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“Shakuti Samuha“ の女性たち

こんにちは!
DREAM-Hack TSUBAKI Project担当の谷口です。

今回は、私が初めて人身売買、性的被害に遭った女性たちが保護され生活を共にしているシェルターへ訪れた時のお話をさせていただきます。

私が、初めてシェルターを訪れたのは2019年の6月です。この時にはもう、TSUBAKI Projectとして活動し始めており、ネパールの女性たちに民族衣装である「サリー」を提供するためにクラウドファンディングを実施することが決まっていました。
なので、「ネパールの人身売買」の問題に対して日本で学んでネパール渡航に挑みました。ネット上や、本など様々な資料に目を通し、問題の深刻さをわかったつもりでいました。
ネパール到着し、初めはネパールの人身売買、性的被害の問題にアプローチするNGO団体Shakuti Samuhaの事務所に訪れました。そこの職員さんから直接、ネパールの人身売買問題の現状についてお話をお伺いしました。その内容は、日本で独自で学んだことよりも新しく、知らないこともたくさん教えていただきました。そして、何より「人身売買」という問題に対して第一線で活動されている話を聞いて、この問題がより身近に感じました。
そして、その日その事務所には職業訓練としてシェルターに住む女の子たちがアクセサリーを作りに事務所に訪れていました。そこで初めて私は性的被害に遭った「彼女たち」に出会いました。
彼女たちは、私たちの訪問に大歓迎してくれる子、すこし人見知りをしている子など、様々ではありましたが、私たちとは変わらないどこにでもいる女の子でした。何度かこの事務所を訪問しているDREAM-Hack代表 菅のことを覚えている子もいて、「ビカス~(代表のネパールネーム)」と呼んでいる姿がとても印象的でした。そして、何より笑顔の素敵な女の子ばかりでした。
また次の日、今度は首都カトマンズから少し離れたポカラにある、Shakti Samuhaのシェルターに訪問しました。ここは緊急シェルターと言って、保護されたばかりの子たちがいるシェルターです。当時は5~6人ほどの女の子たちが生活していました。
ここでは、彼女たちに「どんなサリーが着たいか。」「メイクアップすることは好きか。」「何色が好きか。」など8月のTSUBAKI Project本番に向けたヒアリングをさせていただきました。みんな、サリーを着ることをとても楽しみにしていました。また、ネイルするなら水色がいいと教えてくれました。それを聞いて「彼女たちも私たちと何にも変わらないおしゃれが好きな女の子なんだな。」と実感しました。
ヒアリングを終えた後、彼女たちは夕食を食べに席を立ちました。その後、職員さんが彼女たちの被害の様子について話してくれました。彼女たちの中にはインドで家政婦として強制労働させられながらオーナーにレイプされていた子。親を失いストリートチルドレンになってしまい、その際に複数の人にレイプの被害に遭った子。一人一人の話を聞いてると、思わず泣いてしまいました。
そのあと夕食を終えた彼女たちは中庭で楽しそうに遊んでいました。そして、帰ろうとしている私たちに笑顔で手を振ってくれたのを今でも鮮明に覚えています。
「彼女たちは、この問題の被害者ではあるかもしれないけど、これからの未来に向かって強く生きている。だからこそ、クラウドファンディングを成功させ、彼女たちが着たいサリーをプレゼントし、彼女たちの美しい姿を見たい」と、強く思いました。

その後、クラウドファンディングを無事に成功させ、彼女たちにサリーをプレゼントでき、彼女たちのとても美しい姿と、とびきり素敵な笑顔を見ることが出来ました。
彼女たちは、「また来年もこのかわいいサリーを着たい」と言ってくれました。
この、TSUBAKI Projectが彼女たちにとっても毎年の楽しみになるように、また未来に向かって強く生きている彼女たちを応援できるよう、続けていきたいと思っています。

そして、このTSUBAKI Projectを通して、より多くの人にネパールの人身売買・性的被害の現状を知ってもらい、より多くの人と彼女たちのこれからを応援できるようなTSUBAKI Projectにしていきたいと思います。

谷口瑞歩

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