのにな…

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