母と娘とポルノグラフィティ〜母をディレイビュに連れてった!〜
うちの母の話をします。
母は、娘である私の趣味にほぼほぼ興味がありません。
と、言っても(先に断っておきますが)仲が悪いわけではないですよ!
たとえば、こんな感じ。↓
「旅行行く!」→「よく行くね〜。まぁ気をつけて。」
「鳥展行く!」→「ふぅ〜ん、行ってらっしゃい。」
「LIVE行く!」→「あんたも好きねぇ〜。」(志村けんさん?笑)
なんかこう…淡白というか。
私が興味関心があることに、母は興味関心がない。
ジャンルちがい…ってやつでしょうか。でも、「やめなさい」みたいなことは言われたことがないので、まぁ平和っちゃ平和で、好きなことができています。
ただ。
そんな私に火をつける(?)出来事がありました。
今年8月。
TBSのCDTVで、ポルノが特集されることがありました。
その名も「ポルノグラフィティフェス」!
喜び勇んでTVの前に陣取っていたのですが、その際 母が画面を指さして言いました。
「ねぇ、名前、どっちがどっちだっけ?」
えぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜??
…そう、母はポルノにも興味がありませんでした。
(ちょっと…いや、興味がないのはわかってたけどさぁ〜〜!私 何年ポルノポルノ騒いでると思ってんのよ?覚えてないんかい!
しかも前も同じこと聞かれた!で、教えたのに!)
…と、心の中で思いながらもTVに集中したい私。少し投げやりに答えました。
「えぇ、前も説明したじゃん…。」
ですがなぜかこの後も、母の追求が止まりません。
母「ねぇねぇ、歌ってる人がラジオやってるほう?あれ?ギターの人?」
娘「私がカフェイレ聴いてるのは知ってるのね…。」
母「どっち?ねぇ、ラジオの人の名前!ハルヒトさん?」
混ざっとるがな ! ! ! ! !
突っこみました。突っこみましたとも、さすがにこれは。笑
けど、ここでハッキリしました。
母のポルノグラフィティの認識はこんな感じなのだと。
…なんか…くやしい。
めちゃくちゃくやしい!!
これだけ、すぐ側でポルノが好きだ!って言い続けている人間がいるのに!ちょっとくらい興味持ってくれても良くない!?
ていうか母、お二人の名前ばっか気にしてて、楽曲やパフォーマンスについては一切触れなかった!
くやしい…母にポルノはすごいんだって思い知らせてやりたい…。
私が好きな人を母に認めさせてやりたい!!(誤解をまねく言い方)
そんな火のついた思いを抱えながら時は流れ、
『因島・横浜ロマンスポルノ`24〜解放区〜』が開催されました。
すてきなレポートがあちこちでUPされているので ここでは感想は書きませんが(ほかのファンの方頼み)、横浜公演の最終日、因島公演のディレイビューイングが発表されました。
実は因島公演に当たっていた私。台風による交通機関の乱れで因島まで辿り着けず不参加に終わり 涙をのんだのですが、この発表にガチ泣き。
あの日の因島公演が見れる!という喜びと共に、これに絶対母を連れて行く!と、横浜の空を見上げながら心に決めました。
それからあっという間に時は流れ…
2024年11月10日(日) 3日間にわたるディレイビューイングの最終日、
母と見ることになった地元の映画館での上映日を迎えます。
頭の中では朝からずっと『ロックバンドがやってきた』がエンドレスリピート。今日は都会(いや、因島か)からロックバンド(のディレイビュ)がやってくるよ〜…。
上映開始20分前ごろ、母と映画館のロビーへ。
するとそこにはLIVEグッズを身につけた たくさんのポルノファンの姿が!
ちょっとちょっと!こんな田舎の映画館のロビーがいっぱいになるほどのポルノファン、いつもどこに潜んでんの!?
母も「えー、グッズつけてる人たくさんいるじゃん!」と驚いた様子。いやほんとだよ!!
スクリーンへ入って上映開始を待つ間に、席はどんどん埋まっていきました。
おそらく、ほぼ満席。すげ〜…と、少しじーんときてしまいました。始まる前なのに…。
ー実はこのディレイビュ、私はもうすでに一回見ていました。
どうしても初日に見たくて金曜日、仕事終わりに職場から一番近い上映館に滑り込んだんです(よく間に合ったと思います)。
なので今回は横目で母のリアクションをうかがいながら見てやろう!と意気込んでいました。どんな反応するかな…くくく…。
上映開始。
無理でした。
いや無理よ!何回見ても楽しいし手拍子しちゃう!ワイパーしちゃう!タオル回しちゃう!!
母そっちのけではしゃいでしまいました…笑
このディレイビュのすてきレポートもあちこちでUPされているのでここでは書きませんが(また)、上映が終わり、お客さんがはけていくのを席で待ちながら母に聞きました。
「どうよ!ポルノのLIVEは!?」
以下、
・今までポルノのLIVE映像を通して見たことがなかった
・娘が何年もポルノポルノ騒いでいるくせに興味がなかった
母の感想です。読んでいってやってください!
「うん…よかった。自分たちの音楽を聴きにあれだけの人が集まってくれたら、嬉しいだろうね。
集まってくれる人がいるからこそ、あの人たちも活動できるでしょう。みんながいるからできるんだよ、ってちゃんと言ってて、解ってて偉かった。」
(母、ポルノのお二人より年上なので上から発言なの許してくださいね汗)
「あんたが夢中でタオル回してたときチラッと後ろのほう見たらみ~んなタオル回しててさ、何、みんな持ってきてたの!?って思って笑っちゃった」
(そりゃあね!気合い入ってますから!)
「ギター上手だったね。あっちがラジオやってるほうでしょ?はる…はるいちさん。しんどうはるいちさん。」
(母!やっと覚えたんか!)
「あれなんでグッチ着てたの?」
(そ れ な ! ! !)
「中にキラっキラの服着てるしさー、なんかなっが~いスカートみたいなの履いてるしさー、あれ着こなせるの あの人くらいじゃない?」
(これは褒めてる、と取っていいのだろうか…?笑)
「歌も上手だった。超クセのある歌声だけど。」
(個性じゃろがい。声に名前が書いてあると称される唯一無二の歌声じゃい。)
「ステージの端から端まで走りながら歌ってるのに全然ブレなくてすごかった。かとうさんいつもあんななの?はぁ、すごいね、50になったんでしょ、二人とも。パワフルだね〜。」
褒めた。母が。ポルノを。
すごい、って言った。私が好きなバンドを。
…ふ、ふふ。
「そうでしょうそうでしょう!!ポルノグラフィティってすごいでしょう!!?」
人目もはばからずドヤ顔で声に出してしまいました。
ふふふ、母よ、やっと気付いたか!
家へと帰る車の中でも感想を言いながら帰りました。
高校生たちも歌うまかったね!とか、はっさくんのモデルはボーカルの人なの?とか。(ちがう!けどわかる!それな!)
その中で、冗談半分で母に問いかけてみました。
「もし、今度LIVEがあったら一緒に行く?笑」
母「えー!?やだよ!!」
………ですよねー………。
母「あんな屋外じゃ無理無理!屋根のあるところじゃないと!」
………お?
娘「え、行く?屋根ある会場なら?生ポルノ?LIVE行く?」
母「あんたがチケットやら電車やら、ぜんぶ手配してくれたら考えなくはないかなー。」
マジで!?!?
すごい…すごい進歩だ…いや、飛躍だ!
母がこんなこと言うなんて!
どうやらこのディレイビュは私が思っていたよりも…もしかしたら母も、母自身が思っていたよりも、母に大きな刺激をもたらしたのかもしれません。
「聞いたぞー!?まかせてよ!次回は2枚、チケット申し込むからね!」
ー母の認識を少し変えたかもしれない、因島公演ディレイビューイング。
次のLIVEは母と二人で参戦するかもしれません!!
いや かとうさんて誰 ! ? ! ? ! ?
〜終〜