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【御礼】第132回「読書のすすめの落語のすすめ」

11/13昨晩は、読書のすすめでの毎月一回の落語会、三遊亭全楽師匠•三遊亭神楽師匠の二人会、第132回「読書のすすめの落語のすすめ」に足をお運びいただきまして誠にありがとうございました。

三遊亭全楽師匠の口上、その時節の事柄を挙げ、“○○の中、お忙しい中、そして生活の苦しい中、ご来場誠にありがとうございます ” と始まり、

三遊亭神楽師匠は、浮世のニュースを挙げられ “○○の中、魅惑のワンダーランド「読書のすすめの落語のすすめ」にご来場いただき誠にありがとうございます” から始まる。

毎回の口上、毎回可笑しく、ぷっと吹き出し、会場がドッと沸きます。


三遊亭全楽師匠の一席 「宮戸川ーお花半七ー」

お花と半七、幼馴染みのふたりが恋仲になる馴れ初めを描く。

初々しく、たどたどしい、純な気持ちが行ったり来たり。

そんな二人の橋渡しをした半七の叔父夫婦。老齢な叔父夫婦の甘酸っぱい歴史もよみがえって•••

と、自分の恋のように気持ちが盛り上がって⤴️ というところで、

気のきいた結末で落語を終らせることを、「オチ」「サゲ」といいますが、

「宮戸川ーお花半七ー」の
サゲには驚きました!!


三遊亭神楽師匠の一席 「関取千両幟(のぼり)」

大阪の稲川という力士が東京に出てきて、これは強い。が、どこからも贔屓の声がかからない(スポンサーがつかない)。

この場所を最後に大阪に帰ろうと考えている矢先、乞食が訪ねてきて贔屓になりたいと言う•••

日本の神事であり国技である相撲、その時代性や空気感も存分に語られた神楽師匠、その重力に引き込まれました。

観る者の心を引きつける重力は、師匠の心技体による落語の芸と、

稲川という力士の、その強さの元にある心根に打たれました。


そして、今回「読書のすすめ」の私からのオススメは、『文明を問い直す』。

『文明を問い直す』
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=182266446

1917年生まれの斎藤濟美(なるみ)博士のご著書、
今から45年前の1979年に出版された本の復刊です。

これは、「読書のすすめ」が後世に遺したい本として、時代が変わっても変わらない大切なこと伝えている古書を復刊する【ドクスメレーベル】第8弾です。
【ドクスメレーベル】
https://dokusume.shop-pro.jp/?mode=grp&gid=2448008&sort=n

人類が抱える現代の問題を問う。

私はこれをなかなか読み進められませんでした。なぜか?

それは、私は本に答えを求めていたからです。正解を知識にしようとする読書だったのです。

「文明を問い直す」は、梅津博士のエッセーの形での自らの文明への問いかけ、

梅津博士の視点•問いを通して、自分自身に問い考えよう、私の読書の姿勢が変わりました。

そして、新たな視点をいただきました。

梅津博士は現代に生きるための根本哲学を追究するため、

【絶対値+人間→関係値】

というモノサシを提示されています。

絶対値とは科学的な数字や理論ですが、人間にとって大切なのは絶対値そのものではなく、絶対値と人間との関係値。

例えば病気、科学と医学の進歩により検査など医療技術が上がり、その数字を重視し判断しますが、その科学的絶対値が正解ではなく、複雑に関係し合う臓器や食や環境、そして心まで関係し合う関係値でみることをおろそかにしてはならない。

「文明を問い直す」で梅津博士は、エッセーという形で「人間を忘れていないか?」ということを、すべての場面で問い直している。

「人間を忘れていないか?」

それは、人類が文明を問う永遠のモノサシとなるでしょう。


次回の「読書のすすめの落語のすすめ」は、
2024年12月11日(水)19:30~
会場&Zoom
2025年1月15日(水)19:30~ 
会場&Zoom

ぜひ、ご参加お待ちしております。


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