全国英語スピーキングテストの問題点
🔴今年の「全国学力テスト」の結果が公表され、中学校の「英語」のスピーキングの平均正答率が12%でした。
はじめに動物園で留学生を案内する場面を想定し、英語で答え質問する問題が4問。
最後に環境問題について自分の考えと理由を伝える問題が出題されました。��具体的には、ニュージーランドの留学生が「日本ではプラスチック製の袋を店で売るのをやめるべきだ」と発表したことに対して、自分の意見や理由を英語で伝えるという問題で、正答率は4.2%でした。
📰出典 NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230731/k10014147941000.html
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全国学力テストのスピーキングの問題を見ましたが、多くの方がおっしゃるように「問題形式が複雑すぎる」と思い、
特に最後の問題は「大人やネイティブスピーカーも、訓練を受けていなければ、論理的に話すのは難しい」と思いました。
学校現場は忙しく、先生方は多忙です。
英語の先生は、校務分掌や生活指導、部活の顧問その他の仕事(雑務)に追われ、心身共に体調を崩してしまう方も非常に多く、
本業の「英語教育」にかけられる時間など、ほぼないでしょう。(学校で勤務したことがあるので、とても良く分かります。)
当然、生徒さん達のスピーキングの指導をしている公立中学校は、皆無に等しいはずです。
英語のテストや教材を作るのが、いかに大変か、自分も身に染みて分かっているつもりですが、
このスピーキングテストを作成した方々に対しては、
1️⃣現在の日本の中学生の英語教育の現状を、しつかり把握しているのか?
2️⃣日本の子供達の英語力を、どう育ててどこへ導きたいのか?(最終目的地は?)
3️⃣この問題を作った方々ご本人は、この問題に模範的な回答ができるのか?(※最後の問題は、考える時間30秒、話す時間は1分と聞きました)
この3つの質問をしたいと思います。
もし私が、全国学力テストのスピーキングの問題を作るなら、
「今朝は何時に起きたの?」
「好きな果物は?」
などの簡単な質問を10個くらいして、瞬発力を測り、最後のスピーチ・プレゼン問題では
①将来の夢
②中学校生活の一番の思い出
③明日は親友の誕生日。どんなふうにお祝いする?
④尊敬する歴史人物について紹介してください。
この中の一つを選んでもらって、英語で1分話してもらう(トピックは毎年ほぼ同じでも、問題ないと思います)…といった、シンプルな形式にしたいと思います。
(最後に、余談です)
おなじみの「日本人は英語スピーキングに弱い」という分析に、飽き飽きしています。
現代と比べて、インターネットやTVやラジオさえなかった明治時代にも、新渡戸稲造や杉原千畝や、ネイティブ並に英語力が凄くて世界に尊敬される人はたくさんいました。
「日本人は外国語が苦手だ」という世論を意図的に作ろうとしている圧力に、時々、悪意さえ感じることがあります。(この操作により誰が得をするのか吟味しています)
今の若い世代は、学校で教わっていなくても簡単な韓国語会話ができて、ハングルの読み書きができて、素晴らしいな…と思います。
K-POPなどを通して大好きになった韓国語は、心の底から知りたくて、苦労しなくても自然に体が覚えてしまうのだと思います。
(私の英語学習も、似たようなものでした)
なぜ英語を学ぶのか、英語ができると、どんな素敵な未来があるのか、心の底から学びたいと渇望する心を育てることを、私たち教育者は考えなければ…と思い、日々奮闘しています。
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