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国のリーダーの発言の長さと経済政策の質の関連性
イグノーベル賞一覧を眺めていて、なんとなく自分もそんな感じの面白い研究をしてみたかったので、色々GPTに聞いてみた所、そこそこに面白そうなのが出てきた。
国のリーダーの発言の長さと経済政策の質の関連性
仮説
政治家の演説や発言が長くなればなるほど、政策の具体性や実効性が低下する傾向があるかもしれない。長い発言は、具体的な計画よりも抽象的なビジョンに焦点を当てがちであるという可能性がある。
データの可能性
各国リーダーのスピーチの平均文字数(国連演説や国会での発言記録から抽出)。
経済政策のパフォーマンス指標(例: GDP成長率、失業率、財政赤字)。
ストーリーテリング
長いスピーチの国では、抽象的な理想論に終始し、短いスピーチの国では、実務的な目標設定が多いという傾向を示す。たとえば、「日本の政治家の発言文字数は、GDP成長率の停滞に影響しているのか?」という視点を考える。
個人的な仮説としては相関がなさそうではあるけど、まぁ検証してみないとわからないし、やってみよう。
データとしてはとりあえず簡単な国連演説のYoutubeの動画時間(https://www.youtube.com/@unitednations/featured)と、名目GD(https://www.imf.org/external/datamapper/NGDPD@WEO/OEMDC/ADVEC/WEOWORLD)を取り上げてみる。
※国連演説はUnited Nations General Debate, 79th Sessionを取り上げます。
データは以下のcxvファイルにまとめました。
結論から言うと、相関はないと判断して問題ないと思います。
(相関係数で言えばr = 0.1220313469)
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まぁそりゃそうだなという感想です。国連の演説時間というのはある程度の社会的要請によって成立する部分が多いのではないかと考えています。
例えば、紛争を開始してから初めての国連演説となったイスラエルは、2183秒と統計的にみても高い値に属していると言えると思います。
そういった政治的、社会的立場のプレゼンスにより、訴えたいことが多くなり、演説の時間も長くなるのではないかと思います。
そもそも論として、各国の国連演説時間には統計的有意差があるのか。
GPTの検定によるとどうやらあるようです(この発見は個人的にはへーとなりました)。
※一応統計学を勉強していますが、ど素人です。間違ってたらごめんなさい。
検定結果に基づいて、以下の分析を行いました。
正規性の検定(Shapiro-Wilk検定):
統計量: 0.9389
p値:
5.85
×
1
0
−
7
5.85×10
−7
結果: p値が非常に小さいため、データが正規分布しているとは言えません。
等分散性の検定(Levene検定):
統計量: 0.6397
p値: 0.4249
結果: p値が0.05より大きいため、データの分散は等しいと仮定できます。
次に、この結果を考慮して、データ間の有意差を検定するために適切な方法を選択します。正規性が否定されるため、非パラメトリック検定(例えばKruskal-Wallis検定)が適切です。この検定を実行します。
Kruskal-Wallis検定の結果:
統計量: 8.099
p値: 0.00443
結論: p値が0.05より小さいため、グループ間(ここでは前半と後半)のデータに有意差があると結論づけることができます。
したがって、国連演説の時間において、各グループ(データの前半と後半)の間に統計的に有意な違いが存在することが示されました。次に、もしこの違いが特定の要因に基づくものであるなら、それを探る追加分析が必要です。
クラスタリングを用いた最適なグループ分けに基づく Kruskal-Wallis検定 の結果:
クラスタ1のサンプル数: 122
クラスタ2のサンプル数: 59
統計量: 118.65
p値:
1.25
×
1
0
−
27
1.25×10
−27
結論: p値が非常に小さいため、クラスタ間に統計的に有意な違いがあると結論づけられます。
この結果は、データを適切に分類した際に、演説時間において非常に明確な差異が存在することを示しています。この差異を引き起こしている可能性のある要因(国別、地域、テーマなど)を分析することで、さらなる洞察が得られるでしょう
結局のところ、相関がなく、その差がどのような理由によって成立しているのかという部分は特定できず、特に示唆に富んだ発見はなかったということです。
だからこそ、このnoteを書いて、少しでもこのエネルギーを昇華したいなと思ったのです。
ただ、もう少しやりようがあると思います。例えば、データには名目GDPを採用していますが、その妥当性は一切検証していません。
経済性を検証するのであれば、GDP成長率や失業率などその他諸々指標があります。そこらへんも検証すると良いかもしれません。
また、ここについては僕のエネルギーがめっきりないですが質的分析も面白いかもしれません。
まぁそこら辺はそもそも先行研究の分析を一切していないので、なんとも言えないと思います。
これに近い先行研究や、研究に関するご助言などがあれば、ぜひ教えてください。
エネルギーがあれば、もう少し調べてみようと思います。