実績0でライターになることにした
新卒で入社してから4年、広告系の営業をしていた。
来年を迎えたら今の会社で5年目になろうという年末。
付き合っていた彼から言われたことをきっかけに、
仕事を辞めフリーランスになることを決めた。
フリーランスとしての生き方を選択した経緯を記しておこうと思う。
時を戻そう。
11月後半:転職活動
11月後半。何の気なしに転職活動してみようかなという気になる。
そこで、広告系の求人に特化しているマスメディアンで面談を受けた。
私は大学生のころから文章・言葉を扱う仕事に就きたいなと思っていた。
そのため面談では、希望職種:ライターと言ってみる。
面談担当者からこのようなことを言われる。
「異業種への転職だとしたら、ここ1,2年、つまり26,27歳くらいで転職活動した方がいいと思います。その年齢なら実績より若さが勝つんで」
まずーい!転職しなきゃライターになるの間に合わないじゃないの!
就活の時に「ライターは新卒ではなれなさそうだから実績詰んでから転職しよ~」
なんて軽く考えていたら悠長に4年も今の会社に居座ってしまった。
焦るままに履歴書と職務経歴書を書いて、ある1社に提出して、落ちた。
12月前半:落ちたけどまあ、うちの会社も悪くない
落ちた~~と思ってしょげたけど、2日くらいで復活した。
落ちた理由は、実績不足だと思う。
「初心者も可」と募集要項には書いてあったけど、
そりゃあ、経験者が居たら無理に初心者を選ばないよな…と
今考えたらわかる。
受けた会社以外にも10社くらい検討して比較したけど、他に希望の会社が見つからなかったので、転職活動は一時休止にした。
なんだかんだ自分の会社の条件は休みや給料の面で良いんだなという気づきもあった。
当面は、副業でライターをやりたいなと思い、
「Webライティング能力検定」を受け、2級に合格し、
『沈黙のWebライティング』を読んでいた。
12月後半:彼の出向に伴う北海道への引越? そして
唐突に、彼から切り出された。
「来年度、北海道の出向に希望出そうと思うんだけどどう思う?」
出向の条件(何年なの?北海道のどこなの?)を詳しく聞く前に口をついて出ていた。
「いいと思う!行きなよ!」「そんで私は着いていくよ!」
彼は公務員で、転勤というものが一切ないものと思っていたが
文化交流を目的とした職員の交換があるそうだ。
賛成したのは、私の頭の中で一瞬にしてこのような計画が立ち上がったからだ。
『私もいっしょに着いて行って、その間フリーランスで仕事をしよう。』
『1年間、フリーランスとしてライターの修行をしよう。』
『出向ということは数年でまた帰ってくる。ということは北海道で定職に就けない。フリーランスになる大義名分にもなる…(にひひ)』
「出向して北海道行くとなれば、扶養に入った方が税金とか、今回の出向の補助の意味でも良いんだ」
なんでも、引っ越し手当などが出るらしい。しかも家賃補助全額!
すごい、一緒に住んだ方がお得じゃん!
ん?扶養に入る?
ということは結婚するってことよね??
私「北海道行くなら?行かなくなったら結婚しないの?」
「北海道行かない場合も結婚してくれる?」
プロポーズだったああああああ
お正月:帰省してじっくり考える
正月は彼と私はそれぞれの実家に帰った。
コロナもあるし実家に帰らないことも検討したが、
結婚することを直接話しておきたかった。
そして、即答で出向に賛成したけど、一人になっていろいろ考えたいと思った。
実家で、日記にモヤモヤしているポイントを書きだした。
①お金。フリーランスって保険とかも自分で払うわけだしやっていけるのかな。
②フリーランスになることをどう周りに話そうか。
うちの親も彼の親も公務員。
安定しない仕事に就く娘&嫁なんて不安だろうなあ。
職場の人にも言ったら、もしかしたら引き留められたりするんだろうか。
引き留められた時、「正社員を辞めてフリーランスになること」に納得させられる理由を言えるんだろうか。
②の、自分がフリーランスになるということでどういう反応が周りから返ってくるか、ということが未知だった。
しかも自分は実績が0で、ライティングでやっていたことと言えば、
趣味でnote、習い事で通っている教室のレビューを書く、それくらいだった。
フリーランスになることを反対されても、「がんばります」としか言えない状況だった。
ではどうするのか。
北海道に行くと決まるのが2月上旬。
北海道行きが決まれば、彼に着いていきたいので仕事は辞めざるを得ない。
行くかどうか決まってから今の仕事を辞めてもいい。
北海道行きがどうなるか分かってから決める方が、実績のない自分からしてみたら堅実な判断だろう。
それでは北海道に行かないのであれば、今の仕事を続けるのか?
辞めないのなら北海道行きがどうなるか待ってもいいが、
辞めることを職場に切り出すなら、年度の変わる3月末が良い。
3月末に辞めるとなると逆算して1月、
出社してすぐに腹を決める必要があった。
辞めるか、辞めないか。決めるまで数日かかった。
Webライターをやっている人のツイートを読み漁った。
「育休とか保険とかのことを考えたら民間の方が良い」
「コロナ禍で不景気なのに今転職?」
「1円も稼いでいない奴が」
そんな言葉が脳内を駆け巡った。
フリーランスとして働いている3人の友達の話を聞いた。
意見は三種三様で、「甘えんな」「なんとかなるよ」「今はフリーランスを始めた時とは違う仕事をしているよ」いろんな話があった。
今の自分にはひとつも確かなことは言えない、けど、
北海道に行くかもと伝えられて、一気に計画が立ったライターへの修行プランは、とてもワクワクするものだったのは確かだった。
結局、自分で決めた。
後はパートナーがどう言ってくれるかだ。
1月仕事はじめの前の日:未来会議
明日から仕事、という年末年始休暇の最終日。
久しぶりに彼と家で2人の時間が取れたので今後の話を詰めることにした。
「北海道に行く行かないにかかわらず、1年間ライターとしての修行をさせてほしい」
彼も不安だと思う。
妻となる人が、実績もない、ライターというよくイメージのつかない仕事に足をつっこもうとしているのだから。
急に新手の宗教に入ると言いだしたような感覚だろうか…。
だからせめて、
今後の自分のなりたいイメージを共有して、
私がダラダラと時間を浪費しないように撤退ラインを設けた上で
今後の仕事内容について資料にまとめ、相談することにした。
未来会議と題して話したことでビジネスライクに話すことができた。
ツッコミとしては、
「1日の作業時間少なすぎない…?今よりいい暮らししてんじゃん」
と言われたが概ねOKをいただけた。
今が信号でいう青信号の時なのか赤信号の時なのかは、
後になってみないと分からない。
でも、確実に、渋滞からわき道に逸れることができたとは思う。
わき道がどこに続いているのかは、またこれからのnoteで。